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誰も悪くない


私の母は末期の胃がんでした。
(初めて私のnoteを読んで下さっている方は、マガジン「母の記録」にて、これまでに母と私達家族に起こった出来事を記していますので、よかったらそちらの方も読んでみて下さい。)



2024.1.20
病院の面会時間、平日のみ14:00〜19:00。
1日3名まで、面会時間20分。

4人部屋の入口入って直ぐ、左側に母は寝ています。病室の名札には赤色のマーク、ストレッチャー移動が必要な患者さんという印らしいです。

一週間前に比べて、また母は痩せていました。
唇はカサカサで、少し血が滲んでいます。ベットには抜けた髪の毛。自分では歯も磨けないみたいで、看護師さんが人差し指にガーゼのようなものを巻き付けて磨いてくれているらしい。週に4〜5回、リハビリの先生が来てマッサージをしてくれるのが気持ち良くて、痛みが和らぐと言っていた。

土曜日はリハビリの先生が休みだったため、父が母の手足にクリームを塗りマッサージをしてあげた。背中を摩ってあげると『気持ちいい、ありがとう。』と母が言った。

『〇〇(私の名前)、冷蔵庫にヤクルト入っとるけん、飲むなら飲んでよかよ。』
母に言われて冷蔵庫を開けると、父が母に差し入れた物が沢山残ってそのままになっていました。

母はもう誰かの支えがないとトイレにも行けないし、喋るのもやっと。入院して2〜3日は食事が出てたと言っていたが、病院での食事は24時間点滴のみ、父が差し入れた物を少し口にするだけで、食べ物を飲み込む力も弱ってしまっていました。

『この前ナースコール鳴らしたけど、看護師さんが来るのが遅くてトイレ間に合わんかった。だけん、とうとうパンパース(おむつ)はかせらした。』
母は、本当にガッカリした表情で言いました。

母に何て声をかけたらいいのか分からず、私は手を握ったまま、こらえても、こらえても涙はポタポタ、ポタポタ落ちるばかりで、目を赤くした父は鼻をすすりながらマッサージを続けました。



病院の帰り、父は私を駅まで送った後、
事故に遭いました。
(父もお相手も怪我一つなく無事で、解決済みです)

病院まで車で片道約30〜40分、面会時間20分。
毎日父は母に会いに行き、母が痛がっていないか心配で夜もなかなか眠れずいました。




日曜日に特別に許可が出たので、明日も母に会いに行って来ます。2024.1.20




#母 #末期がん #胃がん #記録

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