【Tap03】BAK(大阪)
BAKは2018年に「DEPAAS DINER & BREW」の名で創業し、2020年に現在の名称に変更された大阪のマイクロブルワリー(小規模醸造所)です。
オーナーブルワーの川本祐嗣さんは、もともと広告制作会社の営業マンで、行きつけの居酒屋の店主が「とにかく仕事が楽しくて仕方がない」と話す姿に感銘を受けたのが、独立のきっかけなのだそう。
いわく、「周囲のサラリーマンが愚痴ばかりこぼしているのに対し、なんて楽しそうに働いているんだろうと感動したんです」(川本さん)とのことで、たまたま好物件に恵まれたことから、トントン拍子にダイニングバーのオープンに至ります。
人好きのする川本さんのキャラクターがものを言ってか、この店舗が大成功。以前からクラフトビールに関心を持っていた川本さんが、続く2店舗目として開いたのが、現・BAKでした。
ちなみにBAKという醸造所名は、「Brewing and Kindling」というコンセプトに由来しています。
Kindlingとは焚き付ける、呼び覚ますの意。面白いビールをつくって、世界中の人々を引き込みたいという思いが、このネーミングに込められています。
「美味しいビールをつくりたいとは考えていません。そういうのは、よそ
がたくさんやってますから。うちは今後も、面白いビールをつくることに
こだわっていきたいですね」
そんな言葉の通り、チョコミントアイス風味の「13(サーティーン)」
や、ほろ苦い初恋の味をイチゴのフレーバーで表現した「苦苺」など、
独特すぎるラインナップでフリークの度肝を抜く川本さん。
インパクトだけでなく、味のほうでもしっかり固定ファンを掴んでいるからこそ、BAKは関西圏で大きな存在感を放つブルワリーに成長したと言えるでしょう。「ビビビ。」でもこの面白さを積極的に発信していきたいと思っています。
〈Text By Satoshi Tomokiyo〉
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