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双極性障害発症から寛解に至るまで〜rTMS治療〜「私がrTMS治療に辿り着いたわけ」

こんにちは。
双極人のみっちーです。

今日は、うつ病の新しい治療法として注目されているrTMS療法を受けた治療体験記を書きたいと思います。

双極性障害を発症してから3年、標準的な薬物治療、入院、藤川理論、その他メガビタミンなど栄養療法に取り組むも躁鬱の特に重く長い鬱が良くなっていく気配がなく、エピソードのサイクルは短くなっていき(=悪化している?)、もうこの人生からドロップアウトしたいと本気で考えていた時に、偶然スマホで脳に磁気刺激を与えて鬱を治すrTMSという治療に関する記事がHITしました。

「薬で治らない鬱が治る」みたいな内容の記事だったと思います。前回の記事に書いた藤川理論との出会いの時のような、暗闇にピカーっと希望の光が刺したような感じがしました。

後半でもう少し詳しく書きますが、自分がrMS治療を受けられる可能性のある病院で「双極性障害でもrTMS治療を受けられる信頼できる病院」を必死に探した結果、日本国内でrTMS治療の第一人者と思われる慶應義塾大学医学部精神・神経科学教室 特任准教授の野田賀大先生という方が外来診療にいらっしゃる病院を見つけ、「ここだ!!!!」と信じて転院しました。

この記事を書いているまさに今、yahooニュースに野田先生がrTMS治療について語っているインタビュー記事を見つけたので紹介します。

【医師に聞く】薬に頼らないうつ病の治療法!? 「rTMS療法」について詳しく教えて!

こちらの病院でrTMS治療を受けた結果、治療開始してすぐに鬱症状が消失し、1ヶ月後には寛解診断をいただき、4ヶ月が過ぎた今現在も躁鬱どちらの波も起きず安定して元気に過ごしています。

rTMS治療を受ける直前まで、双極性障害II型のラピッドサイクラーで元気(=鬱ではない)な状態を3ヶ月以上保つことができなかったので、4ヶ月超えは信じられない嬉しい結果です。とはいえまだ4ヶ月ですので、これから躁や鬱の波がやってくる可能性は十分にあると思います。というか、きっとまた波はやってくると思っていたほうがいいと思っています。

rTMSが双極性障害の鬱治療に効果があることは海外ではエビデンスが確認され始めていて、日本でも慶應大学病院、慈恵医大病院などで治験みたいなのが始まっているようですが、「双極性障害の躁にも効く=躁を抑える効果もある」みたいなデータは海外にもまだ無さそうです。

おそらく、私の躁鬱の波はまたやってくるでしょう。
rTMSが躁に直接効果がなくても、鬱に落ちた時にまたすぐ引き上げてくれる頼りにできる治療ならば私にとって十分有難いことで、それが希望です。

これから波が起きた時には、すぐにrTMS治療を再開してその結果がどうなっていくかをnoteに投稿したいと思っています。

なお、私は今も藤川理論も続けています。それ以外にも自分が「良い」と思う健康療法やリラックス法を積極的に取り入れています。元気で居られるために、自分にできることはどんどんトライしていこうと決めています。私が元気でいることが、私自身だけでなく、私の家族や私を取り巻く人たちの幸せにもつながるはずと思っています。

私には娘が2人います。双極性障害は遺伝する説がありますので、私のこれまでの努力&これからの努力は、将来もし万一娘たちも同じ病を発症してしまった時に、HOW TO SURVIVE的に役に立つかも知れない、と思っています。同じように、私の記事を読んで下さっている誰かの役にたつかも知れないという想いでこのnoteを始めました。私も他の方の記事を参考にさせていただいたり、勇気を頂いています。

【私がrTMS治療を受けるために、こちらの病院にたどり着いた経緯】

激鬱当時、藁をもすがる思いでrTMSについて調べた際に、どんなことを考え、結果こちらの「新宿・代々木こころのラボクリニック」を選んだのかについても、記載したいと思います。

当時、瀕死の激鬱状態の私がスマホでの情報収集で理解できたことは以下です。

rTMS治療は・・・
・鬱状態を引き起こしていると思われる脳内で機能低下している部分に直接磁気刺激を当てる治療で、AEDみたいにその刺激が起爆剤になって機能を正常化させる治療らしい。
・磁気刺激なので、放射線治療みたいな細胞を破壊するような副作用はないらしい。
・薬に反応がない&鈍い人にも効くことがあるらしい。
・海外では保険適用になっていて効果も実証されているらしい。
・日本でもつい最近(2019年)に「薬が効かない鬱」に対してのみ保険適用になっていて、いくつかの大きな大学病院みたいなところで治療を受けることができるらしい。
・しかしながら、日本での保険適用治療を受けるには「1種類以上の薬を○mg以上、○ヶ月以上服用しても改善がみられない」等々、適用要件のハードルがかなり高めであり、かつ「双極性障害は適用外」となっているらしい。
・上記の現状から自由診療でrTMSを受けられるクリニックが存在している。
・ただし、自由診療でrTMSを提供しているクリニックの中でも、「双極性障害の患者にrTMSを実施しているクリニック」は少ない。

私に希望があるとすれば、「自由診療で双極性障害でもrTMSを受けられる病院でrTMSを受けること」だと思いました。

自由診療という言葉に対して、

「保険適用の治療=正規の治療」なのに対して、「保険適用にならない自由診療=ブラックジャックの世みたいなアンダーグラウンドな未承認治療」

というイメージが、正直ありました。

それでも、それしか残された道はないと思っていたので、その軸で調べました。

「rTMS治療」で検索すると、必ず検索結果上位に上がってくるいくつかのクリニックがありましたが、ホームページに「治ります」的なことが書かれている&費用がかなり高額になるクリニックがあり、私の感覚ではなんとなく胡散臭い気がしてしまいました。

rTMS治療の体験者のクチコミ情報や体験記などを懸命に探しましたが、ほとんど見つかりませんでした。

そのリサーチ活動でrTMS治療の効果についての論文やメディア記事をいくつも読む中で、気がつきました。※あくまで私個人の見解です

・日本ではまだあまり知られていないrTMS治療を何年も前から臨床研究している研究者が2名いるらしい。
・1人は慶応大学病院にいらっしゃる野田賀大先生、もう1人は慈恵医大にいらっしゃる鬼頭伸輔先生。
・そしてその野田先生が外来診療をしている一般クリニックがある=野田先生に直接診てもらいrTMS治療を受けられるかも知れない!(この治療において国内で第一人者と思われる大学病院の准教授先生に何のコネもなく指名して診てもらえる機会は私の知る限りではありえない)

実はrTMS治療を受ける前に数年通っていたメンタルクリニックは慈恵医大の先生が慈恵のすぐ近くで開業している病院でしたが、その当時の主治医S先生からrTMS治療の選択肢を提示してもらったり、慈恵にいらっしゃる鬼頭先生について教えていただいたことはありませんでした。自分からTMS治療を受けたいと申し出てみましたが、「慈恵医大では君は適用対象外だし、まず無理」と却下されました。(慈恵医大のrTMS治療についての情報をみましたが、S先生のおっしゃる通りでした。。)

なお、私が転院させていただく際にS先生は「野田先生に診てもらってTMS治療が受けられるといいね。治療がうまくいくように願っているよ」とエールを下さりました。S先生にも本当にお世話になり、経験豊富で親身な良い先生だと感謝しています。が、そんなS先生もrTMS治療のことは「正直何がどう効くのか良く知らないんだけど、エビデンスはあるらしい」とおっしゃっていました。国内の標準治療を主軸とする精神科医の先生の間でも、rTMS治療に対する認識・見識はまだまだ発展途上なのかもしれないと思いました。

こんな経緯で「ここで、野田先生に!」という思いで転院させていただき、結果治療効果があり劇的に回復することができました。

野田先生は「私は偉い先生です」みたいな上から目線な言動やオーラが一切ない、気さくで患者の話を良く聞いてくれる優しい先生でした。

もし、rTMS治療に興味を持っていらっしゃる方がいたら、一度お話しを聞きに言ってみてはとお勧めします!セカンドオピニオン外来をされているようです。

今日も長くなってしまいました。
rTMS治療を開始した日から体験日記を書いていましたので、次回はrTMS治療の体験記の詳細について書きたいと思います。

今日も拙い文章を最後まで読んでくださりありがとうございました!

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