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BIGTANKマガジンは、年6回、偶数月に発行されるエンデューロとラリーの専門誌(印刷されたもの)です。このnoteでは、新号から主要な記事を再編集して順次掲載。バックナンバーの… もっと読む
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2023年4月の記事一覧

編集後記  No.245より

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Reliability Trials エンデューロその本質 - No.245より

一台のモーターサイクルとともにスタートラインに立つ時、そのライダーは何を見るのか。レースではなく競走でもない。1913年からほとんどその姿を変えることなく続くこの競技に、人はどんな価値を見出すのか。 Text : Hisashi Haruki 何に挑むのか エンデューロとは何か?  これは弊誌が1998年に創刊してからずっと追い続けているテーマであり、またこの小さな出版や、関連して開催、運営している競技会等を通じて伝えようとしていることである。極めて簡略的に言うならば、エ

人生最後の一台 海洋ジャーナリスト 内田正洋の場合

ある日、あなたの前に神様が現れてこう宣告する「あなたはこれまでにいろいろなバイクに乗ってきたが、ついに最後の一台を選ぶ時がきた。あなたが手に入れることができるのはあと一台だけ。その代わり、世界中に存在する、あるいは存在したことがあるどんなバイクでも選ぶことができる」。さあ、あなたが選ぶ人生最後の一台とは?  第4回 : BMW GS 海洋ジャーナリスト 内田正洋 Images : 渕本智信  人生最後の1台か。私(ワシと読んでね)の場合、まぁ当たり前にGSとなるわな。B

2023年4月11日 「ハードエンデューロ選手のEnduroGP」

ハードエンデューロのライダーは、スピードでは劣っているのか?  その答えを出してくれているのが、このヒト。 ウイルス禍でハードエンデューロのシリーズ戦がシーズンまるごとキャンセルになった2020年を契機に、年に一度のペースでEnduroGPに参戦しているビリー・ボルト様である。 Image : Future7Media

2023年4月9日 「マン島ライダーの悩み」 日記

マン島はモーターサイクルスポーツ選手が多く育つ地で、ぼくたちの守備範囲であるエンデューロでも、過去からたくさんの有名選手が出ている。 エンデューロ世界チャンピオンであり、MBE、ナイトの称号を受けたデビッド・ナイトもそうだし、ジェイミー・マッカニー、ダニエル・マッカニー兄弟もマン島人だ。 自治権を持っているが、主権を持った独立国ではなく、いわゆる英連邦の一国ではない。英領というのは間違いで、正しくは英国王室の属領というのだそうだ。 FIM(国際モーターサイクリズム連盟)

2023年4月4日 「ローダウンサス論争」

ローダウンサスペンションはアリか、ナシか!? エンデューロバイクは大抵シートが高く、足つきが良くない。ぼく自身は、たまたま身長があるほうなので、シート高を下げる、ということまでしたことはないが、仮に、身長170cmぐらいかそれより低くて、オフロードはこれから本格的に始める、という人だったら、フロント21インチ、リア18または19インチのダートバイクに乗るとなると、足つきは結構切実な問題だ。 だから、シートを少し削ったり、フォークを少し突き出したり、リアサスペンションのスプ

2023年4月2日 「42キロメートル」

稚内には何度も行っているが、このようにサハリン島がはっきり見えたのは初めてだった。海上は霧が出やすく、見えないことのほうが多い。もっとも、稚内に住む人たちにとっては珍しくもないだろう。 国境の街である。 国境というが、いろんな見方がある。 サハリンを北方領土のひとつだと思っている人もいるが、実はそうではない。日本政府は、ここを所属未定としていて、ロシアのものともしていないが、日本の領土であるとも言っていない。州都のユジノサハリンスクには日本の領事も置いているのだから、半ば