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日本語教師日記197.自分の英語が恥ずかしい件(上)ーオンライン事始め

オンライン100%のレッスンになってから、顕著になってきたことがあります。
それは生徒が私の英語を、やや買い被ることが多い、ということです。
そしてそれは、私にオンラインでしか会ったことがない人に限られるのに最近やっと気づきました。

私のオンラインのレッスンの歴史です。
2011年に東京から名古屋に引っ越した際、3つのエージェントで仕事をもらっていた私は、一気に無職になりました。
一人だけ、スカイプで続けてみますと言う人がいましたが、二人ともPCは使えましたが、スカイプの設定がなかなかうまくいきません。
今日はこっちの内蔵マイクがだめ、今日は映像がだめ、ネット環境が悪いはずはなく(仕事用に強力なのをまず入れた)、かといって「あなたのネットが悪いのでは?」も言いにくく、お互いに、場所を移ったりの苦労をしていました。
結果、今日はどうしてもうまくいかないので、振替にしましょうとか、レッスンが始まる前にああだこうだしている時間が長すぎました。
今では考えられませんね。
その人は当然ながら、やめていきました。
ごめんね、タムさん。

これもまた今では信じられないことですが、2011年当時、日本でスカイプをやっている人は少なく、他の使いやすいツールがなかったのか、オンラインレッスンと言えばスカイプ、なので、「スカイプレッスン」と当時は呼ばれていました。
今そんなこと言う人はいませんね。
スカイプも風前の灯火のようであるし・・。

今 ちょこっと検索したら、2011年の記事が見つかりました。
Web会議が花開いたのは、2011年にマイクロソフトがスカイプを買収してかららしいですね。

https://xtech.nikkei.com/it/article/Keyword/20111116/374571/

今は昔の物語ですね。

ともあれ、オンラインレッスンがうまく行かなかったため、私はデスクトップパソコンを使うのをやめ、iPad一本でオンラインレッスンを始めるようになったのがたしか、2011年の夏頃。
あるとき、その大事なiPadが床の上のクッションに載っているのに気づかずに踏み潰してしまい、キーボードが使えなくなってしまいました。
我ながら、なんという粗暴なことでしょうか。
泣く泣くもう一台のiPadを買い、ヒビの入りまくった可哀想なiPadの方は、web会議専用とし、その横に、Google Docを置いて使うということを始めました。
ちょいと見せたい写真をドキュメントに貼り付けたり、有用な情報のリンクをやりとりしたりと、それまでとレッスンの進め方がガラリと変わり、とてもやりやすくまた、楽しくなりました。

それにしても、iPadを踏み潰したことのある人は、この広い世の中に何人ぐらいいるのでしょうか。
今でも、あのとき足の裏でパリン! と音を立てたiPadAir2の悲しい悲鳴を忘れません。でも、これがあったからこそ、GoogleDocs を使うレッスンの時代が始まったのですから、災転じて福となすとはまさにこのことですね。
よかったよかった!

と、遠い目をしていると、ここで終わりになってしまうので、続けます。

対面とオンラインと両方を使う教師の皆さんは感じているでしょうが、やはり、鼓膜を震わせて相手の音声が直接脳に入ってくる対面レッスンと、頼りはスピーカとカメラであるという人工的な環境の中でレッスンを行うオンラインレッスンとは、あきらかに違います。
私は声が大きいですので、私の声を聞き損なう人はまずいません。
けれど、オンラインでは、その私も、あえてはっきりと、口も大きく開け、普通の会話より「角を立てながら」というのかな、輪郭をはっきりさせたしゃべり方をします。
そうしないと、やや、相手に自分の言葉が届きにくい感あり、
それではというので、ちょっと大袈裟な話し方をしてみると、
「え?」「は?」「すみませんもう一回」
と生徒から聞き返される頻度が著しく減ります。

オンラインレッスンでは、ドキュメントを同時・双方向的に入力しながら教えられますし、もう一台のiPadの画面でいろいろ画像・動画が見せられるという、とても良い面があります。
けれどこの、勢いをつけないと相手に伝わりにくい、ということは、やはりあると思います。


名古屋では家賃が安かったので、自宅の前のワンルームアパートで教室を開いていましたが、そこに通ってくれる人たちは最初から対面での私しか知らず、私が名古屋から離れるときには、オンラインに切り替えてくれる人はいませんでした。
力不足で残念ですね。

次回、オンラインでしか会ったことのない生徒と会うとどうなりがちか、
ということを書いてみますね。


こんなふうにバリンバリンに割れてしまったけれども使っているiPad Air2。

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