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通信制大学院 博士後期課程 英語学専攻 1年目の記録①

新型コロナウイルスの感染拡大の影響により、博士前期課程の在学中には、勤務校で英語授業のペアワークへの制限があったため、pre-post test designで論文が書けなかったことや、大学公募に1つも引っかからなかったこともあり、博士後期課程へ進学。

自分の研究テーマは「公立中学校の英語授業における疑問文を作るパターンプラクティスが1分間チャットに与える影響」。
即興的なやり取りを生徒にやらせるのは非常に難しい。それには疑問文が自然と発話できないからではないか。そのためには肯定文から疑問文を作って発話させる練習を行っていけばよいのではないかというような研究。

1年目の4月第1日曜日。
スクーリング。コロナ禍なのでTeamsでオンライン実施。指導教官より、研究計画書を元に、8冊の課題図書の指定があった。


(1)Hughes, R. (2017) Teaching and Researching Speaking(3rd eds.).  Routledge.
(2)Kormos, J. (2006) Speech Production and Second Language Acquisition.  Routledge
(3)Larsen-Freeman, D. & Andersen, M. (2011) Techniques & Principles in  Language Teaching. Oxford University Press.
(4)Skehan, P. (1998). A cognitive approach to language learning. Oxford  University Press.
(5)DeKeyser, R.M.(ed.)(2007) Practice in a Second Language. Cambridge  University Press.
(6)Luoma, S. (2004) Assessing Speaking. Cambridge University Press.
(7)Wray, A. (2008) Formulaic Language: Pushing the Boundaries. Oxford  University Press.
(8)千菊基司(2019)『即興的に話す交渉力を高める!中学校英語スピーキング
 活動アイデア&ワーク』明治図書.

これ以外に2冊は自分からリクエストしてよいということで、以下を指定。

(9)山家保先生記念論集刊行委員会(2005)『あえて問う英語教育の原点とは―
 オーラルアプローチと山家保』開拓社.
(10)本多 敏幸(2009)『英語力がぐんぐん伸びる!コミュニケーション・タイム
 ―13の帯活動&ワークシート』明治図書.

この10冊をリーディングリストと呼ぶ。
これらを最初の2年間で、1冊通して読み、各章から自分が大事だと思う場所を抜粋してレポートを作成し、スクーリングでは日本語で説明をし、時に不明な箇所などを質問をしたり、逆に指導教官から補足を聞いたり。

スクーリングは月1回。指導教官と自分の予定を調整してどこかの土日祝の午後1時から4時まで。

このスクーリングが16回終わると、この10冊を活用したリーディングリスト試験という、在宅試験が行われ、これに合格することが博士論文執筆許可の条件の1つ。

これ以外に、2年間で選択科目を2つ履修し、合格することが、もう一つの博士論文執筆許可条件。
指導教官と相談し、指導教官が担当している「英語教育学特殊講義」を選ぶ。指定文献から2冊選び、自分の研究テーマに関わる章を要約する課題。
指定文献は以下。


① Brown, H.D.(2014), Principles of Language Learning And Teaching(6th ed.)  Pearson Education, Inc.
② Richards, J.C. & T.S.Rodgers (2014) Approaches and Methods in Language  Teaching (3rd eds.) Cambridge University Press.
③ VanPatten, B., G.D.Keating & S.wulff (2020) Theories in Second Language  Acquisition: An Introduction(3rd eds.) Routledge.

自分は①のInterlanguageと③のSkill Acquisiton Theoryを選ぶ。
締め切りが1本が9月30日、もう1本が11月30日。2本とも合格すると在宅試験が送られてくる。


もう1科目を1年目にも履修しておいて、もしも残したら来年度に引き継げるという指導教官よりのアドバイスがあり、「英語教育指導論特殊講義」を履修。小学校英語についての科目。
以下の文献を読み、10のテーマから2つ選んでレポート作成。締め切りは1月31日。
自分は、「コミュニケーション能力を育成する指導」と、「小中連携」について作成することを決定。


Curtain, H & C. A. Dahlberg. (2010). Languages and Children: Making the Match(4th). Boston: Pearson Education.
Pinter, A. (2006) Teaching Young language Learners. Oxford University Press. 
高橋美由紀・柳善和(編)(2011)『新しい小学校英語科教育法』協同出版
高橋美由紀(編著)(2009)『これからの小学校英語教育の構想』 アプリコット
高橋美由紀(編著)(2010)『これからの小学校英語教育の展開』 アプリコット
高橋美由紀(編著)(2011)『これからの小学校英語教育の発展』 アプリコット
高橋美由紀・柳善和(編著)(2015)『小学校英語教育―授業づくりのポイント』ジアース教育新

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