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2019ー20シーズン ブンデスリーガ第26節 RBライプツィヒvsフライブルク マッチレビュー~ブンデス再開~

 僕たちの日常にようやくサッカーが戻ってきた。感染症の影響により、各国のリーグ戦は一時期中断を強いられ、多くのサッカーファンは悲しみにくれていたことだろう。
 だが、5月16日からドイツのブンデスリーガが再開。こんな状況で、リアルタイムにサッカーが見られることは本当に幸せである。筆者はこのためにAmazonプライムに入り、ブンデスリーガパックへ課金。万全な状態で、サッカー観戦を楽しめる環境を整えた。
 というわけで、今回から何試合かブンデスリーガのレビューに挑戦してみたいと思う。ただ、2019ー20シーズンのブンデスリーガは初見。チームの形や選手の特徴など分かっていないため、手探りの中書いていくこととなる。
 今回はRBライプツィヒvsフライブルクの試合を書いていくのだが、フライブルクに関しては全くの無知。だが、ライプツィヒに関しては、CLの試合で1つ記事を書いているため、今回も書いてみようと思い立った次第である。

 今回は、筆者にとってリハビリでもある。リハビリ×無知という最悪のパターンにあるため、上手く表現できない部分が多々あると思う。
 なので、温かい目で楽しんで頂けると幸いです。

では行こう!

両チームのスタメン

 この試合は、両チームとも3-4-2-1を用いたミラーゲームとなった。ルールダービーもそうだったが、ブンデスリーガは3-4-2-1を使うチームが多めだなぁという印象を持った。筆者が視聴した4試合で5チームが3-4-2-1を採用。日本でタピオカが流行ったように、ドイツでは3-4-2-1が流行っているのかもしれない。まぁ映えるか知らないけど。

ピッチの縦幅をどう活かすか

 ミラーゲームとなると、対面となる選手と常に1on1の状況を迫られる。筆者の記事を毎回読んでいる人は、耳にタコができる程聞いてきた台詞だと思うが、ここが結構大事な点である。この1on1の状況を回避するためには、工夫を凝らしながらフリーの選手を生み出すことや、質で相手に勝る必要性があるのだ。そのため試合の入り方やビルドアップの配置には注目しながら見ていた。

 ライプツィヒのディフェンス時は、ハイプレスを慣行。サイドに相手を追いやり、そこで潰し切るパターンだ。そして、ビルドアップ時もGKのグラーチがボールに触り、グラーチ起点で攻撃を組み立てるシーンが多かった。ここまではトッテナム戦と同じ印象を持った。その中で、GKにボールを触らす狙いとしては、11人目のフィールドプレーヤーの役割と、図で表わしたようにピッチの縦幅を使って相手を引き出したい意図があったはずだ。だが、フライブルクもそう簡単には誘いには乗らなかった。

殻から引っ張り出すためには

 この日のフライブルクは常にコンパクトを保っていた。バックパスでワンチャンボールカットできそうな場合はGKへと深追いするが、それ意外のシーンではひたすら我慢する。GKに対してプレスに行かず牽制を続けていた。また、CHも、中間ポジションで受けようとするライマーとクロスターマンまで追わず、カンプル、ヴェルナー、エンクンクの監視を行なう。ライプツィヒとしては、殻にこもる相手を引き出す必要があった。そうで無いと、ひたすら狭いエリアで細かくパスを繋げなければならないからだ。

 そこで、ライプツィヒが取ったのは、「人が動きながら、CHと3バックの間のスペースをこじ開ける」作戦である。例えば、前半16分のシーンでは

 エンクンクが受けにいくことで、CHのコッホが釣り出される。そして、ヴェルナーとカンプルが余ったマフラーの脇で浮くというシーンが生まれた。
 また、30分のシーンでは左サイドの動きからチャンスを作り出す。

 カンプルが16分のエンクンク同様に下がって受けに行く。そして、マークに付いていた、グルデを引き出し、ポウルセンがフリーで受けたのだ。このシーンは、スペースに走り込んだヴェルナーがそのままエリア内に侵入。最後はカンプルがシュートで終えていた。
 このように、エンクンクやカンプルが上手く動き出して相手のマークを釣り出した時は、ピッチの縦幅を使いチャンスに転じることが出来ていた。しかし、フライブルクの守備も組織化されており、帰陣の速さで難を逃れるシーンが多く見られた。自陣で引き籠もる際は、5-4-1のブロックをコンパクトに形勢。ゴール前にバスを停め、ライプツィヒの攻撃を跳ね返し続けた。

 そして、迎えた前半34分。フライブルクのコーナーキックからグルデに技ありゴールを決められ先制点を献上。ライプツィヒは1点ビハインドで前半を折り返した。

ずっとオレたちのターンも....。

 前半をリードして許す展開となったライプツィヒは、右HVのムキエレを下げて、FWのルックマンを投入。システムを4-2-2-2に変更した。ビルドアップの際は、クロスターマンとハステンブルクの2CBだけを最後尾に残し、2-4-4のような陣形を構える。ここから何度も攻撃をしかけ、失敗しても素早い切り替えでセカンドボールを回収し、フライブルクゴールへと迫った。まさに「ずっとオレたちのターン」である。

 だが、フライブルクの守備網をこじ開けることが出来ていたかと言われれば難しいところ。フライブルクは、ライプツィヒのシステム変更に合わせ、守備ブロックを5-3-2に変えことも上手く対応できた要因だろう。
 そして、この日のフライブルクは「安易に飛び込まないこと」をスタンスとしていた(いつも引いて守っていたらごめんなさい)。また、1-0でリードしていることも無理矢理飛び込まなかった理由にあるだろう。そのため出来るだけ、5-3-2を築き、自陣でコンパクトにブロックを構成したいたように見える。

 ライプツィヒとしては、ピッチの縦幅を広く使った際は、大きなチャンスを迎えるようなシーンが多かった。だが、狭いスペースで細かくパスを繋ぐとなると、手詰まりを覚えるような場面が多々見られ、どこかスッキリしないシーン多かった印象だ。そんな状況下でも、良い崩しは見られた。

 それは、後半11分のシーン。
 本来であれば幅を取るSBに、5-3-2の3の脇がアタックに行くのだが、ここをエンクンクがピン留め。そうなった場合、DFラインに吸収されているWBが前に出てこなければならないのだ。
 このシーンではアンヘリーノがボールを受けた際、右WBのシュミットが対応。だが、シュミットが出ることによって、フリーになったカンプルにワンタッチでボールが入る。ここで本来カンプルに行くのは右HVのグルドであるが、シュミットが飛び出したスペースにアンヘリーノが入ることと、近くにいるポウルセンが気になりカンプルに寄せることが出来なかった。迷いを与えた結果、カンプルがフリーでクロス。これに途中出場のルックマンが飛び込むもわずかに枠を外れた。 

 予備知識が一切無い筆者が持つライプツィヒのイメージは「GKから繋いで、ピッチの縦幅使って攻撃する疑似カウンター」や「素早いプレッシングからのショートカウンター」という印象がある。そのため、この試合を観た際は「狭いスペースでの崩しには課題があるのかな?」という風に感じた。実際どうなのかは何試合か観てみないと分からないので、ここについては今後の試合を見て言及していきたいと思う。

総評

 試合は後半32分にカンプルのクロスをポウルセンが頭で合わせて同点。再三左サイドを起点に攻撃を仕掛けていたのが、この時間帯でようやく功を奏した。だが、逆転まで行けずにいると、後半アディショナルタイムに再びセットプレーからネットを揺らされる。万事休すかと思われたが、VARが介入しオフサイドの判定。結局試合はこのまま1-1の引き分け。ライプツィヒは命拾いしたものの、これでリーグ戦3試合連続の引き分けとなった。

 この試合だけで「ライプツィヒってこういうチームなのか!」というのがハッキリと見えなかったのが少々残念である。むしろ、先日のトッテナム戦の方が、チームのスタイルが色濃く見えていたと言って良い。ただ、フライブルクのように自陣に引きこもった相手を引っ張り出すのに苦労していたのは明白であった。これが仕様なのか、または突如訪れた中断のせいなのか。これを知るためには、今後も見守っていく必要がありそうだと感じた。

 さて、ここから毎週サッカーを見られる楽しみが帰って来る。チームも筆者自身も、ここからリスタートである。

RBライプツィヒ1-1フライブルク

得点者
前半34分 5グルデ(フライブルク)
後半32分 9ポウルセン(RBライプツィヒ)

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