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今の仕事が「社会にどう役立つか」考える|『GRIT やり抜く力』

本日は、30万部を突破したベストセラー『GRIT やり抜く力』から実践ポイントを紹介します。

著者は、ペンシルベニア大学心理学部の教授で、グリット研究の第一人者でもあるアンジェラ・ダッグワース氏。

人びとがそれぞれの分野で成功し、偉業を達成するには、「才能」よりも「やり抜く力」が重要であることを科学的に突きとめた人物です。その功績により、2013年に「マッカーサー賞」(別名「天才賞」)を受賞しました。

グリッドは近年、アメリカの教育界でとくに重要視され、ビジネスやスポーツをはじめ各界で大きな注目を集めています。

たとえば、グーグルでは「やり抜く力」の強い人材を積極的に採用し始め、マイクロソフトのビル・ゲイツやフェイスブック(現メタ)のマーク・ザッカーバーグをはじめ、多くのビジネスリーダーたちが「やり抜く力」を重要視しているそうです。

GRIT(グリット)とは?

「グリット」すなわち「やり抜く力」は、「情熱」「粘り強さ」の2つの要素から成ります。

  • 「情熱」とは、自分のもっとも重要な目標に対して、興味を持ち続け、ひたむきに取り組むこと。

  • 「粘り強さ」とは、困難や挫折を味わってもあきらめずに努力を続けることです。

これらの両方を持ち合わせた人は「やり抜く力」が強く、途中で挫折せずに物事をやり遂げる可能性が高くなります。

では、どうすれば「情熱」「粘り強さ」を持って「やり抜く力」を高めることができるのでしょうか。

「やり抜く力」を強くする4ステップ

「やり抜く力」の鉄人たちは、以下4つの共通点があると言います。

①「興味」

「興味」は「情熱」の源です。自分の興味に合った仕事をしているからこそ、心から楽しむことができ、そこから「情熱」が生まれます。

いきなり「これだ」思える仕事に巡り合うことは少ないので、少しでも興味を持ったものにはどんどん挑戦し、「興味を掘り下げる」ことが重要です。

②「練習」

「昨日よりも上手になるように」と日々の努力を怠らないことが「粘り強さ」につながります。自分のスキルを上回る目標を設定しては、それをクリアする、「意図的な練習」を繰り返すことが上達と楽しさを感じるカギとなります。

③「目的」

目的意識を感じないものに、興味を一生持ち続けるのは困難です。「自分の取り組んでいることが、自分よりも大きな目的とつながっていること」を意識することが大切です。自分の仕事は重要だと確信してこそ、「情熱」が実を結びます。

④「希望」

絶望的な状況でも希望を持つことで、「粘り強さ」が生まれます。「自分たちの努力しだいで将来はよくなる」という信念によって、「やり抜く力」は発揮されます。

これらはもともと「あるかないか」という性質のものではありません。

  • 「興味」の対象は自分で見つけ、さらに興味を深めることができる。

  • 「鍛錬」の習慣も自分で身につけることができる。

  • 「目的意識」を養い、深く意義を感じることもできる。

  • 「希望」を持つことも、やはり学ぶことができる。

その方法が記されているのが本書です。

どれも重要なポイントですが、私が特に実践したいと思ったのは「目的」についてです。

「やり抜く力」の鉄人は、必ず他者を「目的」にすると言います。

他者を「目的」にする

「やり抜く力」の鉄人が「目的」について語るとき、ひとりの例外もなく口にするのが、他者のことだそうです。

「うちの子どもたち」「私のクライアントたち」「僕の生徒たち」など具体的な人を指す場合もあれば、「この国」「このスポーツ」「科学」「社会」など、もう少し広く一般的な人びとを指す場合もあります。

「やり抜く力」の強い人びとは、普通の人に比べて「意義のある生き方」「他の人々の役に立つ生き方」をしたいというモチベーションが著しく高いのです。

そういう目標を持っている人は、どんなに些細なことや退屈な作業にも意義を見出すことができるため、粘り強く努力を続けることができます。

どうすれば「目的」の意識を育めるか?

著者が提案するのは「いま自分のやっている仕事が、社会にとってどのように役立つか考えてみよう」というもの。

高校生を対象にしたあるエクササイズで、

  • 「どうしたら世の中はもっとよくなると思いますか?」

  • 「いま学校で習っていることで、そのために役立ちそうなことはありますか?」

と質問したところ、次のような結果が得られたそうです。

ある中学3年生の生徒は、「僕は将来、遺伝子研究のような仕事がしたいです。そうしたら穀物の遺伝子組み換えを行って、食糧の生産量を増やすことで、世の中の役に立てると思うからです」のように回答しました。

また「自分がしっかりと教育を受けることで、世の中のことが理解できるようになると思います。だからまずはちゃんと進学しないと、誰の助けにもなれないと思います」という回答をした生徒もいました。

このエクササイズの結果、生徒たちの学習への取り組みは著しく向上したと言います。

「目的」について考えた生徒達は、試験勉強の時間が2倍に増え、「遊び(娯楽のビデオを観る)か、勉強(数学の問題を解く)」かの2つの選択肢を与えられた場合、「勉強」を選ぶ生徒が増えたのです。さらに数学と科学の成績にも向上が見られました。

今自分が取り組んでいることが「社会にとってどのように役立つか」を考えたことで、「目的意識」が高まり「意義」を感じやすくなったのです。それが努力につながり、成績向上にも寄与しました。

実践方法

noteの月額マガジンをスタートしたものの、思うようにPVやいいね、購読者が増えない時期が続くと、モチベーションが保てなくなるかもしれません。

また本を読み、記事を更新し続けるすることが大変で、途中でやめたいと思ってしまうかもしれません。

そこで必要となるのが「やり抜く力」です。

結果が思うように出ないとき、どうすれば気持ちを強く持ち、努力を継続することができるのでしょうか。

そのヒントとなったのが、「目的意識」についてです。

大切なのは他者を「目的」にすること。「これは人の役に立っている」と考えることです。

ビジネス書の内容とその実践方法を紹介するこの連載は、

  • ほかの人々にとって重要な意味を持つ

  • ほかの人々と深くつながっている

  • 社会にとって重要な意味がある

と考える。心が折れそうになった時だけでなく、常にそう考えて取り組めるように習慣化する。

そうすれば、些細なことや退屈な作業にも意義を見出すことができるようになり、粘り強くがんばれるはずです。

もちろん、ただ「他の人たちの役に立っている」と思い込むだけではなく、「より役に立つものになるよう、日々改善を重ねていくこと」が前提です。

「自分が楽しいから」「自分のためになるから」という目的だけではなく、「他の人のためになる」という目的意識を強くもって取り組んでいこうと思います。

【1ヶ月やってみた結果】

連載を終了するという結果にはなっていないので、まだ「やり抜く力」は継続されています。

ただし、他者を「目的」にするという点はほとんど実践できていません。というのも、連載のPV数が振るわず、購読者数もゼロのため、「これは人の役に立っている」と感じられる要素がないからです。

3月は、連載の更新だけでなく「これは人の役に立っている」と感じられること(=ユーザーニーズの高いこと)に注力して実践していきます。

具体的には、以下のことを行います。

  • テーマごとに本を10冊まとめてレビューする。(「この分野ではこの本を読めば間違いない」という本を紹介する)

  • Kindle Unlimited × 読み上げ機能」や「Audible」など、読書習慣を身につける上で有効なサービスのメリットや活用法を紹介する。

  • 本の要点をまとめた動画をYouTubeショートTikTokで公開していく。

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