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裏庭にいる「中くらいの」

うちの裏庭には中くらいのトカゲ君が住んでいる。
もちろん小さいトカゲ君やらゲッコー君らもたくさんいるのだが、
「中くらいの」というのは、一際、魅力的なのだ。

「中くらいの」というのは「中型」ということで、
具体的には、アオシタトカゲ(Blue-toungued Skink)である。
通称「ブルータン」。
以前に、前庭にアゴヒゲトカゲもいたことがあったけど、
彼は通りすがりのドラゴンだったから、
半日くらいでどこかへ行ってしまった。
(これはこれで残念で仕方がない。保護するべきであったか?とか思う)

実は、前回の芝刈りのときに、もう一匹いた別のブルータンを
家の者が芝刈り機に巻き込んでしまった。
巻き込んでしまった家人も、そしてわたしも、
ひどくショックを受けて、とてもとても悲しかった。
しばらくは裏庭に行くことができないくらいだった。
そして、その後でガレージで見つけたブルータン。
隙間から入って来たらしく、わたしと目が合うと急いで去って行った。
この「中くらいの」が無事でいることを
わたしはいつも祈っているのである。

南半球は冬真っ盛り。それでもこの辺りは日中は27,8℃にもなる。
だから、彼らは冬眠することなく越冬ができるし、
晴れていれば、日中に気持ちよく日光浴を楽しむ。
そのはずなのだけど、しばらくの間、彼を見かけていなかった。

今日は、洗濯物を干した後で
ここ2年程抜かずにいたらひどい目にあった雑草を探して抜いていた。
すると、ガサ、ゴソ、と、大きめの音がサボテンの辺りに・・・
静かに近寄って目を凝らすと、
ブルータン!ではないか!
ああ!よくぞ生きていてくれたねぇ、そして、
よくぞここにいてくれたねぇ。
しみじみと、でも控えめに見つめながら語りかけたのであった。

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注)写真は、海辺で見かけた別個体のブルータン。
うちのブルータンは、少し元気がない感じなので、
可愛そうだから、そっとしてあげたい。

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