ライブの評価が人によって割れる理由
「今日行った〇〇のライブ、最高だったな~」と思ってSNSを見たら「あれ、そうでもないのか?」みたいなとき、ありますよね。
なぜライブの評価が人によって割れるのか。超ざっくり4パターンに分けて考えみました。
①評価要素が違う
一言で「ライブ」といっても、無数の要素によって構成されています。
・演奏
・ステージング
・MC
・セットリスト(曲)
・音響
・照明
などなど。どの要素に注目するかで、評価は変わる。
しかも各要素の組み合わせにより、無数の評価基準が生まれる。「音は微妙だけどライブ運びは良い」や「曲は好みじゃないけど演奏はスゴい」みたいな。
例えば「演奏だけ」を評価基準にしているAさんと、「お客さんの盛り上がり具合」を考慮するBさんがいたら。そりゃ評価が割れるときもあるでしょう。
➁そのバンド史上で評価している
「何を比較対象とするか」でライブの評価は変わります。➁は、バンド史上に限って評価しているパターン。
例えば初ライブと10回目のライブを比較して、「今日(10回目)のライブは最高だった!」という評価をする。
お目当てのバンドが決まっていると、この評価軸になりやすいかと。他の出演者との比較が発生しないので。
あとは初見で、この➁を基準にしてもらうと高評価になりやすい印象。例えば初来日の外タレとか。「遂に見れた!」という体験が他のマイナス要素を打ち消す。
調子の良し悪しも、初見では分からない。見た回数が少なければ少ないほど、「調子良さそう/悪そう」という見方にならないですからね。
個人的にライブの感想をもらうときは、ここに注意してます。「過去どの程度自分達を見てくれているか」で、感想のニュアンスはだいぶ変わってくる。
③対バンとの比較で評価している
「(今日出てたバンドの中では)良かった!」というパターン。
ジャンルでまとまったイベントで起きがちな印象。「全部好きだけど、今日の優勝は〇〇だな」的な。
無意識レベルで、前後のバンドに影響される評価軸ではあります。例えば3バンド出るイベントなら、2番手は1番目と3番目との比較がされやすい。
トッパーの難しさもここにあり。手前に相対評価できる要素がないので、ずば抜けた高評価は得にくい。
実は「音の良さ」も相対評価になりがち。「前のバンドより音が良い」と「音が良い」は違います。
理想は、「今日出てたバンドで一番音が良い」&「音が良い」。
④人生トータルで評価している
「今まで人生で見てきたライブ全て」を参照して評価するパターン。
このパターンは、評価を獲得するのがもっとも難しい。相対評価の参照先が多いから。
例えば「去年良かったライブ」と「今までの人生で一番良かったライブ」って選びやすさ段違いのはず。参照先が多ければ多いほど、高い評価を得るのは難しい。
だからこそ、バンドの先輩(とんでもない数のライブを見ている人達)から評価されたときは嬉しいですね。特に➁も加味して評価されたとき。「今まで見た中で、今日が一番良かったよ」みたいなやつ。
この評価軸になりがちな人に対しては、参照先をこちらから指定しちゃった方が良い場合も。「前回と比べてどうでした?」みたいな。
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というわけで、ざっくり4パターン考えてみました。
ちなみに自分がライブを見るときは、①~④のどれかから、「良い」を見つけてきます。明らかにヤバいライブだったら「ヤバすぎ!」と言う(④)。他にヤバいバンドがいても、そのバンド史上良かったら「良い」と言う(➁)。
感想一つとっても「良い悪い」で割れるより、「良さの種類」で割れた方が、クリエイティブだと思うので。
やる側としても「良さ」を見つけてもらえるよう、精進します。
それではまた明日ー!
P.S. ヘッダーの写真はby Ayo Kajino