そもそも学校ビオトープとは その2
次の2冊の本を参考にして,学校ビオトープについて書いています。その2回目です。自分自身の記憶の整理という意味合いもあり、久しぶりに読み直しています。前回は、ビオトープと学校ビオトープについて書きました。今回は、学校ビオトープについてもう少し深く考えます。
・杉山恵一・赤尾整志監修(1999)『自然復元6 学校ビオトープの展開ーその理念と方法論的考察ー』信山社サイテック
・山田辰美編著(1999)『子どもが変わる 学校がかわる 地域が変わる ビオトープ教育入門』農文協
(本の名前が長いので、これから、前者と『学校ビオトープの展開』後者を『ビオトープ教育入門』と表記します)
学校ビオトープと今までの校庭の緑との比較
今までの校庭と比較すると学校ビオトープの理解が進むと思います。多くの学校でも、樹木を植えたり、草花を栽培するような、いわゆる緑化は行われてきました。こうした校庭の緑化と学校ビオトープは、何がちがうのでしょうか。『学校ビオトープの展開』には比較表が載っています。今、改めて読むと、とてもわかりやすく感じます。
ビオトープというと、どうしても自然や生きものに目が行きがちですが、表を見てわかるように、大事なのは「基本方針」です。「学校ビオトープ」は「地域に開かれた学校」と親和性が高いのです。自然体験をする場、自然体験によって発見の多い場です。
学校ビオトープも、自然の復元が大事
確かに人が入って観察したり、体験したりする場ですが、学校ビオトープもビオトープです。自然の復元が大事です。「自然」とは抽象的な言葉ですが、学校の地域性に注目することになります。
木はなんでも植えていいのでなく、「地域の自然植生モデルとした樹木」を植えます。これは草も同じです。学校ビオトープをつくることは、地域を意識することです。
学校ビオトープは、管理が大事
ビオトープだから「草刈りしないで放置でしょ」「保護するから草刈りしなの」とか、他教科の先生からよく言われました。
学校ビオトープは、管理が大事です。狭い場所に生態系を復元しようするものが多いので、放置すると大変です。農薬、除草剤を使用しないと、その分、人手をかけて管理することになります。
中心となってビオトープを携わっていた先生が異動して、ビオトープが荒れてしまったと言われる原因の一つに、管理方法の引継ぎが問題があると考えています。
学校ビオトープの意義は?
ビオトープ、特に学校ビオトープは、環境先進国であるドイツの影響があります。
この先は、「そもそも学校ビオトープとは その3」で考えます。
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