Give the benefit of the doubt という日本にない言葉

I’ll give you the benefit of the doubt. という言葉をご存知だろうか。
海外ドラマでも時折使われているこの言葉、日本にはない言葉である。
字幕などでは「信じてやる」と訳されていることが多い。
だが、本当に信じているのかどうかはあやしいのだ。

Give the benefit of the doubt.

直訳すると「疑いの利点をあげる」だ。

つまり、本当は信じてないけど、自分を疑って、君を信じるチャンスをあげよう、というニュアンスの言葉なのである。
完全に信じているという意味ではないのだ。

親子や友人など親しい者同士で使うことが多いフレーズだ。
上司が部下に対して言えるが、あまり部下から上司には言わないフレーズである。
疑いのニュアンスがあるので、失礼にあたるのは容易に想像できるだろう。
親しい上司と部下の関係ならば使うことも可能だが、やはりプライベートな場面で使うことを薦める。

いい企画だとは思えないが、それでも試してみよう、と思ったときに I'll give you the benefit of the doubt. Let's try it. という風に使う。

別の例を挙げると、I'll get a good score on the next test! 「次のテストでいい点とるから!」と子供が訴えかけたときに、Okay, I'll give you the benefit of the doubt. と言って遊びに行くことを許可したり、おもちゃを買ってあげたりする。
そして、達成できなかったときは You're grounded (groundedという日本にない言葉) と言ったり、You better do better next time.「次はちゃんとしなさい」と言ったりするのだ。

一度失敗した人にもう一度だけチャンスをあげるために使うフレーズでもある。


Have you ever had someone give you the benefit of the doubt?

誰かにチャンスを貰ったことはありますか?
誰かにもう一度だけ信じてもらったことはありますか?


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