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益子の住み処#13 雨水で流れる小川をつくる

まだ2月だというのに、すっかり春めいた気候になって来ました。
益子でも先日は日中22℃を記録し、春がきたワクワク感と異常気象であることへの不安が混ざった複雑な気持ちです。

さて、この冬にどうしても完成させたかった「雨水で流れる小川」にようやく着手したので、今回はその様子をお伝えします。

水辺をつくる理由

我が庭では、人と生き物を育むことを目指しています。ビオトープという言葉を皆さんも一度は聞いたことがあると思います。
ビオ(bio)=生命、トープ(tope)=場所という意味であり、私は生き物の住処という意味と理解しています。
一般的にはビオトープ池などのことを指していることが多いのですが、私は森や草地、水辺やそれらの境界など、そういう全ての環境を含めてビオトープと呼びたいと思っています。

ただ、一般的に水辺のことをビオトープと呼ぶのは、水辺があることで生き物の多様性が大きく増すからだと思います。我が庭にある水辺と言えば、今のところメダカ鉢のみなのですが、ほんの直径30cmほどの小さな水辺でしたが、これを置いたことでメダカをはじめ、カエル、トンボ、小鳥(きっと、目に見えない生物がまだまだ沢山…)など多様性が大きくアップしました。

水辺の計画

というわけで、水辺をもっと増やしたいと思い、家の西側の敷地に小川と池をつくることにしました。計画図はこちらです。

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小川を流れる水ですが、我が家は地下水を井戸で汲み上げていて水道代がかかるわけではないですが、貴重な地下水を垂れ流しにするわけにはいかないので、雨水を溜めて流すシステムとしました。ただ、冬の間は雨が少ないので、風呂の残り湯をタンクに溜めて流すことを考えています。

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雨水タンクの制作

まずは最上流のタンクを作ります。今後タンクを増設することを考えていますが、まずは120Lタンク1つで制作しています。

<必要なもの(雨樋からの取り出し器具は含んでいません)>
*タンク(近所のホームセンターで945円で購入。激安!)
*塩ビ TS継手バルブソケット(16インチ)
*塩ビ TS給水栓用ソケット(16インチ)
*塩ビ VU管配管(16インチ)
*PVCボールバルブソケット式(16インチ)
*パッキン
*塩ビ管用接着剤

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材料さえ揃ってしまえば、あとはあまり難しいものではありませんでした。強いて言えば、タンクに穴を開ける時の失敗できない緊張感がものすごかったです(笑)

<雨水タンクの作り方(雨樋への接続は含まず)>
①タンクの下部に穴を開け、ヤスリで大きさを調整する。

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②ソケット類とパッキンを穴に挟み込んで付ける。(写真は通水時のものですが、内側からの写真がこれしかなくて…)

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③ソケット、配管、バルブ類を接着剤で固定していく。

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現時点で雨樋には接続していないので、風呂の残り湯を入れて水漏れをチェックしましたが、今のところ大丈夫そうです。

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タンクから滝口までの埋設管を設置

タンクの水は通常の水栓のように使えるように、ガーデンパン(後日、大谷石でつくります)で受けてその排水口から再度集水して流中流の滝まで流れるようにします。

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その間、埋設した塩ビ管を通る仕組みです。塩ビ管は30cmより深く埋め埋め、キズがついて割れたりしないように周りはホームセンターで購入した砂で覆っておきます。最後に掘り返した土て埋め戻します。

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埋設管にする塩ビ管はVU管というもので、圧力がかからない配管システムに使用できます。今回は90℃エルボを1つ付けてL字型としました。これらも、雨水タンクを制作した時の塩ビ管用接着剤で接続します。

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何を隠そう、私、前職では配管エンジニアという仕事をしていたことがあって、こんなところで前職の知識が活かされるとは思ってもみませんでした。経験というのは大事ですね。

タンクから滝口までの通水テスト

文字にすると簡単ですが、ここまで掘ったり埋めたり、とっても大変な作業です。一通りここまでできて、水を通してみました。塩ビ管の先からチョロチョロと水が出て来ます。小さな滝です!!

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計画から作業まで、調べたり考えたり力仕事したり、私としては本当に大変だったために、この滝を見て私の目からも嬉し涙という滝が流れてきました(笑)

ちなみに、最終的にはこの塩ビ管は竹で覆う予定で、周りには石垣を設置していく予定です。今は土むき出しになっていますが、石や苔、植栽で覆って良い感じにしたいと思っています。

翌日にこの小さな滝が小川を流れていくことになりますが、とりあえず今回はここまでです。小川のつくり方も近日中にアップデートするので、ぜひ読んでくださいね!

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