①小論文って何だろう?
(動画をテキストに起こしたものです。)
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早速ですが、問題。以下のA〜Cは小論文と言えるだろうか。
今回、問いがないこともあるんだけれども、全部作文です。
これを書いてしまっては誰も評価してくれないよね。
だけど、「小論文の書き方」なんて知らないし、他の科目と違って正解が無いから、何が正しいか分かりづらいよね。
そんな小論文だけれども、「小論文ができると何がいいの?」自分なりに考えてみたとき、3つありますと。
①多面的に物事を見ることができる。
後から説明するんだけれども、入試で出題される小論文は「課題文」と言って、出題者からの問いに対して賛成もしくは反対の意見を述べていく必要があるんだよね。
自分が支持する意見だけでなく、逆の立場も知っておくと書きやすくなる。これは自分自身何か考えるときに意識していることだから、すごく役に立つよ。
②気づく力とつなげる力が強くなる。
これはどういうことかと言うと、小論文をたくさん解いているうちに、出題者がなぜこの問題を出したか汲み取れたり、これまでに書いた内容を使ったりすることもできるんだよね。
③自分で答えを創ることが楽しくなる。
もちろん、出題者からの問いに外れるのはダメだけど、正解が無い分、自分が伝えたいことを伝えることができるんだよね。
社会では正解よりも自分の意見が求められるから、小論文という広い世界に飛び込んで、「自分の意見」を育んでいこう。
ここで、小論文について定義しておくと、
小論文とは、出題者からのお題に対して自分の意見や主張を述べて、相手が納得するような文章を書くこと」
一言で表すなら、正解よりも納得解だね。
1番最初に「誰も評価してくれない文」つまり、作文を出したんだけれども、作文と小論文の違いについて(what , how , important)この3つの切り口から説明していくね。
作文は感想文であり、エピソードを大事にしているんだよね。
さっきの文章は全部自分自身のことについて書いていて、例えばローソンのアイスコーヒーは本当に好きだし、小学校6年のときに二重とび連続で300回跳ぶくらい縄跳びにハマっていたからね。
いかにして、自分の想いを相手に届けるか。
一方、小論文は意見文であり、簡潔にまとめることが重要ですと。
わかりやすい具体例の方が大事だし、出題者との対話なんだよね。
そこで、小論文を書くためのステップについて説明しておくと、結論→現状分析→解決策、この3つのステップになるんだよね。もう少し噛み砕くと、
1問題が何か明らかにする
2問題に対しての自分の意見を決める
3意見に対する理由を決める
4理由に説明をつける
5具体例を用いる
ここからは、今述べてきた1〜5について述べるね。OK?
1.問題が何か明らかにする
まず、小論文における問題とは、全員に共通し、今のところ正解が無い問題ですと。例題としては、
・小学校高学年からの英語教育はどうだろうか
実際、今年度から小学校3年生から英語学習が始まり、小学校5年生から教科として英語の授業が開始されるんだよね。
・働くとは何か
お金を稼ぐためかもしれないし、自己実現かもしれないし、人それぞれだよね。自分の場合は、社会に繋がる1手段かなぁ〜 相手の反応を通じて、自分を理解できることが多いんだよね。ごめん話を戻すね。
・少子化を解決するには、移民を増やせば良いか
こう言ったように、時事ネタや哲学的なことを中心にお題が出されるから、問題が何か明らかにしよう。
実際、どれだけ話が分かっていても、出題者の問いに対する答えを出していなかったら、採点してくれないからね。
2.問題に対する自分の意見を決める
要するに、出題者からの問いに賛成か反対か決めるんだよね。
今回は、先ほどあげた例のうち、小学校高学年からの英語教育に賛成か反対かをもとに、進めていくね。
賛成だったら、授業で英語をどんどんやるべきだよー
反対だったら、早くから英語やらなくていいよー だね
ここでありがちなのが、賛成か反対か決めないまま文章を書くパターンだね。とにかく、迷っても決めよう。じゃないと、小論文は始まらない。
3.意見に対する理由を考える
文章で書くとしたら、「なぜなら〜だからだ」「もしくはなぜなら〜だからである」と書ければOK。
賛成だったら、第二言語の習得には一定の時間を要するからだ。
反対だったら、英語以前に国語を通じて読解力や思考力を鍛える必要があるからだ。
と言った感じかな。
4.理由に説明をつける
理由だけ述べられても、出題者は納得しないことが多いから、理由を詳しく言い換えて説明しよう。
賛成だったら、日本語と英語の構造は全然違う。文法しかり、発音しかり、そうだよね。日本語は述語が最後にくるのに対し、英語は最初の方に述語がくるもんね。
反対だったら、母国語で考える力が弱い人は英語習得もしづらい。母国語の語彙力数や思考力によって、第二言語がどれだけ習得できるか決まるって聞いたことがあるんだよね。
5.具体例を用いる
理由→説明ときて、ここで具体例を用いると相手が納得しやすくなる。
例えば賛成だったら、日本人が英語を習得するのに平均2200時間必要だと言われている。
英語とスペイン語は言語の特性が近い分そこまで苦労しないけど、日本語は英語と違うから学のに苦労するんだよね。
反対だったら、日本の読解力における平均点は519点から504点に下がっている。
このように具体例で数値を示せると、よりGOOD。
ここまで述べてきた1ー5を整理してまとめてみると、
賛成
理由:第二言語の習得は時間がかかる
説明:日本語と英語の構造は全然違う
例示:英語の習得に約2200時間かかる
反対
理由:読解力・思考力を鍛える必要がある
説明:母国語で考える力が弱いと英語も身につかない
例示:日本の読解における平均点は10年で15点下がっている
ここまで述べてきた自分はどうなの?って?
小学校からの英語学習は賛成。
ただ、いきなり英語の文法を学ぶよりかは、フィリピン人とのオンライン英会話から始めるとかの方がいいかな。
もちろん、読解力や思考力がないと英語そのものを理解できないから、そこを育む仕組みを文章中に書くね。
はい、本日のまとめです。
Q.小論文とは何か?
→問題に対して自分の意見を述べ、相手を納得させること。
Q.小論文を書くための手段は?
→①結論を述べる、②現状分析をする、③解決策を提示する。なかでも個人的には、現状分析が大事。正解よりも納得解。
で、ちょっと補足事項ね。聞きたい人だけ聞いてね。
小論文の授業では、毎回自分が読んできた本の中でおすすめの本を1冊紹介していくね。
今回は、細谷功さんの『具体と抽象』です。
著書を読んだのは5年前、大学に編入してからなんだけど、なんなら高校生くらいの時に読みたかった。
元々自分は、大学に入る前までは小論文が苦手だったんだけれども、大学に入ってからたくさん本を読んでいくうちに少しずつ文章を書くのが得意になったんだよね。
普段本を読まない人や、小論文を始める人向けの入り口としてお勧めしたい1冊です。他にも、細谷さんの本は面白いものばかりで、著書を通じて思考の枠組みを疑似体験できる!
はい、今回の授業はどうだったかな?
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以上です。
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