見出し画像

マインドフルネスが持つ力#2 恥の感情が脳に及ぼす影響を断ち切って、毎朝自分に「大好きだよ」と言ってみよう

Shame doesn't work

今回も前回に続き、Shauna Shapiroという、心理学の教授であり、マインドフルネスとセルフコンパッションに造詣が深い方のTED talkを参考にしながらご紹介します。

彼女がマインドフルネス関連のフィールド調査をしてわかったことが2つありました。

  1. マインドフルネスは効果があるということ。免疫を強化させ、ストレスやコルチゾールを低下させ、質の高い睡眠にも寄与します

  2. 自分はまだまだ、とか、自分は正しい人生を歩めていない、と言う自己批判や恥の感情を持っている人が多いこと

2点目の、恥の感情、つまり低い自己評価は、成長の機会になると言う人もいますが、彼女は恥の感情は有効ではないと言っています。

Shame doesn’t work. Never works. It can’t work.

恥の感情が脳でどのように働くか、という研究があります。恥を感じると、扁桃体によってノルアドレナリンやコルチゾールが滝のように放出され、脳内で成長や学習を司る部分がシャットダウンし、脳のリソースを、生存することに割き始めます。つまり、恥を感じることで脳のエネルギーの多くが使われ、変化するためのエネルギーを奪ってしまうのです。

通常、人は恥を感じると、恥を避けたくなります。そして目を逸らし、隠れたくなります。
一方で、恥を感じている場所というのは、一番注意を向ける必要がある場所なのです。注意してもらいたがっているのです。しかし、直視して、ありのままを受け入れるという行為は、痛みを伴うため、注意を向けることが難しいのです。

親切心を自分自身に向けてみる

恥と感じるようなことも含めて、自分自身をありのままに受け入れるために、その事実を直視することが難しいことが多々あります。そこで代替手段となるのが、kind attentionです。自分自身を観察するときに、自分に親切に、優しく行ってみてください。

親切心を持つことで、恥を感じている場所に目をむける勇気を持つことができるようになります。
そうすると脳のシャットダウンから脱することができて、脳はドーパミンを放出し、脳の学習機能がオンになります。そして私たちが変化(transformation)を起こすために必要なリソースを提供してくれます。
変化を継続させて、自分自身を成長させていくためにはkind attentionが必要です。

またあんなこと言ってしまった、あんな行動を取ってしまった、と思うことがあれば、是非、自分自身を責めるのではなく、親切心を向けてみてください。
例えばマインドフルネス瞑想中に、自分自身に注意を向ける時に、親切心を持ちながら行ってみてください。

極端な例ではありますが、軍人は戦争中に見たことや自分の行動について、強い恥を持っていることが多くあります。そういった場合、kind attentionを自分に向ける練習がたくさん必要です。
Ted talkの中では軍人を対象としたマインドフルネスのグループセッションの中で、戦場から還った軍人がどのように変わっていったか紹介されています。簡単に紹介されているだけですが、聞き応えがあるので、このリンクから是非聞いてみてください。10分30秒ぐらいからです。(まだ日本語訳は無いようです)

毎朝、胸に手を当てながら「大好きだよ」と自分に言ってみる

恥ずかしい自分自身も含めて、ありのままを受け止めるための方法をご紹介します。

それは、毎朝、自分自身に「大好きだよ、〇〇(ご自身の名前)」と言ってみることです。
教授が辛い時期、朝起きた後自分自身に対して「I love you」と言うことを、瞑想の先生から勧められたと言います。
少しハードルが高い場合は、「おはよう、 〇〇(ご自身の名前)」と胸に手を当てながら言えば、オキシトシンも放出されます。
朝起きて一番に、自分自身に1ヶ月間「おはよう、〇〇(ご自身の名前)」と言い続けることで、高い効果を得られたようです。

一つ前の記事で書いたように、反復して練習することが強みとなっていきますので、是非続けてやってみてくださいね!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?