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BIG LOVE MAGAZINE VOL.14 (サウンド・オブ・メタル -聞こえるということ-を観てみた。2021年5月6日木曜日号)



友人がAmazonプライム・ビデオの「Sound of Metal 邦題:サウンド・オブ・メタル -聞こえるということ-」という映画にPharmakonがチラっと出てたと言ったので、ちょっと気になっていたけどなんだか暗そうなテーマだったので観てなかった奴だな、と思い出して観てみました。にしてもAmazonもネットフリックスも、ホームに出てくる「あなたへのオススメ」が全然違う!となるのは彼らが意図したあえての戦略なのだろうとは思うのですが、ただ2時間の映画であれシリーズものの1話であれ、観終わってつまらなかった時の時間の勿体なさは、ツタヤでDVDを借りてのそれや、映画館にわざわざ観に行ってのそれより、とんでもなくでかく感じるのは一体なぜでしょうか。


確かにレコードにしても同じ感じはあります。通販で買ったレコードに対しては、しっかりと失敗したレコードに厳しく正当な個人的評価が出来ているのに、わざわざ店に行って買ったレコードに対しては、例え同じダメなものだとしてもなぜだか許してしまう。さらに逆になんとか好きになろうという努力さえ生まれます。それは隣りのクラスのあの子が超タイプなのに、同じクラスのそこまでじゃないこの子と付き合ってしまい、しかも隣のクラスのあの子より大好きになってしまっている僕、のような...とか言うと今時めちゃくちゃ怒られそうですが、違います、安心してください、そういう話ではありません。


とか言いながらその例えの補足(言い訳)は省きますし、少し違った気もするので早々に謝りたいのですが、(話を戻すと)実はそこのところが動画配信サービスの限界であり、しかしながら映画館やDVDやブルーレイもしかしたらVHSまでの映像ソフトの新たな価値を生み出し始めているのはそのおかげに違いありません。同じように2000年代からECサイトの発展により窮地に陥りその対抗手段といえば「実際に商品に触れたりなど店に行くと違うのよ」といった自己弁護と嫉妬と悪口のみしかなかった実店舗経営の我々に対しても結局救ってくれたのはECビジネスでした。もし未だ救われていないとすれば、だいぶヤバいのでその仕事今すぐやめてください。


と、こんないつもの話をして嫌われたかったわけではありません。

「Sound of Metal」。僕は好きでした。今回は、その感想というより物語から思ったことを簡単に書きたいと思います。ネタバレですので観たい方は観てから戻ってきてください。



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