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本を読むのに心地よい場所

自宅のソファーで寝転んで本を読むのもいいが、半日もそうしていると場所を変えたくなる。カバンに2、3冊本を放り込んで家を出て、どこに行こうか考える。

まずは、本を読んで長居しても放っておいてくれるところ。ある程度静かなところ。ただ、シーンと静まり返っていなくてもいい、他のお客さんの会話が適度に聞こえてもいい。コーヒーや食べ物がおいしいに越したことはないが、あまりこだわらない。気が向いたら昼間からビールやワインが飲めるとありがたい。

最近よく行く場所、行きたい場所を挙げると、

ドトールコーヒー金沢武蔵ケ辻店  入り口から奥に細長く続くお店の形が落ち着く。5人が座れる大きな半円形のテーブルの一番奥の席が、私にとっての特等席。大抵はコーヒーのMサイズとクッキーを、時々、ミルクレープをたのむ。ちょっと、ぬるめのコーヒーがいい。近所のおじさん、おばさんとか、仕事サボり中のサラリーマンとか、適度に力が抜けたお一人様が醸し出すのんびりした雰囲気が好きだ。


タリーズコーヒー金沢入江店  土曜の朝、娘を高校まで車で送った帰りに立ち寄る。8時の開店直後に、その日の一人目のお客さんとなることもある。お客さんが少ないので静か。椅子の座り心地がいい。9時を過ぎると込んでくるので、様子を見て引き上げる。


エルパソ  観光客で賑わうひがし茶屋街から歩いて3分、東山2丁目のグーグルストリートビューにも乗らない細い道路の奥にあるケーキ屋さん。1階でケーキを注文して、2階で食べられるようになっている。土日はアップルパイやタルトなどの焼き菓子もある。近所の子供達がお小遣いを握りしめてシュークリームを買いに来るような地元に根付いたケーキ屋さん。ちょっと時間をずらして、午後4時過ぎぐらいに行くと他のお客さんがいないのでゆっくりできる。家にも近いので、晩御飯までの避難場所として使うこともある。


solo  金沢駅の西側にあるお店。昼間は喫茶店、夜はバーになる。名前の通り一人、もしくは少人数で静かに過ごしたい人向けのお店。ここの2階に、革張りの大きなソファーのひとり用の席がある。壁に向かって座り、デスクには小さなライトがあるので、本を読むには最高の場所。ただ、居心地が良すぎて眠くなるのが難点。 


金沢市立玉川図書館  谷口吉生さん設計の図書館。その筋では有名な建物のようで、時々、学生さんがカメラ片手に見学に来ていたりする。ここの閲覧室の玉川公園側の一番端っこの席は、床まである大きな窓ガラス越しに、公園の木立が眺めを独り占めできる。中庭に屋外用のテーブルと椅子が置いてあり、春や秋の気候がいい時の昼下がりに、風に吹かれながら本を読む、最高の時間が過ごせる。2階のカフェは、コーヒーも食事もおいしい。


大甚  名古屋、伏見の有名な酒場。午後4時の開店前に行くと、いい歳のおじさん達が列をなしている。ここは、6人掛けのテーブルに、順番に詰め込まれて行くのだが、テーブルの角にひとり座って、大徳利と小皿のつまみを置いて賀茂鶴の燗酒を飲みながら文庫本を読む人がかっこよかった。金沢にもこんな酒場があれば毎日通う。うるさくて、本を読みながら長居できなさそうだけど、ひとりで、心地よく過ごすという意味ではありだ。


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