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カーニー発言でポンドは下落。米百貨店売上は悪いが心配する必要は無い。

マーケットは急速にテーマを失いつつあるが、来週には中国代表団の訪米が控えていることを踏まえると、再び米中通商協議が市場のテーマになりそう。トランプ大統領から訪中のアナウンスがあれば市場はフェーズ2に向けた期待でリスクオン地合いは継続できると考えている。

本日はクラリダFRB副議長、エバンス、ブラード、カシュカリなどFED関係者からのコメントが相次いだが真新しいものは無く、現状の経済/市場環境では政策に変更は無さそう。

ややサプライズだったのはBOEのカーニー総裁で、資産買い入れや利下げ余地などは十分にあるとし、現在の弱い経済環境に懸念をしめした。この発言を受けてGBPは下落し、1/30 の金融政策決定会合における利下げ織り込みも5%から16%へと上昇している。カーニー総裁の任期は3月に切れるものの、現総裁のメッセージとしては重要であろう。

一方、英下院ではEU離脱関連法案が330対231 で可決され、今後上院で審議される見込み。現時点では1/31のEU離脱期限までに間に合う見込みであり、離脱となれば今後はEUとどのような貿易協定が結ばれるかに注目が集まる。EU側は年内に協定が結ばれるのは不可能と述べているが、紆余曲折しながらも最終的に英国側に有利な条件になるのではないかと感じている。(ジョンソン首相の交渉力は高いと感じている)

米株はテックを中心に最高値を更新。特にアップル株が牽引しており、こちらは中国国内の12月売上高が前年同月比+18.7%と高かったことが要因。
その他、年末商戦絡みではいくつかの小売業者が売上を発表しているが、コストコ (12月は前年比+9%)、コールズ(百貨店、11.12月は前年▲0.2%)、 J.Cペニー(百貨店、11.12月は前年比▲7.5%)、メイシーズ(百貨店、11.12月は前年比▲0.6%)となっており、ディスカウント系ショップは良いが、百貨店は厳しい結果となった模様。しかし、最近の傾向は百貨店よりもオンラインショップの方が重要であるため、現時点では頭の片隅に入れる程度で良いだろう。
全体としては前年比+3.8%程度というのがマーケットの年末商戦に対する期待値となっている。

ポジションは米株ロング、米金利ショート、ドル人民元のショートをキープ。

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