アメリカ横断テント旅〜銃を向けられびっくり仰天のフロリダ〜
ニューヨークを出発してアメリカ横断の旅が本格的に始まった。
レンタカーを借りる際に友人が出したパスポートの写真が、髪がやや長くて目がクリクリで女の子みたいだったらしく、これはお前じゃない!と言われて少々時間がかかった。
無事にレンタカーを借りてまずはテントを調達。
ネットで見つけた個人売買のサイトで7ドルのテントを発見。
その人の家に直接出向いてテントを手に入れた。
それから寝袋。
連れの2人は旅する予定で来てたので準備万端だったが、私はノリで来てしまったので寝袋なんて持ってるはずがない。
ウォールマートで品定め。
子供用の寝袋が安かったので、身長的にも問題ないしそれにした。
柄はディズニーのプリンセス達。
色はピンク。
これからよろしく。
まずはワシントンに向かい、とりあえずホワイトハウスを拝みに行った。
ワシントンはほぼ素通りで、そのまま一気にフロリダを目指す。
実は叔父がフロリダに住んでいて、2泊ほど泊めてもらう事になっていた。
しかし叔父の仕事の都合で翌日までにフロリダに着きたかった。
アメリカの距離感がいまいち分からなかったが、飛ばせば一日で着くだろうと踏んでいた。
ワシントンからフロリダ。
北海道から鹿児島くらいの距離があるなんて知らなかった。
交代で運転し、夜通し走る事にした。
ハイウェイをぶっ飛ばして先を急ぐ。
気付けば時速90マイルを超えていた。
後ろにパトカー。
捕まった。
言い訳をすると、マイル表示なので自分がどれだけ飛ばしているかちょっと分かりづらかった。
ちなみに1マイル約1.6キロ。
まあまあ飛ばしていた。
パトカーに止められて助手席の友人と共に車を降りる。
事情聴取されていると、後部座席で寝ていた友人が目を覚ました。
何事かと驚いた彼は慌てて車を降りた。
そして銃口を向けられた。
アメリカでは指示があるまで動いてはいけないらしい。
後部座席から勝手に降りてきたから銃口を向けられたのだ。
彼はすかさず手を挙げた。
まるでテレビの世界。
寝起きにコレはなかなか激し目のドッキリだったであろう。
しかし警官は優しい人で、なんだかんだ我々を見逃してくれた。
きっと外国人を捕まえるのは色々と面倒なのだろう。
"slow"って日本語で何て言うのかと聞かれ、"ゆっくり"だと答えると、ゆっくりぃー、ゆっくりぃーと言って我々を解放してくれた。
ゆっくりぃー、ゆっくりぃーとフロリダを目指したが、夜中に体力の限界がきた。
近くに見つけた駐車場で仮眠を取ることにした。
車内で3人うとうとと眠りにつく。
そして日が上り、目を覚ました我々は驚いた。
そこは刑務所の駐車場だったのだ。
停めた時は暗くて気付かなかった。
シマシマの囚人服を着た連中がこちらを見ている。
まるでテレビの世界。
寝起きにコレはなかなか激し目のドッキリだった。
そそくさと刑務所を去り、フロリダへ。
夕方頃、無事に叔父の元へ到着した。
久しぶりのベッドはサイコーだった。
翌朝早く、我々は釣りに出かけた。
叔父が船をチャーターしてくれたのだ。
面白いほどクエが釣れまくった。
サメがかかった時は驚いたが、針ごと持っていかれてしまった。
釣った魚は叔父が捌いてくれた。
あまりに魚がでかかったため、魚が乗るまな板がないと言い、叔父はおもむろに木材を切りだした。
魚を捌くためにまな板から作るなんて、アメリカはやっぱりスケールがでかい。
クエは天ぷらと刺身でおいしく頂いた。
夜は射撃に連れて行ってもらった。
実弾を撃つのはもちろん初めて。
そこで私は才能を発揮した。
本当に初めてか?とスタッフに驚かれるレベル。
そういえば数回しか行った事のないシューティングバーでも顔を覚えられていた事がある。
スナイパーにでもなろうかな。
翌朝、手土産にマンゴーを頂き、フロリダを後にした。
さあここからまた長いテント生活が始まる。
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