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相模六所巡り:古くて新しいお参りの作法

はじめに

 皆さんは六所巡りというものはご存じだろうか。筆者の住む相模国では、「相模六所巡り」というものがある。「相模六所巡り」とは、「奈良・平安の時代、都から各国々に派遣された国司(現在の県知事)は、担当の国に到着するとその国の主な神様にお参りをして平和と安全を祈願し」[1]たことに由来する参拝の仕方だ。

 ここでいう六所とは、「一之宮 寒川神社」、「二之宮 川勾(かわわ)神社」、「三之宮 比々多神社」、「四之宮 前鳥(さきとり)神社」、「平塚八幡宮(1国1社の八幡宮・五之宮格)」、「総社 六所神社」の6か所を指す。お詳しい方なら相模国にはもう1つ一之宮があるではないかとお思いになるかもしれない。しかしもう1つの一之宮である鶴岡八幡宮は康平6年(1063年)創建のため、時代が違うことなどが原因で六所巡りには入っていないものと思われる。

 今回は3日かけて六所巡りを体験した筆者の体験談などを交えながら、上記六所の神社について画像付きで紹介しよう。なお国司の六所巡りは一之宮から順番にやっていたが、本書を読んでチャレンジしようと思う方は、お好きな順番で回ることをおすすめする。なぜなら、二之宮と三之宮、三之宮と四之宮の距離が遠く、順番通りやろうとすると効率的に廻れないからだ。

 また各神社では守公神(しゅこうしん)をいただくことが可能である。ただし表に見本が置いていない神社もあれば、六所神社のように全神社分置いてある場合もある。この記事執筆時の参拝の証は御朱印にしたが、現在は守公神を6つ集めてみようとしている(寒川神社、前鳥神社、平塚八幡宮のものは入手した)。願掛けしながら各神社でいただけば、ドラゴンボールのように願いが叶う、かもしれない。

一之宮 寒川神社

 さて筆者は六所巡りを開始するにあたって、まず一之宮である寒川神社に参拝した。寒川神社はいつ創建されたかは不明だが、陰陽道に基づき、常に太陽の真下にあるよう設計された太陽信仰の神社である。また方位除けに優れ、八方からやってくる災厄を払いのけ、どの方位も吉方にする強力な御祈祷「八方除け」が有名だ。

 また他の願意の御祈祷も可能だが、基本的に八方除けのご加護は自動でついてくるものだと伺ったことがある。さすが全国唯一の八方除けの神様が祀られている神社である。

 さて寒川神社の境内は広く様々なものを見ることができる。例えば「君が代」に登場する「さざれ石」だ。

寒川神社さざれ石

「君が代」は天皇の御代が末永く続くようにという歌詞だが、それは日本国の平和が末永く続くようにという意味も込められている。そして愛の歌説もある。

 さて、寒川神社では御祈祷を受けると、月曜日及び12月14日~3月上旬以外はきれいな庭園に入園することもできる。また御祈祷を受けた方には寒中見舞い等のハガキが届くのだが、それでも入園可能だ。また入園のチケットを持っている方の同伴であれば御祈祷なしでも入ることができる。庭園の美しさもさることながら、車道が近くにあるとは思えないほどの静けさの中、拝殿の裏側から寒川大明神を拝むことができるすさまじいパワースポットである。

 また庭園内にはお茶室もあり、ゆっくりとお抹茶を拝復しながら庭園を眺めることができる。なお撮影はできなかったが、こちらの庭園で生まれて初めて「カラスの行水」を見ることができた。神社でカラスに出会うことは神様からの歓迎だと言われている。実際鶴岡八幡宮などを除けば多くの神社で御使いをしている鳥はカラスである。日本国初代天皇である神武天皇を導いたのも八咫烏(やたがらす)という3本足のカラスなのだ。

 あのカラスも、筆者の進むべき道を示す御使いなのかもしれない。

アクセス

所在地

〒253‐0195神奈川県高座郡寒川町宮山3916

JR「宮山駅」徒歩10分程度

※JR「寒川駅」からだと遠いため注意!


二之宮 川勾神社

 二之宮である川勾神社は山奥の住宅街にひっそりと佇んでおり、ナビアプリか、道を知っている人の案内がないと中々公共交通機関でいくのは難しい場所にある。一応神社の近くまでたどり着くと看板を目にすることはできるが、バス停からその看板までは自信なく歩く必要があった。

 しかし行ってみると見どころ満載で、まずは女体盛りを生み出した初代内閣総理大臣である、伊藤博文の揮毫を見ることができる。

伊藤博文の揮毫

 ちなみにこの揮毫を基に作られた記念御朱印もあり、そちらは書置きだが紙ではなく薄い木に書かれており、独特の香りを楽しむことができる。

 さて、川勾神社でいただいたパンフレットによると、御祭神は5柱おられ、それぞれ、大名貴命(おおなむじのみこと、日本の国土を開拓)、大物忌命(おおものいみのみこと、殖産興業に御功績有)、級津彦命(しなつひこのみこと、風の神)、級津姫命(しなつひめのみこと、磯長(しなが)の国(相模川より県西部)を御開拓なされた級津彦命の妻神)、衣通姫命(そとほりひめのみこと、安産守護)と様々な御利益を担当されている。
 そのため、源頼朝が安産祈願のために馬を奉納しているし、小田原北条氏の鬼門守護社としても崇敬されていた。また徳川家康の「九州名古屋出陣」に際しても祈禱札を献上し、御朱印地55石をいただいている。歴代の徳川将軍家からも気に入られ、歴代宮司は「二見神太郎(ふたみじんたろう)」を名乗ることが許されている。ちなみに二見家の歴史は長く、現宮司で41代目、1200年続く家系となっている。

 こうした由緒正しい神社であるわけでが、気になる御利益としては、ネット上では「国家安泰」、「殖産興業」、「安産祈願」、「大願成就」などに加えて「縁結び」などが挙げられることもある。このタイプの神社では「安産祈願」や「縁結び」は別としても、国家や世界単位の大きい願いをすることをお勧めする。個人的な願いでも、生涯をかけて挑むようなお願いごとをすると良いだろう。

 またお守りやお札は複数置かれているが、お勧めは「樹齢400年御神木・木御守り」である。初穂料は1000円からだが、自分の直観で気に入ったものを選べるし、それはこの世に1つしかないお守りである。またその効果は一生涯続くものである。このお守りについて神社公式HPでは次のように述べられている。

川勾神社の主御祭神である級津彦命(しなつひこのみこと)は風の神様であります。

困難や逆風に陥っても良き風を吹かし、甦る力がございます。

……神社にある杉の木は神様の御恵みが降りてくる場所でもあり、このお守りには四〇〇年分の御神徳と御恵みが込められています。

良き風が貴方を守り 幸福が届きますようお祓い ご祈願されています。

https://kawawajinja.com/

アクセス

〒259-0124

神奈川県中郡二宮町山西2122

神奈中バス「押切坂上」バス停から徒歩15分程度

神奈中バス「鐘藪」バス停から徒歩15分程度

※基本的にはJR「二宮駅」からバスに乗ることになるが、運が良いとコミュニティバスで「川勾神社入口」のバス停までいくことができる


三之宮 比々多神社

 三之宮 比々多神社は最寄りのバス停のバスの本数が少ないため、民家や畑が立ち並ぶ道をぶらぶらと歩くことになる。だが「歩いた分だけ見つかる」こともある。例えば「新店(しんみせ)」さんだ。
 新店さんは大正5年から4代続く名店で、自慢の「ききょう最中」は神奈川県指定銘菓にもなっており、また明治神宮に奉納されたこともあるほどだ。今回は時節柄「おはぎ」(牡丹餅)を優先したが、次回機会があれば「ききょう最中」も食べてみたいものである。ちなみにおはぎはとてもおいしかった。なお神社参拝の前後にこちらによりたい場合は神戸(ごうど)というバス停を利用する必要があるので注意が必要だ。

 さて新店さんに別れを告げてさらに道を進むと、あるものが見えてくる。比々多神社の参道を示す石碑である。とはいえあたりは普通の住宅街に畑があるだけなのだが……。

 そうこうしている間に比々多神社にたどり着き、境内に入ると、あまり神社ではお目にかかれない「鐘」があった。これが神仏習合の名残なのか、かつて時を知らせるためにあったのかは2022年3月22日時点では不明だが、いずれ調査したいところである。

 また大きなまが玉もあり、なでると御神徳が得られるものらしい。ウィズコロナ時代なので、なでる前後の消毒を忘れずに。

 また狛犬のように左右にトラの置物が置かれていたが、こちらは毎年変化すると思われるので、今は辰だろうか。

 パンフレットと公式HP[2]によると主祭神は、まず御祭神として、豊斟渟尊(豊国主尊とよくむぬのみこと、国土創造の神)がおり、「大地・開発・発明・創造」の御利益がある。次に天明玉命(あめのあかるたまのみこと、玉造りの神)は不思議な霊力を発揮し、子宝の御利益がある。また先ほどのまが玉とも関連のある神様である。
 また稚日女尊(わかひるめのみこと、機織りの神)は、衣料に関する御利益を持ち、日本武尊(やまとたけるのみこと、叡智と武勇の神)は、出世・開運・除災・交通など様々な御利益をもっている。
 さらに相殿神(あいどのしん)として、大酒解神(大山祇神おおさかとけのかみ、酒造りの神)は酒類業・山火鎮護の御利益を持つ。そして小酒解神(木花咲耶姫、こさけとけのかみ)は、縁結び・子授安全の御利益を持っている。

 総じて言えることはこちらの神社では大抵のお願いをすることができるということだ。また「三之宮郷土博物館」もあり、8000年前の考古資料など貴重な展示品を見ることも可能だ。

アクセス

〒259-1103 

神奈川県伊勢原市三ノ宮1472番地

神奈中バス「比々多神社」バス停から徒歩1分


寄り道:伊勢原大神宮

 伊勢原大神宮は、伊勢原駅の近くにある神社で、比々多神社に向かうバスの行先によっては道中にあるため、ここで紹介しておきたい。筆者自身この神社の存在は現地にいくまで知らなかったが、「伊勢原」という地名の元となった神社であり、各地の「神宮」の中でもめずらしい「外宮」と「内宮」に分かれた神社である。筆者の知る限り外宮と内宮に分かれているのは伊勢神宮だけのため、こちらは大変珍しい神社と言える。また伊勢神宮の方向に向かって遥拝するための場所もある。

 見どころの1つは、詩人長谷川龍生(りゅうせい)の「ひとりよりふたり ひとつよりふたつ」という伊勢原大神宮を象徴する言葉をモニュメントにしたたまごのようなオブジェだ。この言葉は、『聖書』にも通じるものがある。「創世記」2章15節には「人がひとりでいるのは良くない」という言葉が出てくる。また『古事記』でいえば、荒魂だったスサノオノミコトがクシイナダヒメと結ばれることで1人前の神様になるというストーリーが存在する。

 オブジェを見終わったら、右手側にある外宮からお参りをしよう。決して内宮からお参りしてはならない。この順番は伊勢神宮と同じ公式ルールである。なお筆者は外宮から内宮に向かうときに、内宮の上と近くの木にカラスが現れた。これも吉兆であるとここに記す。

 さて参拝を済ませた筆者は、境内にあるお茶屋さんでおしるこ(冬季限定)をいただき、伊勢神宮を遥拝してから、明治大学のマンガ図書館に向かった。

アクセス

〒259-1131

神奈川県伊勢原市伊勢原3-8-1

小田急小田原線「伊勢原駅」北口から、中央通り沿いに徒歩10分程度


四之宮 前鳥神社

 前鳥神社は境内に複数のお社を持つが、まずは本殿から見ていこう。本殿に祀られているのは3柱の神々で、合わせて前鳥大神と前鳥神社では呼称している[3]。さて1柱目の神が大山昨命(おおやまくいのみこと)で、開運・財福・縁結びの御利益がある。2柱目の菟道稚郎子命(うぢのわいらつこのみこと)は、学問・就学・就職の御利益があり、3柱目の日本武尊は厄除け・安全守護・商売繫盛の御利益がある。

 この中で最も注目すべきは菟道稚郎子命だろう。その御神徳から入試や就活を控えた学生、転職をしようと志す社会人などはぜひ参拝すべき神社である。では、菟道稚郎子命とはどのような人物が神になったのであろうか。前鳥神社の公式HPには以下のように記されている。

前鳥大神(菟道稚郎子命)は、第十五代応神天皇の皇太子です。
当時、百済から来朝していた阿直岐(あちき)から帝王への道を学ばれた後、博士王仁(わに)を師として学問の道をひらかれました。

論語や千字文などの漢籍をわが国で最初に学ばれた方でもあります。
このことから、古くより修学の神、学問の神、就職の神として広く尊崇されています。

また命は、帰化した渡来人技術者を篤く庇護し、産業技術の導入を計られ、日本の農業・土木建築等の急速な発展をなされました。

さらに、その俊秀の誉れから、皇太子と定められましたが、兄大鷦鷯命(おほさざきのみこと、後の仁徳天皇)と皇位を譲り合い、ついには兄君をたてて自らはお隠れになりました。
この「謙譲の美徳」は、古今に関わらず範とされています。
なお菟道稚郎子命を祭神として祀る神社は極めて稀であります。

https://sakitori.jp/about

 就学・就職と言えば他者を蹴落としてでも自分が、となりがちだが、菟道稚郎子命のように「謙譲の美徳」をもって臨みたいものである。

 また他にも学問の神である菅原道真公をお祀りした社や厄除稲荷神社などもあり、筆者はこちらで就職祈願の御祈祷をしてもらったが、希望していた職には就けなかったものの、別の職との縁を結んでいただいた。因みにお礼参りに来たことを社務所で伝えると、メッセージ付きのクリアファイルをいただくことができる。

アクセス

〒254-0014 

神奈川県平塚市四之宮4-14-26

神奈中バス「前鳥神社前」バス停から徒歩3分程度

平塚八幡宮(1国1社の八幡宮[4]・五之宮格)

 平塚八幡宮は、1600年以上の歴史を持つ神社で、その境内は一種のテーマパークと化している。まず鯉や鳩、鷺、馬といった魚や動物が見られるのはほぼ当たり前で、一番有名なのはたくさんいる(ときどきどこかへいっているのか少ないときもある)アヒルたちだ。平塚八幡宮で暮らすアヒルたちを見ていると、ここがアヒルたちの楽園なんだなあと思う。ちなみに鯉やアヒル用の餌は社務所で購入できる。

平塚八幡宮のアヒルと鯉

 また平塚八幡宮には本殿の他に弁財天などを祀った社があり、境内の中でスタンプラリーよろしく御朱印集めができる。筆者は自前の御朱印帳に押していったが、どうやら専用の用紙を社務所でもらった上で全種類コンプリートすると粗品がもらえるようだ。

 気になる御利益だが、公式HPによると「初宮 安産 厄除 家内安全 商売繁昌 交通安全 芸能上達他」の御神徳を持った神々が祀られているとのこと。御祭神は応神天皇、神功皇后、武内宿禰(たけのうちのすくね)である[5]。

 またこちらの本殿は寒川神社同様、表と裏からお参りすることができる。裏からのお参りはより御神体の近くでお願い事ができる貴重な機会なので、ぜひ行ってほしい。最後に平塚八幡宮の御由緒だが、公式HPにはこう書かれている。

 平塚八幡宮は、仁徳天皇の御代68年(380年)、この地に大変大きな地震があり、人々の苦しむ様を見かねた仁徳天皇(第16代)が社を建てられたことが創祀とされています。

 その後も相模國一國一社の八幡宮として、歴代の天皇や源頼朝公をはじめとする武士からも崇敬を集めます。 特に御朱印に揮毫する「鎮地大神」は、推古天皇(第33代)より賜った御宸筆から戴いております。このように、数多の崇敬を集める神社でありましたが、戦国時代になると兵火に遭い、御社殿をはじめ社宝、社伝記はことごとく灰塵に帰してしまいます。

 そのような中、徳川家康公は江戸に入府すると、荒廃していた平塚八幡宮の御社殿を復興させました。……大正12年(1923年)の関東大震災で社殿は倒壊し、現在の社殿は昭和3年(1928年)に竣工しました。 戦後は平塚市七夕まつりをはじめ、町の平和と発展とともに神社は平塚の人々や街と関わりのある人々からも篤く崇敬されました。……このような由緒をもつ平塚八幡宮の大神様の御神徳は、鎮地大神に表されるように、私たちの力では解決することの出来ない大きな災厄から身を守り、傷ついた心身を癒し、前へ進む力を与えてくださることといわれています。

http://www.hachiman.org/yurai.php

 筆者は、婚約者に裏切られ心身ともにボロボロである。ぜひとも以前から崇敬する平塚八幡宮のお力により「傷ついた心身を癒し」てほしいものだ。

アクセス

〒254-0041 

神奈川県平塚市浅間町1‐6

JR東海道線「平塚駅」北口から徒歩10分程度


総社 六所神社


六所神社拝殿

 こちらの写真は六所神社の拝殿を撮影したものだが、普通の神社と違うところがあることにお気づきだろうか? そう大きなしめ縄があるのである。これは出雲大社と同様の作りであり、現在も5年に1度出雲で作られたものと交換しているという。これは六所神社と出雲に所縁があることを示すものである[6]。

 六所神社は今から2000年以上前に、出雲から移り住んだ氏族が祖神「櫛稲田姫命」を守護神として祀ったのが始まりである。大化改新後に相模国総社として現鎮座地に遷座し、寒川神社、川勾神社、比々多神社、前鳥神社、平塚八幡宮の分霊を祀る相模国総社六所神社となった。その後は源頼朝、北条家に崇敬されてきたという歴史がある[19]。櫛稲田姫命は素戔鳴尊(須佐之男命)の妻であるが、2人が出逢ったのは出雲国だ。そして素戔鳴尊は八岐大蛇を退治する際に、櫛稲田姫命を文字通り櫛に変えている(後述)。

 そのため六所神社では櫛に因んだお守りが多い。本当に髪を梳かせる櫛もあるが、一番有名なのは「湯津爪櫛」だろう。

 湯津爪櫛は小さな櫛の形をしたお守りで、男性用と女性用がある。湯津爪櫛をいただいた際にいただける、「湯津爪櫛御守の由来」には次のような由来と御利益が記載されている。

六所神社の主祭神であられる櫛稲田姫命様は、出雲国にお生まれになられ、永年人々を苦しめていた八岐大蛇という怪物に命を狙われました。そのような絶体絶命の時、素戔嗚尊様という大変力の強い神様が現れました。
櫛稲田姫命様は、八岐大蛇退治に向かう素戔嗚尊様のお力になりたいと自らの御姿を「湯津爪櫛(ゆつつまくし)」という「櫛魂(くし)」に変えられました。素戔嗚尊様はそれを髪に挿し、退治に向かわれました。櫛稲田姫命様の奇魂(くしみたま)という強い霊力と大きな御力を得た素戔嗚尊様は、みごと八岐大蛇を退治なされました。
湯津爪櫛御守りは、そのような大神様の高い御神徳と強い霊力が籠められた御守りです。

一,女性が身に着けると、あらゆる厄災・災難の身代わりとなり、御神縁の良縁の道が開かれます
一,女性から男性に真心籠めて贈ると、男性に霊力が湧き困難打開の道が開かれます
一,男性から女性に真心籠めて贈ると、「かけがえのない大切な女性」の証となります

https://rokusho.jp/index.php/omamori-2/


 筆者は現在フリーだが、湯津爪櫛を交換しあえる女性に出逢えることを心より祈っている。

アクセス

〒259-0111

神奈川県中郡大磯町国府本郷935

神奈中バス「国府新宿」バス停から徒歩5分程度


おわりに

 最後にこれまでの神社についてまとめよう。寒川神社は八方除けの御神徳を持ち、あらゆる禍を跳ね除け、幸福をもたらす神社だった。また御祈禱を受ければ庭園に入ることもできる。川勾神社は、源頼朝、北条氏、徳川将軍家から崇敬を集めた神社であり「大願成就」など大きい願いをするのに良い場所であった。また2022年3月10日現在、「樹齢400年御神木・木御守り」をいただくことができた。
 比々多神社は、6柱の神々が祀られており、子宝・出世・開運・除災・交通・縁結びといった様々な御利益をもつ神社であった。前鳥神社では菟道稚郎子命が祀られており、学問・就学だけでなく、就職にも御利益がある珍しい神社と言えた。
 平塚八幡宮は、かわいいアヒルたちを始めとしたテーマパークとなっており、安産・厄除・家内安全・商売繁昌・交通安全・芸能上達他といった御利益があった。六所神社は2000年以上の歴史を持つ「櫛稲田姫命」を祀る神社で、「湯津爪櫛御守」がロマンティックな魅力を持っていた。

 以上六所を(筆者は正確には7社になってしまったが)廻れば、様々な御利益を得て、日々を過ごす糧となろう。筆者が本書を書いているとき、学会の講師に、嫁探しに、出版に、YouTubeにと大忙しの日々を過ごしているが、六所巡りのご加護がすべてをプラスに向かわせてくれると信じている。また本書をお読みいただいた方が六所巡りをし、より幸福な人生を歩むことを心から祈っている。

 最後に、お婿さん募集の方ご連絡ください、と書き添えて筆を置く。


引用文献・参考サイト等

[1] https://www.rokusho.jp/rokushameguri/rokushameguri.html

(最終アクセス2022年3月22日)

[2] https://hibita.jp/hibita/最終アクセス2022年3月22日

[3]https://sakitori.jp/about最終アクセス2024年6月26日

[4]「鎌倉期に国分八幡・国府八幡と呼称される国府所在地に国衙の鎮守としてまつられた」八幡宮を意味する[伊達JKN「一の宮について」「神のやしろを想う」http://jinja-kikou.net/itinomiya.html最終アクセス2022年3月23日

[5]http://www.hachiman.org/yurai.php最終アクセス2022年3月23日

[6]https://www.travel.co.jp/guide/article/43471/最終アクセス2024年6月26日

#創作大賞2024 #エッセイ部門 #神社 #小旅行

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