子どもと お寺で てつがく対話
先日、ジェラート屋さんを中心に連携させてもらってきた放課後子供教室さんのプログラムとして「てつがく対話」を実施しました。
てつがくおしゃべりカード
担任の先生として働いていた時に「これはやってみたい!」と購入したこのカードを初めて使いました。
道徳の授業ではNHKさんのQ〜こどものための哲学を観ながら、学級のみんなで対話したこともあったのですが、30人以上の子供たちに対して一斉にカードを使って実施することに不安があり、結局一度も使うことなく日々が過ぎ去っていました。
希望する子が参加する放課後プログラム
そんな中、ここ数年 <非常勤講師+地域コーディネーター> として働くようになったことで、放課後子供教室さんとのネットワークが生まれ、プログラムをご一緒することも増えてきていました。
ジェラート屋さんで作るアイスキャンディのフレーバーを子どもたちと一緒に考えたり、オリジナルマフィンを作ったり。
放課後子供教室には申し込み制のプログラムがあり、それらの
希望する子どもが自ら選択して参加できること
異学年の子どもたちが一緒に体験できること
にとても魅力を感じていました。
さらに私自身、地域での活動が増えてきたことで
近所のお寺さんを使用させてもらえる
スタッフさんが哲学対話に興味があることが分かった!
というありがたい条件も揃いました。そしてついに、
「子どもたちと哲学対話をやってみたいです!」
と声に出すことができたのです。
告知以降は、そもそも申し込みがあるのかどうかも心配でしたが、8名の子どもたちが参加してくれることに。興味を持ってくれた子がいることが本当に嬉しかったです。
当日に向けては、いくつかの事例を調べたり、道具や掲示物を用意したりしました。楽しみな一方で、子どもたちがどんな反応をするのか、楽しんでもらえるのかなどは直前まで不安でいっぱいでした。
迎えた当日
当日は、放課後を一緒に過ごすことの多い子どもたちだからこそのリラックスした雰囲気で始まりました。
詳しい様子はこちらから。
https://shinobugaoka-houkago.tumblr.com/
特に印象的だったのは、数あるカードから問いを選ぶ時間に「自分で”問い”を考えたいです!」という子がたくさんいたことです。その場で書かれた問いには、命の重さや、死後のことなども含まれていました。声に出す・出さないはさておき、子どもたちの中にはすでに”哲学的な問い”があるのだなぁと感じました。
ふりかえり
「もっと1人ひとりの意見を深く理解し、受け止められたのではないか。」
「どんな問いを扱うかは、もう少し工夫ができたのではないか。」
「時間配分や対象年齢は適切だったか。」
など反省点は多々ありますが、最後の「楽しかった!」という子ども達の声や、「子どもたち、すごく満足そうな顔をして戻ってきましたよ!」というスタッフさんの声に励まされました。
子ども達と対等な立場でじっくりと考える。
誰にも答えは分からないけれど、「なるほど、それは確かにそうかも。」と思えるような真実に少しでも近づこうと思考を巡らし、言葉にしようとする。一人一人の声に耳を澄ませる。違いを味わい、気付き合う。
私は、そんな対話を楽しみたいのだと思います。
こちらも読んだばかりです。
参加してくれた子の一人が哲学に興味を持つきっかけになったと教えてくれたこちらは、これから届きます。
今後は対話に生きるゼミで体験した本質観取や、大人と子どもを交えた哲学対話にも挑戦してみたいと考えています。
私の「哲学対話」探究が始まりました。
どこまで続くか、楽しみです。