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考えたくない事


私の母は末期の胃がんでした。
(初めて私のnoteを読んで下さっている方は、マガジン「母の記録」にて、これまでに母と私達家族に起こった出来事を記していますので、よかったらそちらの方も読んでみて下さい。)



2024.1.26
病院に寝泊まりする父は病院の売店で買ったパンやお弁当食べていたので、朝からオムライスとちょっとしたお惣菜を作り、小腹が空いた時用にドーナツ買って差し入れをした。

お腹が空いていたみたいで
父はオムライスを食べながら、

父『昨夜お母さんがお葬式のお金どげんするやろか…って言うけん、そげんかこと言うてからっち怒ったこったい。』
と、また思い出して腹が立ったのか
少し口調が荒くなった。


オムライスを食べ終わると父は、
『ちょっと一服して来る』と言って病室を出た。


父が病室を出た後母が、

母『お父さんが〇〇(私の名前)がお金の心配はするな、っち言いよったぞって。』


私『…。』


母『ないならないでよかたい、もう死んだっちゃよかし。』


私『そんなん、死んだってよかとか言わんでよ。』
涙がポロポロ出て、止まらなかった。


母『昨夜お父さんに怒られた、死んだら〇〇(私の名前)はどげんするとか、ひとりにするとかっち。』


私『……。』


母『ごめんねぇ、いつも迷惑ばかけてから。』
母の目からも涙が溢れていた。


私『迷惑とか全然思っとらんよ、死んでもいいとか言わんで。最近お店忙しいけん、お金の心配はせんで大丈夫よ、ずっと入院しとってもよかし。』


母は目を閉じてしまって、私の言葉には何も答えてはくれませんでした。


その後、母が体の痛みを訴えたので、緩和病棟の先生が痛み止めを出してくれました。



今日も私は母に何もしてあげれなかった、
また明日、母に会いに病院へ行きます。2024.1.26




#母 #胃がん #末期がん #緩和ケア

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