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BIGTANKマガジンは、年6回、偶数月に発行されるエンデューロとラリーの専門誌(印刷されたもの)です。このnoteでは、新号から主要な記事を再編集して順次掲載。バックナンバーの… もっと読む
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2022年2月の記事一覧

ENDURO GPの新プロモーター - No.238より

プロモーター不在だった2021年  FIM(国際モーターサイクリズム連盟)は、ポルトガルに本拠を置く企業「プライムスタジアム」との間で、ENDURO GP(エンデューロ世界選手権)のプロモーター契約を締結。最初の契約は2022年から2031年の10年間であることを明らかにした。この契約締結は、2019年の公式入札の結果に基づくもの。2020年いっぱいで、前プロモーターのABCコミュニケーションとの契約は終了。2021年シーズンはFIM自身がプロモーターとしての役割を果たして

GNCCの道場破り - 屈辱の4年間から立ち上がったUSオフロードシーン - エンデューロ日記 No.35

ジョセップ・ガルシア(スペイン)とスティーブ・ホルコム(UK)は、ENDURO GPにおいて世界タイトルを持つライダーであり、現役でトップ争いをしている2名であるということを改めて知っておきたい。 2005-2008 GNCCに起きた事件 ヨーロッパで開催されるENDURO GP(FIMエンデューロ世界選手権)の開幕前に、KTMファクトリーチーム、Betaファクトリーチームに所属するこの二人が、アメリカ最大のオフロードレーシングのシリーズ戦であるGNCCにスポット参戦

競技スポーツのライセンスとは? - エンデューロ日記 No.34

 先頃、MFJから「ライセンス更新」の案内が届いたので、早速、手続きをしようと思っている。ある時期までに更新手続きをすると、少し料金が割引になるのだ。ぼくが持っているMFJのライセンスは、エンデューロの競技ライセンスとモトクロスの役員ライセンスだ。なぜモトクロスの役員ライセンスを持っているのかというと、これはエンデューロの承認・公認大会の主催クラブに必要な資格だからだ。主催クラブのメンバーの中には一定数、この役員ライセンスを持つ人間がいなければならない、ぼくが所属しているクラ

Parc Ferme - プロスペクト理論 - No.238より

 人間は、これから起こるであろう事、その結果を予測をする際に、与えられた情報が示す確率に比例した期待をするものではないのだそうだ。期待には、人間らしい「バイアス」がかかってしまう。それでなければ、日本は、日本人は、先の悲惨な戦争を経験せずに済んだかもしれない。  12月8日は太平洋戦争の火蓋を切った真珠湾攻撃が行われた日である。政府首脳も、軍部も、米国、英国との開戦は無謀であると考えていながら、なぜ、戦争に突入し、そして兵站(物資の補給)すら無視した作戦の遂行に没頭し続ける

「アドベンチャー進化論」 大鶴義丹 - No.238より

 「ドゥカティワールドプレミア」にて、2021年12月10日 ・日本時間午前0時、最後の後出しジャンケンのごとく、ドカティから「デザートX」が発表された。以前より良い悪いを含めて噂が飛び交っていた。とくに2019年のEICMAでお披露目されたデザートXの開発車両のリアサスが、本格オフ的なものではなかったことが不安を呼んだ。どうせ、オンロード寄りになってしまうだろうなどと、悲観的なものも多々あった。しかし公開された動画を見る限り、CRFアフリカツインを四台乗り継いでいる私も唾を