見出し画像

「美容」か「医療」か

以前、結構派手な生活をしてたんです。
派手と言っても、私は自分のことにあまり興味が無いので、ブランドものを買い漁ったり、クラブのVIPにしれっと座ってシャンパン開けてもらって夜通しウェイウェイ踊るような人種ではないのですが。
でも、仕事などのお付き合いでブランドさんのパーティとかにお招きいただいてはシャンパーニュいただきながらコレクション見たりしていたパーティピーポーではあったんですよね。えへへ。

自宅でのスキンケアもエステも楽しんでいました。今も楽しんでいますが、結構リッチな感じというか、ドゥ・ラ・メールのクリームやシスレーの乳液、クラランスのスパにうっとりしたりしてました。
化粧品は今までの仕事に関係することが多かったので、今でもものすごくたくさん持ってます。デパコスもドラッグストアコスメも。
色物のメイク用品よりも、きれいな肌作りに興味がありました。

で、この「美容を突き詰めたら医療に辿り着く」という発想から、異業種から意気揚々とこの美容医療業界に入って驚いたんです。
だがしかし。

意外と「美容」に興味が無さそうな人が多い・・・!

美容にあんまり興味ありませんみたいな人、結構いるんだなってびっくりしたんです。
美容医療業界というのは、美容業界ではなく、医療業界なんです。
そりゃそうだ。そこにギャップがあったんですね。美容クリニックの事務局には私と同じ感覚の方が比較的多い気がしますけれども。

まさに今クールでやっているドラマ「家政夫のナギサさん」、是非観てみてください。主人公はMRという設定で、医師の先生とのアポイントの際は、男性はスーツ着用、女性は基本ジャケット着用でコンサバティブな格好で、名札バッジをつけて伺ってますよね。業者って本当にあんな感じ。では、バックオフィスに高橋メアリージュン的な華やかなデルモ的な女性がいるか?いないに100円賭けます(安い)。あと肥後先生かっこいいですよね・・すごいタイプ・・・。話が反れたな。時を戻そう。

さて。華美に着飾られるよりも、勉強熱心で、確かな知識や技術で患者の審美を支えてくださるほうが天と地の差で大切なのは大前提です。

しかし、今や美容医療のサービスは加齢による老化を気にして受ける富裕層やコンプレックス治療だけではなく、「美容」に関心のある若い女性たちがスキンケアの延長線上として利用しているケースも増えてますよね。

彼女たちに対して、美容医療業界の人たちは本当の意味で寄り添って対応できるのか?
私、初回記事でこのように書きました。

この業界に足を踏み入れて数年経ちますが、まだまだ馴染めないし、そもそも馴染もうとしていない

ギャップに正直少々戸惑っていた入社当初ですが、私は「医療業界」の人間になるのではなく、美容賢者と呼ばれる編集者や美容家、美容系インフルエンサーの人たちと共通言語で話せて、こちらからはさらに医療の情報もわかりやすく提供できるくらいの存在になったほうがユニークでいいなと思ったんですよね。製品情報、施術情報、競合情報なんかは既にブレインとしていらっしゃるのだからと。後者の方が会社には評価されるんでしょうけど。

医療の知識に加え、もう少し美容分野の底上げもできたら、美容医療情報を発信できる場面で伝わりやすい形で伝えられて、そうすれば世の中でもっと美容医療を正しく理解してもらえて身近に感じてもらえて、いい感じに活性化するんじゃないかなあ~とかぼんやり思っている次第です。