見出し画像

Past away, my love/231019



リンパ腫で4ヶ月闘病した我が家のアイドル、銀太

めちゃくちゃ仕事が忙しくて、オンラインであれこれもしつつ、病院の予約が差し迫った一昨日16時。

予約が1630からだったので仕事をやめて家を出る前に銀太を見たら、なんか違ったんですよね。死に目というものを知らないのでとにかく「なんか違った」のでみんなを呼んで、みんなで見送りました。

ぽかぽか、暖かい陽射しの下

銀太が来た10年前もこんなかんじだったのかな、忘れましたが

9月11日うまれ、10月17日16時20分 臨終でした
10歳かぁ、と

わたしは死に目にあったことがないので銀太に声をかけていたんですが、母親が

「…あれ…死んだ?」

「え、これ死んでるの?
 もっと苦しむって聞くけど、うんともすんとも言ってないけど」

「こんなアッサリ死ぬわけないやろうし…」

結局死んでました。
いつ死んだ?あの時?みたいに混乱する我ら。
タイミングをじゃっかん逃す我が家。

病院の時間を少し過ぎただけで、両親が買い物から帰ってきて、空気を読んだかのように亡くなりました。
亡くなってからとにかく消毒でピカピカに拭きまくってピカピカにしてあげました。

ダンボールに入れて母お気に入りの布を入れて、運ぶ時にわたしが持ち上げたんですがぐにゃぐにゃで「うわーこうなっちゃうんだ」という恐怖?でもないですけど恐怖かな、ドキドキしました。

母親が「オムツ取ろう」と言いましたが最期の姿のままが良かったのと、あと出棺は今日だったので一晩過ごすことからしてもオムツはそのままが良いなと。

「これ使い切る前に死ぬだろうねー」と言っていたら本当にそうなりました。

夜中に幼馴染が仕事終わりに来てくれて、結局お互いゴリゴリ夜型なので朝までコース…。
お花欲しいなぁと思っていたら以心伝心で紫と黄色のお花を持参してくれて、その場でわたしが全部バラしてお花で埋めました。

その手早さとスキルに感嘆してもらう寝ずの番…

そして図らずもオムツが良い花差しになってくれて「オムツのこういう使い方もあんのねぇ」3人で感心していました。
横たわる銀太に一番大きな白い菊…あとすみませんわたしお花知らないんで有名らしい紫と黄色の…名前わかんないですけど、それをオムツに挿したらとても美しくなりました。

お花にもりもり埋もれて、あんまりにも綺麗に心地良さそうに寝ているように見えたので写真撮ってたら、母親に「もうあんた死んだ写真撮りなや」と言われたんですが、わたしは撮りたいんですね。

なのでわたしは病気になってからずーーーっと撮ってました。もちろん死ぬ瞬間?も、ぜんぶ。
たぶんほとんど見返さないけど、撮りたいんです。不謹慎?しらね。
これがわたしの弔い方みたいですね。

2.3日でうわーーーーて悪くなってあっという間でした。

その前の夜、わたししか起きてなくて銀太とふたり

ヨロヨロヨタヨタなのにあちこち歩いて50cmくらいして「ふー」と座って寝て、また50cm、みたいな。
なんとなく漠然と「これが最後なんだな」と思いました。なのにみんな寝てるし、と。

今まではわたしの部屋に入っても、少し足を入れるかくらいだったのに、少し前からわたしの部屋でも寝るようになったのでベッドを用意しておいたら、そこで寝ていました。

夜0時頃、どうすればいいかわからなくなりました

この子は抱き寄せて欲しいのか

ほっといて欲しいのか


いや、わたしがどうしたいかがわからないんです。わたしは求められたことに応えることしか知らないんだと気づきました。
自分から何かアクションを起こせないんだな、と。

それは相手がどう思うかな、迷惑じゃないかな?が先に来るのでただの受け身でもないんですけど、人に対して自分から感情で動くことができない。

元恋人に「どうすればいいかわからない。こわい」と言うと「後悔しないようにね」とか言われて、つまり「どうにかして考えて実行してその結論を受け止めろ」ということか、と思って、銀太に話しかけることにしました。

Ave Mariaを流して、銀太へのお礼やわたしとしてくれて楽しかったこと、こんなところが可愛かったよ、大好きだよ、ありがとう、みたいなのを撫でながら話しかけました。

ベッドの下の座布団に大きなシミができるほど泣いて、少し抱きしめて

元恋人の言葉から察するに、わたしがすごく苦手なことをした方がいいんだろうな、そう思ってとにかく泣いてありがとう大好きと言いました。

その時が一番辛かったです

痛がりはしなかったんですが、何よりもしんどそうで腹水もぱんぱんで。

先週から薬を辞めました。理由は衰弱させるためです。正気を奪ってあげないといけない。だから強制給餌もやめました。栄養を与えていたずらに意識を持たせたくない。

すでに食べなくなってはいたものの、強制給餌だと食べてたんですが、それはもういらないね、と。なのでお水だけ飲ませていたんですが、飲みたくなるとお水の桶に顎乗せて待ってるんです。

飲む元気は無いけど飲みたいアピール

それを見つけるとストローで与えて


亡くなってから元恋人に連絡したら「連絡してくれてありがとう。お悔やみ申し上げます。ご冥福をお祈り致します」と、すごくしっかりした文章で来てびっくりしました。

なぜならあの人はわたしに「連絡くれてありがとう」なんて言ったことないのでね(うらみぶし)。普段なら「どうせ連絡してくるんだから保留からどんどんしてこいよ」みたいな、わたしの属性がマリーアントワネットだったらきみもだよ、しかもかなりの、という人なのでびっくりしました。

でもそれ指摘するとたぶんいじけるんで言いませんけど、いや言いますけど。
ついでですが普段から「素直じゃない人むり!」と言っていますがこの人は一番素直じゃないんで「ありがとう」「ごめん」も聞いたことないと思います。

ただ、何よりも行動するだけなのです

なので、わたしと話す、わたしの一番辛い時の助けとなるという行動に答えがあるとわかります。

それよりも銀太とツーショをキメるのが密かな楽しみだったので載せておきます。
見てあげてください。


2年半ありがとね💜

▼いちばん好きなのがこれ

服着てますってばYO…



▲これは2021年夏なんですが、恋人の前でしかしないツラしてますねぇわたし

▼最後のツーショ

9月27日あたり


9kgちかくあった体重は、最後は4kg切っていたと思います。先生も「痩せちゃったなぁ」と言っていて、その時に「でも、9kgちかくあった体重が半分になった。その今までの貯金で生きられていると思うんです。これが4kgの子ならとっくに亡くなっている、9kgあったからこそ、今ここにまだいられる、わたしはそう考えています」と言うとすごい納得してくれました。

色々な考えること、決意すること、感謝すること、たくさんのことを教えてくれたその教えを実践していくことが、銀太の最大の弔いとなると信じてこれからもがんばります。

去年従兄弟亡くした時も思ったなぁこれ

そして実践している

「生きてるうちが華だから、その時間を楽しく幸せでいられる努力ならいくらでもしよう」と。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?