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【雑記】夏の日のごきげんさん。


フラの皆さん。


前年か前前年なのか、元マーメイドさん。
ヒトになられたようです。


歓声と夏景色。


「からすが泣くからかーえろ」の帰路。

#thislight

「うたかた」

風の手紙が君から届いた、懐かしい森の匂い、
溶けずに残った白雪と、色づき始めた花の色、
絵の具の味や、お星さまたち笑ってるかな、
背伸びをしても追い越せない、木々がその実をつけたとすべらかなる手書きで知った、

色鮮やかなる季を迎える今日、
君は僕は四季の迷い子だと気づく、
振り返りて見る足跡の、右や左へ揺れる爪先、
手にはできない光を追った夏のこと、
あの日みたいにまた笑えるのかな、
払えば落ちる砂埃が、いつまで経っても消えないような気がした日々がかすんでしまう、

風につけた名を教えてくれるかな、
私はいまも森で風に話しかけている、
川の飛沫に足を差し入れ、真上をゆく鳥とおしゃべり、
君の生きる海の近くに雪なんて降るのかな、
背伸びを続けて色のついた花のふりして、

色鮮やかなる初夏を迎えた今日の日に、
抱き合った、せせらぐ森の木漏れ日、初夏の、
淋しくなんてないはずなのに、お尻についた砂を払うときに見つけた影は、
私がいつやら大人になったと教えてくれた、

君に問う、僕は問う、
その問い、いつか答えがあるのかなんて知らない、
四季に迷い、迷いにけれど、
進むうちに花は枯れて身は熟れる、
歩いた道は戻れはしない、ほら見て空を、
いまや雷雨が始まる季節だ、

君や僕の真向かいから来るこの風は、
答えを欲しがる私を、僕を、笑うだろうか、
元気でいてくれたらさえ、それでいいよと、
君は、僕は、森と海から、遠くの人を思うんだ、
いつか僕らの一人称が変わるときが来るだろう、
その日まで、笑っていようと風を手紙に託すんだ、

本文終わり

 はてさて。

 の舞台にさせていただいた、高知県香南市夜須町。

 その夜須町が、夜須マリンフェスティバルなんてイベントを開催するらしい。場所は県最大の海水浴場。人魚伝説もささやかれる(初耳ですけど)土地だけあって、マーメイドコンテストなんて、おそらく、ある種のミスコンも執り行われるのだとか(たぶん)
 ステージではフラダンスや高校生のダンス部(よく知らない、どころか、さっぱりわかんない)、フードブースではビールと! 地元の美味しいなんやかんやが!(←記憶雑)

 着くなり暑い。着く前から、暑い暑い、と、真冬生まれの人間は、降り注ぐ陽射しに、それから、まとわりつく湿度に草臥れながら、しかし、着くなり、ビールのブースに突撃。即座に「生、二杯ください」。
 ステージではフラ。すでに海水浴客もいるらしく(そりゃそうか)、水着の少年少女が駆けてゆく。
 飲食用テントは人がごった返していたので、津波避難タワーへ。日陰に涼を求めながら、フランクフルトを。ビールうま。いつの間にか、フラは終わり、嘉門達夫的な濁声の中年男性がステージで弾き語り。暑苦しい芸風やな、蒸し暑い歌声やな、と思いつつ、そんなことは言わない。
 気づけば、陣取ったポジション前には、「高知筋トレ友の会」的、もしくは、「高知筋肉大学」的な、マッチョメンがテントを張っていた。一様にタンクトップ。鍛え抜かれたその上腕、張り裂けそうなその胸筋。炭のように黒焦げの褐色ボディ。
 ポーズを決めたり、一同で、腕相撲大会。なんだなんだもう。マッチョメンでフラ隠れる。
「君がマッチョであることはよく理解した」
 そう言いけれど、言わない。いつまでやってるねん、と、思うけど言わない。
 ええ、こちとら、自他共に認めるもやしっ子です。大絶賛、夏バテ中です。
 学生のころ。
 課題として、「マッチョ売りの少女」という、少女が街角でマッチョを(男色家たちに)売買するという、奇作脚本を書いたことがある。どういうわけか、しっかり、表彰されてしまった(←ほんとに)
「おい、君! 私たちをしっかり売り込んでくれないか」
「うるせー、この筋肉ダルマ! 黙ってポーズ決めて立ってろ!」
 なんて、物騒なセリフが飛び交う、世が世なら問題作になっていそうな内容なんですが、みんな、爆笑して読んでくれてた。先生も吹き出してた。

 そんな回想をしている間になくなるビール。もう一本、飲もうかな、と、土州焼きというお好み焼き的な粉ものと(土性焼きだったのかも。忘れちゃった)、ビール。
「お兄さん、おしゃれねー」
 と、お店の人に誉められる。
 ここんとこ、TシャツはユニクロUしか着ておりませぬ。制服のように、毎日、黒の4XL。麦わら帽子とストールで誤魔化せたのかな。
 ほな、そのイカ焼きも二本ください。僕は単純な人間なのです。
 やがて。
 マーメイドのことなんて、すっかり忘れ、津波避難タワーの日陰に陣取った周辺地域で居酒屋化。どこに行っても居酒屋にできる、この力を、人は言う。
 ビリーさんの居酒屋力、と。
 いつの間にか、うとうと(どこでも寝る男)。
 ふと目覚めて、暑いし帰ろうかな、と、コンテストのことを忘れ、そそくさと退散。すれ違ったフラのお姉さんからいい匂い。
 いったい、何をしに行ったのやら。
 あ。ビールか。ビール飲みに行ったのだと思えば。夏はビールですよね(四季問わず飲んでますけど)
 早く、夏が終わらないかな、なんて、夏の到来をよろこぶイベントで秋の訪れを願う。
 というわけで、本日ここまで。
 ほなまたのー。ビリーでした。

 本日の一曲は、スピッツで「初夏の日」です。
素朴なコードストロークから、「時が流れるのはしようがないな」と、過ぎ去る時間について歌われる美しい曲です。
 来夏にはどこかで発表したい、「新説・流星ツアー」は、この曲をテーマ曲に書いています。

あっついねー。

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