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仮想現実と現実世界の境界線

2022.9.8(Thu)
縁あってcozoru所属のVライバー「梅紅 紀香(ばいく のりか)」として活動がスタートしたわけですが、つい先日、立ち絵が公開となりました。

公開日:2022.10.6(Thu) 16:00 【illustrator:zest】

タイトルからいきなりかけ離れたことを申し上げておりますが、最近よく耳にする機会が多くなってきました"メタバース"という言葉。
「この意味を詳しく説明せよ」と誰かに言われたとき、的確な回答ができるのかと言われると、関連する業界に携わっている人ぐらいしかいないように思われます。

メタバースを要約すると、”仮想空間で現実と同じような時間を過ごす”ということです。
たまにVRとごっちゃになっている人にお会いするので、VRとの決定的な違いを並べて表すと、下記のようになります。

  • VR:インターネットやゲーム等の仮想空間を現実のように捉える技術

  • メタバース:仮想空間で現実世界と同じような時間を過ごすこと

VRはゲームをする際に大きな専用のゴーグルをつけるのでご存じの方も多いと思います。
メタバースについてピンとこない方もいると思いますので例を挙げて説明しますと、NINTENDOのゲームソフト「あつまれどうぶつの森」は、メタバースの一種です。
小説「ソードアートオンラインシリーズ」も、メタバースで繰り広げられる仮想現実のお話です。
また、スティーヴン・スピルバーグ監督作品「レディ・プレイヤー1」は、VRを使用してメタバースにダイブし、仮想空間上で実際に現実として生きる人々の生き方と、現実世界でのリアルな生き方を同時進行で描いている作品ですので、参考になるかと思います。

さて、本題に入ります

私は”梅紅 紀香というキャラクターの姿を借り、メタバースという仮想空間で現実世界の時間軸と共に生きる一人の人間”です。

バーチャルキャラクターには、俗に言う”魂の人”という影が存在しますが、その影がなければ目の前のキャラクターに命は宿りません。
”魂の人”が存在するからこそ、そのキャラクターは命を授かってメタバースの中で光り輝いているのです。
メタバースの中で生きているキャラクターは、一人の人間です。人間ですから、いつも笑顔ではいられない側面もあります。生身の人間がキャラクターの姿を借り、メタバースで生きているのです。
ですので、人外(擬人化した花や道具・人の姿を借りた神様や動物など)と言われる、たくさんの個性溢れるキャラクターと出会えるのも魅力の一つです(もちろん、人外の方も一人の人間です)。

メタバースの中には自分の夢や理想がたくさん詰まっていると思います。ついメタバースでの時間が楽しいがために、現実の時間を忘れて過ごしてしまう時もあるかと思います。ですが、現実世界の時間軸があるからメタバースという仮想空間での時間が存在するわけです。

メタバース > 現実世界

という方程式が成り立ってしまうと、現実世界のどこかに歪みが生じてきてしまいます。
現代ですとAIの進化も甚だしく、人間の脳に追いついてしまうものも存在しています。

仮想現実を現実世界上での出来事”と認識して生存している人類については、ウォシャウスキー兄弟監督の大ヒット映画、”マトリックスシリーズ”で具現化されており、”AIと仮想現実と現実世界”という三者の持つべき課題や未来への警鐘など、20年以上前の作品でありながら問題視していることに驚きです。

仮想現実にあるものは、全て現実世界とつながっています。
姿は見えないし、誰だかわからないから何をやっても良い・何を言っても良いというわけではありません。
仮想現実の中で生きるキャラクターも、”魂の人”がいるからこそ光り輝くわけで、その魂が濁っていたら本来あるべき魅力の100%の能力も発揮できていないということです。

バーチャルキャラクターを生み出すイラストレーターや、そのキャラクターの魂の人である表現者の方々は、そのキャラクターに愛情を込めて命を吹き込んでいます。

イラストレーターさんは自分が悩み抜いて生み出したキャラクターの口から、人を傷つけるようなことを言ってほしいと思っているでしょうか?
魂の人である表現者さんは、自分とイラストレーターさんで二人三脚で作り出し、愛情込めて育ててきた子の誹謗中傷を平気で聞いていることが出来るでしょうか?

本来なら怒りますよね?現実世界であれば・・・。

メタバースは上手に利用できれば本当に便利で楽しいコミュニケーションツールですし、2022年には多くの企業がメタバース産業に名乗りを上げ、バーチャル金融機関やバーチャルオフィスといった幅広い利用が期待されております。将来的にはメタバースでありとあらゆる生活が成り立つとまで言われております。

ただそこで忘れてほしくないのが、本来の人間としての本質を逸脱しないでほしいということです。

「メタバースだったら自分が誰だかバレないし、現実世界ではストレスたまるからとりあえずメタバースで気に入らないあいつをいじめておこう!」

というような、間違った使い方はしてほしくないですし、

「自分はメタバースだと人気があるから無理なお願いをいっぱいしたり、たくさんわがままを言ったりしても許される。嫌なあいつはいっぱい悪口言ってもみんなが助けてくれる!」

というような自分本位な考え方や、空間認知はしてほしくないなと個人的には思っております。

その辺りのマナーを認識したうえで、”一歩大人のメタバース”という仮想現実での時間を満喫していただけたらと思っております。


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