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妊婦さん必見!知っていますか?サイトメガロウイルス

妊娠が順調に進み、健診が楽しみになってきていた夏。
つわりは4月から始まり、6月くらいには吐く頻度も落ち着いて、結婚式や引っ越しの準備、新しいマイカーの購入など大忙しだった。

健診の度に検尿、採血、血圧測定、腹部エコー、体重の計測、腹囲の計測などがあり、つわりからの回復によって過去最低記録を保持していた体重が一気に10キロ近く増えて、過去最高記録を更新してしまった。
医師からも体重増加を指摘されていたが、諦めたのか何も言われなくなった。
何も言われなくなったら終わりとはこのことか・・

母親教室へ行ったり、沐浴指導を受けたり、胎動の激しい我が子に会えるのを心待ちにしていたある日。


「さいとめがろういるす初感染ですね」

「しょうがいが出る場合があります」


頭の中は???でいっぱいだった。
先生の説明はほとんど聞こえなかった。
しょうがい?さいとめがろういるす??

健診が終わってから呆然としていた。
お会計が終わって、車に戻って、携帯で検索した。

妊娠中のお母さんがサイトメガロウイルスに感染すると、胎盤や血液を通じて母親から胎児に感染してしまい、赤ちゃんが何らかの障がいを持って生まれてくることがあります。これをサイトメガロウイルス母子感染(または先天性感染)といいます。

特にサイトメガロウイルスの先天性感染症に対して今のところ国の認めた治療薬、感染を防ぐためのワクチンがありません。ですから、お母さんが妊娠中に感染しないことがとても大切です。
成人女性のサイトメガロウイルス抗体保有率成人女性の70% は既に、サイトメガロウイルスに感染したことがあり、血液の中に抗体(免疫)を持っていますが、30%は感染を防ぐための抗体を持っていません。 抗体を持っている方でもサイトメガロウイルスに感染することがありますが、抗体を持っていない方は、サイトメガロウイルスの感染を受けやすいので、特に注意が必要です。

東京大学医学部産科婦人科学教室

妊娠中に感染を気をつけなくてはいけないものはたくさんある。
生魚や猫の糞尿など接触せず、手洗いうがいは徹底して、人混みも避けてきた。
すごく気をつけてきたのに・・どうして?

そこから何週間も受け入れられず、携帯で治療法や考えられる障害の有無などありとあらゆることを、ひたすら検索し続けた。
検索し続けて、何度も「どうして」と頭をぐるぐる回り続けた。
当時サイトメガロウイルスの経験者の方のサイトはほとんどなく、無事に生まれてこれるのか、手術に耐えられるのか、将来はどうなるのか、不安しかなかった。

楽しみだった母親教室も、周りの妊婦さんはみんな幸せそうで、嫉妬しかなかった。
職員の方が「赤ちゃん、順調ですか?」と尋ねてきた時も、「順調って、何を指して順調なんですか?赤ちゃんは大きくなってますが、障害を持って生まれてくるかもしれないんです。それって順調と言えるんですか?」と完全な八つ当たりをして、車に戻って泣く日々。
( 職員の皆様、その節は本当に申し訳ありません。きちんと後日謝罪しました。)


そんなある日、実母から順調かと電話があった。
泣きながら現状を伝えると、

「勝手に子供を障害児にしないで!なんでも決めつけるのは悪い癖!今は医学だって発達してるんだから、なんとかなる!生まれてもない人の将来を勝手に悲観しないで!」

と叱責された。

「あんたが母親なんだからしっかりしなさい!」

いつも優しい母に初めて叱責されたことで、一気に目が覚めた。
しっかりしなくては!
どんな子供でも私たちの子供に変わりはないんだ!


その次の健診の際に、
「より詳しく検査したところ、サイトメガロウイルス初感染ではなく、数値が高かっただけです。」

と、あっさり言われて終わった。

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