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益子の住み処#14 雨水で流れる小川をつくる2

残り少ない冬にやり残した庭仕事に、焦って取り組む日々です。植物も虫も、もう春という季節に両足突っ込んでいるような感じになってきました。

さて、今日は先日記した「益子の住み処#13 雨水で流れる小川をつくる」の続編です。滝口から先の小川をつくっていきます。

①小川の通り道を決める

さて、まずは小川の通り道を決めていきます。平面図では何となくこの辺りかなと描いていますが、実際の場所は現地を見て決めます。
私が冬にどうしてもこの作業をしておきたかったのは、冬が植物が落ち着いているために、大地の微妙な高低差が把握しやすいからです。自然につくられた水の通り道に逆らうことなく小川を作っていった方が、その後スムーズに水が流れるはずです。
そして、その自然につくられた曲線は、すごくしっくりきます。図面の中で曲線を描いていると、何度描いてもしっくりこなくてどうしていいか分からなくなることがあるのですが、自然が描いた曲線というのは、一筆描きでしっくりきてしまうという不思議。自然は偉大です。

②小川を掘る

場所を決めたら今度はそこを掘っていきます。何となくですが、深さは15cm位にしてみました。鍬で掘り起こしていきますが、ここで冬眠しているカエルを起こしてしまったり、震災の時に前の住民が廃棄したと思われる大量の瓦やコンクリガラが出てきたりと、色々ありました。。。
掘りながら川底に水平器を当てて、ちゃんと勾配がついているかを確認します。これが逆勾配になってしまうと、水が流れなくなってしまいますから。

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そして、掘っていくと同時に、土の性質を確認していきます。粘土質が高い土であれば水が川底から染み込みづらく、水が途中でなくなることなく最後まで流れます。今回は、途中までは粘土質の高い土でしたが、途中から黒土のような水はけの良い土でした。

③川底を固めるための道具を作る

次は川底を固めるのですが、ここで道具を作ります。丸太を使って写真のようなものを作ります。これは「タコ」と呼ばれる道具だそうです。あまり欲張って大きな丸太を使ってしまうと、後々持ち上げるときに大変になるので、あまり大きなものは使わないほうがいいです。

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④川底に粘土質の土を撒く

せっかく水が流れても、途中で川底に染み込んでしまっては最後まで水を流すことができません。途中で水を染み込ませないようにするためには、川底の土にある程度の粘土質の高い土を敷く必要があります。
掘っても黒土しか出てこなかった場所には、「荒木田土」という土を撒いて転圧することにしました。この「荒木田土」は田んぼに使われるような土だそうで、水をためやすくするそうです。ただ、粒が小さくて軽いためか、後々水を流した時に、浮いて水を濁してしまいました。様子を見ながら撒いていくことをお勧めします。

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⑤タコでひたすら固める

土を撒いたら、先程手作りした「タコ」でひたすら川底を突きます。イメージは、黒土の隙間に田土を埋めていく感じです。これ、結構ハードワークでした!筋トレだと思って臨むと楽しめるかな(?)。

⑥小川の通水テスト

ひらすら固めたら、小川に水を流してみます。滝口から池まで水が全て染み込まずに流れればオッケーです。ここで、水が濁って田土が流れ出てしまいました。流れたのもは流しておけばいいと思います。水を流すことで、田土と黒土がある程度馴染みます。そして乾いたらまた⑤タコでひたすら固めて再度水を流す。この工程を3回ほど繰り返す。

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今回の作業はここまでとしました。雨水タンクを作るところから小川に水を流すまで、のんびりやりながら四日間位かかりました。

次は、この川の周囲に石を置いたり植物を配置したりする予定です。すっかり春になってしまって、本当にこの作業が終わるのか不安ではありますが、なんとかやり切れるように頑張ります!ここが色々な生き物の住処になるその日まで。。。

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