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ゆらぐ ゆらぐ ゆらぐ

つかめそうでつかめない

たとえば
素晴らしい音楽を聴いたとき感じたもの
それを言葉にしようと思って
素敵、とか、楽園のような、とか
色々考えるほどに
どんどん感じたものから遠のいてしまう。

遠くから眺めているときには
確かにそこにあるのがわかっていたのに
近づいてみた途端
あっちこっち飛び回って
もう、見えなくて、全然とらえられない。

無秩序なゆらぐ量子場から
素粒子が生成して
秩序を形成し
成長し
何物かになって
その何物かにフォーカスした途端
それはまたゆらいで

世界はなんて曖昧なんだろう。

大量の素粒子、大量の原子、大量の分子
どんどんスケールアップして
プランク定数がゼロとみなせるほど
大きなスケールになれば

古典的に、かちっと定まって

それでもっともっとスケールアップして
マクロの極限
宇宙にたどり着くと
そこはまた素粒子の世界で

何にも定まらなくなるような

つかめそうでつかめない
世界の全貌

ゆらぐ。



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