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高齢地区の自治会長を現役世帯がやることになった話 担い手不足編

高齢地区の自治会長になった現役世代の話。自治会の関連団体総会に出席していく中で地域の解像度がどんどん上がってきています。今回は見えてきた担い手不足問題について持論を展開します。


担い手不足問題

まず、自治会には関連団体と言うものがありまして自治会にあるべき活動を抜粋し特化して作られたイメージの団体がたくさんあります。
地区の美化活動であったり高齢者のささえであるとか防犯防災であるとか。似たような団体もあったりで乱立している感じは否めない

そんな関連団体もやはり団体なので○○会と名が付きそれぞれに役員と活動者が在籍している。そうなれば総会が開かれ予算決算の報告、活動予定結果の報告などが行われている。
各関係団体の総会に出席した私はどの団体も直面していた問題
「担い手不足問題」を耳にすることになる

担い手不足原因①関係団体の乱立

おそらくバブル期に「いけいけどんどん」で作られた地域の関係団体の数の多さも原因の一つじゃないだろうか。
地区の関係団体との相関図を見ると
美化委員会、お掃除隊、公衆衛生委員会、クリーンネットワークなど
「キミたちそれ一つにまとまらないのかい?」とツッコミを入れたくなるような団体がまぁ多いこと多いこと。
団体が存在すればそれだけ役員が必要になる、活動はするけど役員は無理だという人も少なくない。そりゃあ担い手も足りなくなりますよね。

担い手不足問題②定年退職時期

定年退職されたあとに「まだまだ元気だから」と趣味やスポーツに興じたり農業をはじめたりする方もいらっしゃいますが、その中に地域活動やボランティアに汗を流してくださる方も多くいらっしゃいます。
ところが昨今は65をこえてもお仕事を続ける方が多くいらっしゃり「体の限界まで働き続けます」
私の職場の同僚では75歳まで若い人たちと同じ条件で働き続けた人もいました。最後お辞めになるときに「さすがに体の限界が来た通勤だけでも疲れる」とのことでした。
体の限界が来た人に「仕事辞めたんなら役員できるでしょ?ボランティアやりませんか?」って言って「やります!」って人はそうそういないですよね

担い手不足問題③働き方改革

高齢者が難しいなら若い人に…と発想はたどり着きますが若い人は若い人で「えっ?タダ働きじゃないですか嫌です」「そんな暇はない」とお断り。
きっちり8時間労働して少しでも残業になれば残業代を請求するそんな働き方改革が定着しつつある世の中に「無報酬でバリバリ働いてね、だってあなたが住んでる地域を良く出来るのよ」と言われてもまるで魅力を感じません
むしろブラック企業です
時間外労働、拘束時間、責任問題に加え無報酬とか誰がやりたがるんでしょうか。

担い手不足の対策

担い手不足を解消する対策を考えていく必要があります。

担い手不足対策①役員の続投

出来ない人は出来ないのです土下座して頼もうが何をしようが。
出来る人に長く続けてもらう方向で考えないといけません。任期終了時に次年度もお願いできませんか?の声掛けやお願いはあってよいと思います。

担い手不足対策②人材の発掘

自画自賛するわけではありませんが、まったくやるつもりがなかった自治会長になった私が「地域のために汗水流して活動」しているので実は地域には「役員ができる器」や「ボランティアをしたいけど窓口が分からない人」なども眠っていると思うのです。それをどう発掘していくか?というのも重要なのではないかと思います。

担い手不足対策③報酬の付与

実はうちの自治会では会長に1年3万円程度の報酬があります。
年収3万円です
企業なら確実にブラック企業として世を轟かせていたでしょうってレベル
正直ひと月3万円でも少ないなぁと思うくらい「大変です」かなり生活のリソース割いてます。
余暇活動の多いこの時代、プライベートな時間を大切にするこの時代だれがやりたがりましょうか無報酬。
1時間あれば稼げるスポットバイトなるものも登場してる昨今でだれがやりたがりましょうか無報酬。
うちは3万円ですが、無報酬の所は報酬設定も視野に入れるべきかと思います。ボランティアに関しても最近はワンコインボランティア(有償ボランティア)と言い来てくれた人に500円程度お渡しするというのもあるそうです。
お金儲けになる金額ではないですが0と500では印象が大違いです。

まとめ

高齢者は限界まで企業に勤め続け、女性も働きに出ていて若い人は無報酬では動きたがらない。ボランティアや自治体も人材不足で大ピンチなんです。
現状どうしても高齢の方が舵を握っている関係で若い方へのアプローチが難しくなっているので中間世代の私たちのようなものが会長に名乗り出てパイプ役を果たしながら調整できればいいのではないかと思っております。


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