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長浜に春を告げて70年長浜盆梅展

春といえば日差しが暖かくなり、雪が溶け、花がほころぶ…ウキウキした気持ちになれる季節。
様々な花が冬の厳しい寒さに耐え、可憐に咲き誇りますが
春の花といえば何を連想されるでしょうか。
日本の代表である桜、ぱっと明るく広がる菜の花…
長浜で「春」の「お花」といえば、なんと言っても梅の花です。
長浜に春を告げる梅の花、今年も可憐な姿で長浜に訪れた人々を楽しませてくれていました。

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歴史ある慶雲館にて

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盆梅展は長浜駅西口から少し歩いた場所にある「慶雲館」で開催されています。
この慶雲館は、明治天皇を迎えるための迎賓館として建てられた建物です。
2階には玉座が設けられ、琵琶湖と伊吹山が一望できるようになっています。
残念ながら今は建物が立ち、当時のような風景を見ることはできませんが
当時の新聞はその景色を「美麗壮観同地に冠たるものなり」と記し、その一文だけでも素晴らしい景色だったのだと想像できます。
「慶雲館」と命名したのは当時の内閣総理大臣伊藤博文だと伝わっています。

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盆梅展の始まり

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大正時代に長浜市で養蚕業をいとなんでいた高山七蔵翁が山林に入って枝振りの良い梅の古木を大きな鉢にうえ、見頃になると玄関先に並べ多くの人たちに見てもらったことが盆梅展の始まりだと言われています。
その後、高山氏から始まった盆梅展は長浜市に寄贈され、長浜盆梅展となったようです。
そんな盆梅展も今年で約70回目。
春の訪れを感じさせる盆梅展は、市内だけでなく全国にもファンのいるイベントとなっています。

盆梅を楽しむ

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瀬戸内寂聴の掛け軸

盆梅展には若くて小さく可憐な梅から、樹齢400年を超える貫禄のある梅まで、様々な盆梅を楽しむことができます。
先程の高山氏にちなんでつけられた盆梅も樹齢400年。
わたしは高山を以前の盆梅展で鑑賞したことがありますが、濃い色の八重咲きの梅で太い幹がスッと上向きに伸びている姿に感動した記憶があります。
曲がった枝ぶりがもちろん面白い盆梅ではありますが、この太い幹に400年の歴史がギュッと詰まっていると思うと感動も一入。
今から400年ほど前ということは1600年前後でしょうか。関ケ原の合戦あたり、戦国時代まっさなか。
戦国時代、江戸時代、世界大戦などをくぐり抜け、この平和な時代をどんな気持ちで過ごしているのか気になります。


他にも様々な盆梅がたくさんあり、名前を味わったり、会場に展示されている掛け軸と合わせて楽しむと更に面白い。


盆梅は期間の中で何度も入れ替えがあるので、何度言っても楽しめることも嬉しいところです。
メインの盆梅はHPにて、展示の状況が確認できるようになっています。

香りで楽しむ

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目で楽しむのはもちろんですが、梅は香りが一等すばらしいです。
会場に入った途端の雅な香りは、思わず深呼吸したくなります。
今年はマスクがないと外出もままなりませんが、マスクをしていてもわかるほどの香りに圧倒されました。


梅の香りといえば源氏物語を思い出します。
「紅の、色にとられて香なん白き梅には劣れると言ふめるを」という一節。
紅梅は色に取られてしまって、香りは白梅に劣る・・・といった意味で教えてもらいました。
この印象が強くていまだに、香りは白梅!というイメージが私にはあります。
実際に花王さんの実験によると、白梅と紅梅では香りの成分が違うそうで平安時代の人たちが互換で季節の変化を感じていることがわかって身近に感じました。


盆梅展の思い出

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幼くて記憶も曖昧ですが、亡くなってしまった祖母と盆梅展に行った思い出があります。
梅の良さもわかっていませんでしたが、梅の花が大好きなお花になったのはそのときの盆梅展のおかげのような気もします。
そしてお茶席で食べた赤しそでくるまれた小さなお餅。まだ一桁の年齢だったわたしには美味しさがわかっていませんでしたが今では大好きな和菓子です。
このお餅は柏屋さんのものですが、今年も盆梅展で販売されていました。
その後、成人してからは毎年自分で足を運んでいますが、俳句の募集に応募をして採用されたり、お気に入りの盆梅ができたり、販売している梅の花を購入したりなど・・・
私一人で思い出しても様々な思い出が思い出される盆梅展。
足を運んだお客様皆さんにもそれぞれの思い出があり、私達を迎えてくれる梅たちにも思い出があるのだとおもいます。

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古い梅の組織培養増殖の苗が展示されていました。古い記憶を受け継ぐ新しい命に感動です。


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ふとした瞬間の香りが懐かしく感じるように
一口食べると、懐かしく感じるおふくろの味
そんな優しい食べ物をお届けできるよう、琵琶近江商店では琵琶湖や山の恵みを大切にしています。


琵琶近江商店
滋賀県、琵琶湖の北部(湖北地方)から湖北地方で、農家さんや漁師さんがつくった湖北の「ええもん」を紹介・販売しております。
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