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化石ハンター展 名古屋市科学館

 一昨年、国立科学博物館で開催された「化石ハンター展」が名古屋市科学館に巡回してきました。昨秋から開催されていましたがなかなか行けず、終了間際にようやく行くことができましたので、写真などご紹介したいと思います。

 この展示はロイ・チャップマン・アンドリュースの中央アジア探検100周年として、アンドリュースとそれに続く化石ハンターたちの事績の紹介と、新しい「アウトオブチベット」という仮説についての展示となっています。
 まず入場するとアンドリュースの事績についてのパネル展示。アンドリュースというと人類の起源を探る調査のためにゴビ砂漠に発掘に行って、大量の恐竜化石を発掘した人、という認識で、他にはオルゴイコルコイ(モンゴリアンデスワーム)の報告者としてUMAの本で名前を見かけて驚いたくらい。日本に滞在して鯨類の研究をしていた(和装の写真が紹介されていました)ことは初めて知りました。

イントロダクションのエリアに展示されていたツチクジラ頭骨

 図録の章立てだと7部となりますが、展示としては大きく前後半に分かれている印象。前半がロイ・チャップマン・アンドリュースがモンゴルで発掘した種類を中心とした恐竜の展示。後半がアンドリュースの本来の目的であった哺乳類の起源に関する展示。特に氷河期の寒冷な環境に適応した生物たちは、氷河期より以前、北極よりも寒冷だったチベット高原で進化し、氷河期の到来とともに拡散したとする「アウト・オブ・チベット」仮説が大きく取り上げられていました。

モンゴルの恐竜展示

プシッタコサウルス
プロトケラトプス
成長段階の異なるプロトケラトプス頭骨が並べて展示されていました。
バクトロサウルス
アーケオルニトミムス
ベロキラプトル「ヴェ」でなく「べ」表記でした。
ピナコサウルス
アンドリュース隊の成果と言えば恐竜の卵!
解説の文字が映りこんでしまって残念
タラルルス
プレノケファレ
ガリミムス
タルボサウルス
アルシャサウルス
アルシャサウルスの前肢
テリジノサウルス類としては爪が巨大化していません。
コンコラプトル
ザナバザル
ピナコサウルス頭骨
アビミムス
アビミムス頭部
ネメグトマイア
1996年の日本隊の調査で発見されました。

哺乳類の起源と「アウト・オブ・チベット」

アンドリューサルクス
ロイ・チャップマン・アンドリュースに因んで名づけられました。
壁にかけられていた実物大パラケテリウムの写真
これは科博では実物が展示されていたということか・・・。
エンボロテリウム
プラティベロドン下あご
頭骨と下あごが分離して展示されていました。
プラティベロドン頭骨
現生のゾウと同じように鼻の穴が一つになっているみたいです。
キロテリウム
ヒッパリオン頭骨
現生種のモウコノウマと比較できるようになっていました。
最大のハイエナ類・ディノクロクータ
こちらも現生種との比較で展示されていました。
チベットケサイ
完全に今展示のメイン扱いでした。
別アングル
アルガリ頭骨
最後は寒冷地に適応した現生種の展示でした。
アルガリ剥製
ヒツジ属最大種の偉容
ユキヒョウ剥製
少し愛嬌のある顔になってます。
ホッキョクギツネ
こっちは闘志むき出しって感じです。
ヒマラヤの高地に適応したヤギ類
ヒマラヤタール、ターキン、バーラル
最後には図録に載ってない地元の化石がいくつか。
こちらは「アケボノゾウ類似種」として展示されていたゾウ(ミエゾウ)の牙と歯
東海地方を代表する古生物
パレオパラドキシア
鳥羽市で発見されたトバリュウ
海生生物いろいろ

 見に行ってからだいぶ時間が経ってしまったため、写真だけです。記憶が鮮やかなうちに纏められれば、もっと色々書くこともできたかと思うのですが、残念です。

 最後まで読んでいただき、ありがとうございます。本業のサイトもご覧いただければ幸いです。


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