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製造業の改善フレーム×Bizer team でバックオフィスを変える!

こんにちは!Bizer teamのカスタマーサクセス担当の岩本です。
今回は、導入事例(https://bizer.jp/team/case/12754/)にもご登場いただいている河村電器産業株式会社総務部労務課さまでの改善事例をご紹介します!

同社さまでは業務プロセス改善とBizer teamの活用によって生産性が大幅に向上。なんと、6~7日かかる給与計算が2日間も短縮できたり、6名体制が4名になった上に残業なしで仕事が回るようになったりと、劇的な業務改善を実現されたそうです。

本記事では河村電器産業の稲垣さんから教えていただいた改善事例を、具体的な取り組みステップとともご紹介します。バックオフィスの生産性向上に取り組むヒントにしていただけると嬉しいです!

※稲垣さんに直接お話しいただいた事例共有ウェビナーは動画でもご覧いただけます!

その①:現状を把握する

業務改善を行ったのは総務部の労務課で、メインの業務は給与計算や社会保険の手続きなどです。現状把握として、まず6名のメンバーにどのような業務を行っているのか聞いてみたところ、「定常業務」と「非定常業務」に分類できることが分かりました。定常業務は、日次・週次・月次・年次で繰り返し発生する業務で、非定常業務は、直接声をかけられて任せられる、いわば「特命」のような業務のことです。非定常業務は再現性が低いので改善が難しいと判断し、定常業務のみに絞って業務を洗い出しました。

定常業務を日次・週次・月次・年次でまとめ、赤字にしたのは「時間がかかる」「ベテランじゃないとこなせない」という課題を抱えるタスクです。労務は月末や年末、期末などに業務のピークがありますが、慢性的な過負荷状態が続いており、残業が増えていました。また、ベテランの方でないとこなせない業務は、急な休みに対応できません。これらの課題を解決し、多少時間がかかっても代理の方が対応できる状態に持っていきたいと考えました。

その②:プロセスを改善する

現状把握ができたら、PERT図を使ってクリティカルパスを改善します。PERT図はフローチャートの一種、クリティカルパスは、タスクの所要時間のうちパス(経路)が最長になるものを指します。

改善前の図を見ていただくと、工程5~9までがクリティカルパスになります。このルートはベテランのAさんしか作業できないために直列化しており、Aさんが休んでしまうとその後の作業が全て滞ってしまう状態でした。製造業では、クリティカルパスを見つけたら、短くしたり組み換えをしたりして改善しますが、このルートは短くすることができなかったため、並列化することにしました。

改善後の図では、役割分担を見直して、Aさん以外でもできる工程8→工程9と工程5→工程7を並行して進めてリードタイムを短縮しています。全体のタスク数も工数も変わらないのですが、クリティカルパスを変えることによってリードタイムを短縮し、業務全体が整流化していることが分かります。

クリティカルパスを見つける以外にも、作業手順の一つひとつを「E・C・R・S」の観点で見直しました。E・C・R・Sとは「排除できないか」「統合できないか」「交換できないか」「簡素化できないか」という頭文字の略で、この観点で手順を整備することによって改善効果が期待できます。

3つ目は、システムによる改善です。我々は勤怠管理システムと連携した給与計算システムがあり、給与計算の結果を元に原価データを総務部で作成し、工場に提供していました。ただ、作業内容を洗い出してシステムの仕様を確認したところ、実は勤怠管理システムからもデータを抽出することができることが判明。工場の担当者が直接アクセスできるようにした結果、労務課が行っていた加工や編集、データ作成などの作業をすべて削減することができました。

その③:業務管理ツール(Bizer team)導入

せっかく業務改善をしたとしても、担当者が入れ替わるうちに元に戻ってしまったり、好きなやり方に変えてしまったりします。そのため、業務改善の最後は必ず「標準化」が必要です。標準化のためのツールはExcelでも構わないのですが、チームで運用しリアルタイムで進捗管理を行う場合は、専用のシステムを導入した方がスムーズです。そこで、標準化のためにBizer teamを導入しました。業務の進捗管理や可視化には手順書が必要ですが、Bizer teamはチェックリストで作業の流れが分かりますし、リマインダー機能があるので着手忘れや納期管理ができる点も向いています。

その④:業務負荷バランスの改善

Bizer teamには「稼働見積もり時間」と「実稼働時間」の機能があるので、現状把握で聞いた作業時間を入れて集計したところ、精度高く稼働状況を把握することができました。下の図の、縦がタスクで、横が期間です。一番下の縦棒グラフが赤くなっている時期は、平均時間の約150%で稼働しているという状態を表しています。

労務は給与計算など期日が決まっている仕事が多いので、締め切りに間に合わせようとすると、100%以上の稼働、つまり残業になってしまいます。Bizer teamの時間集計機能を使ったら、正確な稼働データを抽出することができたので、何とか業務改善して残業を減らしたいと考えました。そこで、実際の作業内容を調べてみたところ、人によっては時期をずらせるものがあることが分かりました。作業を前倒し、または後ろ倒しすることで、できるだけ作業のピークを作らずに平準化することができました。

改善後は図の一番下の縦棒グラフがなだらかになって、赤いグラフがなくなっているのが分かるかと思います。もちろんここまで細かい表を作らなくても、単純に業務を可視化するだけでも、業務時間は短縮することができます。業務の先が見えると、後の人のために先行してやるべきことに着手し、手持ちを減らそうとする心理が働くからです。

【最後に】Bizer teamで日々の業務プロセス改善を!

河村電器産業の稲垣さんに教えていただいた、製造業の改善フレームをご紹介しましたが(稲垣さん、ありがとうございました!)、Bizer teamは日々の進捗管理や期限確認だけでなく、業務プロセスの改善に活用することができます。業務をチェックリストに入力して可視化するうちに、「順序を変えた方が効率的なのでは」「この作業は要らないのでは」など、業務改善のアイデアが浮かぶようになります。

日々忙しく仕事をしていると、業務改善のアイデアの共有を後回しにしてしまうこともあるかもしれません。そこで、チェックリストに「振り返りの実施」や「チェックリストの見直し&更新」を組み込むことで、日常的に業務改善を繰り返すことができます。振り返りでは、「KPT法」などのフレームワークを活用することで、気軽に課題の発見や今後のタスクを明らかにすることができるでしょう。

ぜひ、職場の業務改善にBizer teamをご活用ください!
【参考】仕事の振り返りメソッド「KPT」をやってみた


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