反抗期の終わり方

中学生か高校生の頃、私は反抗期だった。
それは私が何をしようと味方でいてくれるとゆう甘えだったのかもしれない。

ケンカをしたりする訳ではないが、家に帰ると基本部屋に引きこもり、部活帰りに友達と遊んで夜中に帰ったりした。

そして大学生になり、家を出て県外で一人暮らしをはじめた。
憧れの自由な暮らしを手に入れた私。
家族とはほとんど連絡を取らなかったが、夏休みや冬休には帰省した。
しかし帰省しても地元の友達と遊ぶばかりでほとんど家には帰らなかった。

家族が嫌いな訳ではなかったが、友達と遊ぶ方が楽しかった。
私は反抗期のまま家を出て、帰省しても家族と過ごす時間をとらなかったので、反抗期の終わり方が分からず、家族との関わり方が分からなくなってしまった。

別にもう反抗期じゃないけど…
普通に仲良く話したいけど…
今更どう接していいか分からない…

もやもやしつつも大学生活を謳歌していた私は、ある年末に、たまたま知り合った友人に誘われて、即席バンドでライブをする事になった。
私は軽音サークルに片足を突っ込んでいたので、一応ドラムが叩けた。

初対面の人たちと組んだ即席バンド。
何回か練習しては飲みに行き、迎えたライブ当日。
それなりに盛り上がり、打ち上げで大はしゃぎ。
最終的にはメンバーの家で朝まで飲み明かした。

そしてライブ翌日に、私は帰省する予定だった。
朝まで飲んでヘロヘロの状態で帰省し、まだ酔っ払っていたのか、ご機嫌に昨日のライブの話をペラペラと家族に話した。
今までどう関わっていいか分からなくなっていた家族とお酒の力ですんなり打ち解けたのだ。

元々いがみ合っていた訳でもないし、それからはもう簡単。
何事もなかったかのように家族と仲良くなった。
そもそも両親ともお酒が大好きなので、今ではよく家族で飲むようになった。

私の長かった反抗期をお酒が終わらせてくれたのだった。

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