見出し画像

食育 | 2023-03-22

味覚というものは記憶によって形成され、記憶は経験によって蓄積されます。また、どのような経験を積むのかというのは育ってきた環境に多くを依存します。それゆえ、味覚というものはどのように育ってきたのかを如実に表すものだとも言われています。何を好んで食べるのかというのは確かにその人となりを表す一つの重要なシグナルであると言えましょう。食は三代とよく言われますが、先に書いたように多様な食の経験を積むのにはそれなりの環境が必要ということなのかもしれません。別にいいものを食べていなくても構わないのですが、食わず嫌いがたくさんあるともったいないな、と思うので、そういった視点から、食への好奇心というものを育むというのは大事なことだなとは思います。実際に自分で食べてみて好きかどうかを判断すればいいと思いますし、嫌いなら今後それを避けることができるわけです。そういった考えで、我が家では無理強いこそしないものの、積極的に色々な食材を食べる機会を設けようとは考えており、子どもたちも嫌いと言っていいと分かっているので少なくとも一口は挑戦してみるという姿勢で食事に臨んでくれるようになったことは一つの成果なのではないかと思っております。

ここから先は

978字

¥ 100

九段下・Biblioteque de KINOKOはみなさんのご支援で成り立っているわけではなく、私たちの血のにじむような労働によってその費用がまかなわれています。サポートをよろしくお願いいたします。