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いつかはやってくる子どもが野球を引退する日、それまで親が願うこと。

子供たちに野球の楽しさを教えたいと日々奮闘している大人たち。

「野球は楽しいから、野球を頑張れ!」

と、そんなことを言っても恐らく大人の願いは子供には響かないことでしょう。

自分の子どもだからといって、子供自身の心を変えることは親だって無理だと思います。

野球が楽しいと思っていない子は、いくら親が説得させたって野球を好きにさせるのは非常に難しいでしょう。

それでも「子供が野球を好きになって欲しい」と願うことが”大人の切実なる想い”でしょう。


言葉だけでは難しいならば・・・昔の人はよく言ったものです、いつの時代にも子育ての奥義、それが、

”子供は親の背中を見て育つ”

大人が楽しんでいる姿をみて、「あっ、楽しそう!」と子供たちが思い、興味を持ってくれたことはありませんでしょうか?

”大人が楽しく野球をやっている姿”を子供たちに直接みせてあげたい。


めちゃくちゃ楽しんでいる大人の姿を子供に見せる


学童野球チームや少年野球チームでは、保護者たちが集まった「大人のチーム」を結成しているところもあることでしょう。

同じ地域のチーム同士、大人たちの交流を深める目的で”交流試合”を組むこともあるでしょう。

そんな機会があるならば、是非とも子供を連れて参加してみてください!


私も参加したことがありますが、参加するには大きな壁があって・・・それは、”疲れとの戦い”です。

大人たちの交流試合って、だいたい、子供の野球が終わった夜に行われました。

子供達の野球を1日中応援している保護者たちが集まっておりますので、ヘトヘトの状態の中、最後の気力を振り絞ってナイトゲームに参加している親が多かったですね。

それでも参加することに”意義”はありました。

私が参加した交流試合には野球経験者はもちろんですが、野球をやったことが無いお父さんだって参加できますし、お母さんも試合に参加できますし、チームのOBも参加することができました。


この交流試合では試合の勝ち負けよりも、”みんなで野球を楽しむ”ことを大事にしていることもあってか、

野球がうまくできなくても、たとえミスをしたって、みんなでハイタッチ!

大人同士で盛り上がりながら、笑いが絶えない試合展開をするのがこの交流試合の醍醐味です。


本当に心の底から楽しんで野球をしている姿を子供たちに見せてあげる。

楽しそうだなと子供達がうらやましがるほどの野球を見せてあげる。

交流試合についてきた子供たちは、最初のころは外野の芝生で子供たち同士で遊んでいますが、

試合中の大人たちの楽しんでいる姿をみていた子供たちは、自然とベンチに入ってきて一緒に楽しむ光景をよく見受けられます。

大人が野球を楽しんでいる姿を子供に見せられる、こういう場を今後も大切にしてきたいですね。


現役選手がうらやましい大人たち


最後に、子供たちは常に負けられない厳しい戦いをしていますので、

「野球、つらいな・・・」

と、いった悩みを持っている子供もいることでしょう。


でもこれだけは知っていてほしいことがあります。

それは私たち大人にとって、君たちがうらやましいということを。

そういう”負けられない試合”ができる君たちを私たちはうらやましいんです。

大人たちは現役野球を引退しています、だから”負けられない試合”に挑む挑戦権は既に手放しています。


君たちに見せている大人の野球は楽しいですよ、でも、いつでも楽しい野球はできます。

君たちがおっさんになってからも楽しい野球はできます。

でも、いま君たちがやっている”負けられない野球”は、実は限られた時間でしかできません。

だからこそ、現役選手時代でしか味わえない緊張感を持った試合ができる君たちが本当にうらやましいんです。


私たちは子供たちに伝えたい、

「いまを精一杯プレーしてくれ!」


言葉で説明しても今の君たちには分かってもらえないかもしれないけど、

誰もがいつかは必ずやってくる現役選手を引退するということ・・・

親ならば、自分の子どもの引退する姿、想像したくもない出来事。


君たちが引退しないといけない時期になったら、君たちは嫌でも分かること。

親としては君たちにできる限り長く”負けられない野球”で頑張って欲しいと願うこと。

いつかはやってくる、その時期までは・・・


それまでは「大人たちの野球」で、私たちが心の底から野球を楽しんでいる姿を子どもにみせながら、

”いまを精一杯楽しんで!”と、君たちにそのメッセージを贈り続けたいと思っています。


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