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マタニティスイミングの記憶(1/2)

ナニゴトも経験。

わたしはスポーツ用品メーカーに勤めていて、水着のネットショップの店長をしていた。自社の水着はなんでも取り扱っていたけれど、よく売れたのはスイミングクラブ用のベビー水着、大人の大きいサイズの水着、スクール水着。どこにでもありそうだけど実は探すとなかなか見つからないタイプ。

スポーツ用品メーカーなのでファッショナブルな流行の水着はなくて、スポーツクラブと学校向けの商品がほとんどだった。

スポーツクラブにはマタニティスイミングのクラスがあるからマタニティ水着も取り扱っていた。

親の世代とは違って、水に入って体を冷やしたら良くない、という概念は今はない。(でも無意味に冷やすのは良くない。浮腫むから)

それよりもストレスフリーで心身共に健やかさを保つことの方が大切。

自分が妊婦になった時から、安定したらマタニティスイミングを体験しようと決めていた。

水着を売ってて、こんな好機を逃してなるものか。


わたしの出産予定日は4月半ば。マタニティスイミングには寒い冬の期間に通うことになった。家から駅までの8分と、駅からクラブまでの5分が寒いだけで、クラブが入っている商業施設もクラブ内もホカホカと暖かった。

プールも水温は暖かめに調整されていた。本気でガンガン泳ぎたい人には温度は高すぎるけれど、パチャパチャじゃぶじゃぶするにはよかった。それでも肌よりは冷たいから、最初はヒンヤリと感じるものだ。水中でストレッチ などしていると慣れてくるのと体が温まってくるのとで快適になった。

この快適さを知らない親世代は「プールで体を冷やすなんでとんでもない!!」という。今時のスイミングクラブのプールは寒くてたまらないなんてことはないのに。


さて、マタニティスイミングを体験する前にやることがある。

まずは、マタニティスイミングクラスのある施設を検索する。結構な割合で存在するのだけれど、実施日が平日なのがほとんど。土日は書き入れ時だから、マタニティの時間を設けるのは非効率なんだろう。けれどもアクティブな妊婦は今どきは仕事を持ってバリバリ働いていることも多いのだから、土日に開講したって良さそうなものなのに。仕事を持ってる妊婦の方がお金も自由になることが多いんだし。

わたしが探し当てたのは、自宅最寄駅から地下鉄で15分の大きな商業施設の中のスイミングクラブ。マタニティスイミングの実施日は、火曜日、木曜日、土曜日。決めては土曜日なら確実に通えることだった。

その商業施設は24時間営業のファッショナブルなスパが売り。「水着ゾーンは男女共用だから街中で水着デートが楽しめる」「女性に特化!最終に乗り遅れたらスパでリフレッシュして仮眠して翌朝気持ちよく出社」

なんてコマーシャルしていた。

たしかにスパは結構いいお値段(それでも深夜にタクシーで帰るよりは安いくらい)したけれど、スイミングクラブはごく普通の金額設定。マタニティスイミングは月額会費制。週に3回通えたら筋力もついて、顔馴染みもできて、もっと違う世界があったかもしれないけど仕方ない。産休に入るまでは週1で通った。


次に、入会前の一仕事、妊婦が何かする時は必ず主治医のお墨付きが必要になる。

この話は2で詳しく。

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