見出し画像

「バニシング・ポイント」自由な野郎がヒーローだった時代

自由は憧れであり、希望だった。


映画「バニシング・ポイント」を鑑賞しました。

現在、全国の劇場で4Kリマスター版が公開されています。

1971年に公開された作品ですが、私は今回が初めての鑑賞でした。

アメリカでは今なおカルト的な人気をもつ作品です。

今回の記事では、映画「バニシング・ポイント」の見どころを紹介します!

ブログでは写真付きでより充実した内容を公開しております👇


STORY

陸送屋のコワルスキーは、70年型ダッジ・チャレンジャーをデンバーから1200マイル離れたサンフランシスコまで15時間で届けるという無謀な賭けをした。爆走するその車を追って各州警察が追跡を開始。警察無線を傍受した盲目の黒人DJスーパー・ソウルは、ラジオでその模様を実況中継する。大勢の野次馬やメディアが押し寄せる中、コワルスキーは、ブルドーザーが道路封鎖するバニシング・ポイント<消失点>に向かってアクセルを踏み込んでいく…。

「バニシング・ポイント 4Kデジタルリマスター版」公式サイトより引用

まずは、今作がデジタルリマスターされるほど人気の高い点について解説します。

著名人ファン多数!

今作は日本のみならず、世界的にも大変人気のある作品です。

初公開時、日本では有楽町スバル座で大ヒット、キネマ旬報ベスト・テンでも第5位という高評価。スティーヴン・スピルバーグ監督はフェイバリットであることを公言し、クエンティン・タランティーノ監督も自作『デス・プルーフ』(07)でオマージュを捧げた。ガンズ・アンド・ローゼズは歌詞に本作の台詞を引用、プライマル・スクリームも同名アルバムを発表するなど、多くのミュージシャンたちにも絶大な影響を与えている。

「バニシング・ポイント 4Kデジタルリマスター版」公式サイトより引用

「カー・アクションの頂点」「史上最高のロードムービー」「カウンターカルチャー映画の重要作」などと称されることが多い今作。

スピルバーグとタランティーノも大好きとは驚きですよね!

また、音楽も非常に魅力的であるため、アーティストからもリスペクトされているようです。


音楽がカッコイイ!

「バニシング・ポイント」では、ニューロックと呼ばれるジャンルの音楽がたくさん流れます。

ニューロックというのは、それまでのブルースやカントリーといったジャンルの制限にとらわれることなく、音色や音量、歌唱法や演奏形態、曲の長さなどに、より自由な感覚と技法を導入した音楽で、主に1970年前後の音楽を指します。ハードロックが含まれるケースも。

「バニシング・ポイント」で使用されるのは以下の曲目です。

★スーパー・ソウルのテーマ/J・B・ピッカーズ
★俺とあの娘/ボビー・ドイル
★どこへ行こうか/ジミー・ウォーカー
★ウェルカム・トゥ・ネヴァダ/ジェリー・リード
★わがイエス/セガリーニ&ビショップ
★ランナウェイ・カントリー/ダグ・ディラード・エクスペディション
★ユー・ガット・トゥ・ビリーヴ/デラニー&ボニー&フレンズ
★ラヴ・テーマ/ジミー・ボーウェン・オーケストラとコーラス
★ソー・タイアード/イヴ
★表現の自由/J・B・ピッカーズ
★ミシシッピ・クィーン/マウンテン
★イエスへの叫び/ビッグ・ママ・ソーントン
★オーヴァー・ミー/セガリーニ&ビショップ
★バニシング・ポイント/キム&デイヴ

「バニシング・ポイント 4Kデジタルリマスター版」公式サイトより引用

ちょっと、私は勉強不足でほとんど知りませんでした笑

ニューロックのイメージとしては、グラウンド・ファンク・レイルロードやクリーム、フリーあたりの雰囲気をイメージしていただければ、映画で流れる音楽の雰囲気が何となくわかるかと思います!

テーマソングであるキム&デイヴの「バニシング・ポイント」は最高です。

ブログにて曲の動画を掲載しております👇


ここに注目!

ここからは私が観て感動したポイントをお伝えします。

出会いの楽しさ

「バニシング・ポイント」は、ロードムービーとしての評価が非常に高いです。

主人公コワルスキーの魅力はもちろんなのですが、その他の道中で出会う人々も大変魅力的です。

盲目のラジオDJ。ガラガラヘビを捕まえる老人。全裸で砂漠を駆けるバイク少女。

どのチャプターも印象に残ります。


自由を求める時代

「バニシング・ポイント」が公開されたのは、1971年。

ベトナム戦争真っ只中です。

アメリカはカウンターカルチャーの全盛期。

反戦やヒッピーカルチャーなど、若者が自由を求めてラブ&ピースを叫んだ時代でした。

そのため、「バニシング・ポイント」では、警察に追われることを気にかけず、自由に疾走するコワルスキーに人々は熱狂し、応援したという訳です。

少し、フォレストガンプの終盤に似ていますね。

こういったカウンターカルチャーを題材にしたテーマの作品は心揺さぶられます。

私は大好きです。これらの作品も大好き👇


実はあのホラー映画の金字塔「エクソシスト」も、カウンターカルチャーをもじった作品なんですよ。


今日の映学

最後までお読みいただきありがとうございます!

映画「バニシング・ポイント」の解説をお届けしました。

ハチャメチャなようで、心に迫るものがある、素晴らしい作品です。


この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?