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新宿 歌舞伎町で踊ること(BIC project レポート)

BIC project in 歌舞伎町(2020年12月30日)

歌舞伎町の定点カメラ周辺で踊った時のことについて書きます。

人の流れがあるようで、でも、止まっている人たちもいる場所で、あそこで踊るときは、街をどんどん進みながらインプロしていく時よりも”パフォーマンス”している感じがあります。キャッチのお兄さんとかいるので、そこに長い間いる人たちがいるからだと思います。普段の夜の時間はすごい栄えていて、人がいっぱいいるところが日中になると、人がぐんと少なくなります。そこで踊っているとすごく得した気になります。なんとなく気だるいような雰囲気。お昼の歌舞伎町でのダンス。

定点カメラから見たら面白いだろう、何人かでやってみたいなあと思っていた一列になって歩くこと。やっぱり定点カメラからチェックしたら面白かったです。何人の人がこれを今までここでやったかなあ?あんまりやってないかもなあと思うと、嬉しくなります。

みんなが自由奔放に動いている時と、一緒にちょっとやってみる?っていう感じの時と、そういう空気の読み合いのようなものが楽しいです。やっぱり日本人は空気の読むのがうまいのかな?と思います。私自身が日本人だから波長が合うのかもしれませんが。好き勝手やってても、一緒にいる感じ、一緒にやっている感じが多分あって、BICのみんなと踊るのは楽しくて、気持ちが良いです。

そして、歌舞伎町という街のイメージはあまり、清々しいものではないですが、踊っているとそういうイメージは薄れていきます。人々の踊りを見る目が、割と暖かいし、優しいことに気づきます。もちろん、人それぞれですが。暖かくて優しい目もあるんです。そういうことに感動しながら、踊ったりします。ちょっと一生懸命動いて、サービスしてみようかなーとか笑そういう言葉にしないコミュニケーションのようなものを無意識に感じながら踊っているんだろうと思います。自分がそう感じているだけの可能性もありますが。そして、言葉になるコミュニケーションもあります。そのときはまたさらに嬉しく思います。全く知らなかった人同士がお互いに認識して、コミュニケーションをとる。街で踊っていると、たまにそういう奇跡が起こります。踊りっていいなあってすごく思います。一つ一つの出会いがすごく嬉しく、心に残ります。

話が広がっていってしまいましたが。いつもこういうことを感じながら踊っていて、BIC in 歌舞伎町でもそういうことを感じました。

そして、街で踊るのは刺激的で楽しいです。いろんな情報が人から街から、たくさんあるから、瞬間に判断していく。それが楽しいです。自分が今日興味のある体の動かし方をやってみながら。ない時もありますが。今日は何してるんだっけ?でも、とにかく今日もやろう。それもそれだ!という時もたくさんあります。

街中、普段の生活の中には美しかったり、面白かったり、素晴らしい場面が作ろうとしなくてもたくさんあります。そういう場面で踊りたいなって思います。なるべく逃したくないなって。作らなくても、そこら中にあるな、いいな、楽しいな。発見したいなっていう感じで。

またシアターが再開したら、それはそれでこの街の面白い感じや街で受けたインスピレーションを舞台上に持ってきてみたいなともやっぱり思いますが。色々なコンビネーションが楽しいです。

めい


(東京都庁→新宿駅西口地下道→歌舞伎町定点カメラ)

(文・山中芽衣・BICパフォーマー,映像撮影/制作・熊谷知彦)

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