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ティーとチャイ

インドのちょっとおしゃれなカフェテリアなどに入ると若い人が「チャイティーを一杯」といった感じで注文する場面にたまにでくわします。

チャイなのかティーなのか。
世界を見回してみるとある地域では「テ」や「ティー」と呼ばれ、ある地域では「チャ」や「チャイ」と呼ばれています。

なぜなのでしょうか?

調べてみるとロシアでは「chay」と言う名前の飲み物があるそうですね。ポルトガル人は「cha」と呼び、隣のスペイン人は「te」と呼びます。

中国発祥のお茶は約5000年前から様々なところに輸出されていたそうです。中国も広いのでほとんどの地域では「cha」と呼んでいましたが今の福建省のあたりでは閩南語(福建語)が話されていて「te」と呼んでいたそうです。

その時代から飛ぶこと4500年、16世紀後半の大航海時代にポルトガル人が初めてこの飲み物をヨーロッパに紹介します。かれらは陸路と海路と両ルートで貿易を広東州と行ったため「cha」「shai」「choy」等という名前が中央アジアをはじめロシア、アラビア半島に広がっていきました。

ただ同じ時代かその少しあとオランダ人たちも中国と貿易をしていました。彼らは広東省とではなく福建州がある地域と貿易をしていたため「te」「teh」「tey」等の呼び名が広まりました。オランダ人の売り先はスペイン、フランス、ドイツ、イタリアなどでした。

最初にインドにお茶を持ってきたのもポルトガル人でした。まずはグジャラート州、ベンガル州、マハラーストラ州、オディヤ州などに「cha」と言う言葉が広まり定着していったそうです。

ただ「chai」と言う言葉はもう少し長い旅をしてインドにやってきたそうです。

「cha」と言う言葉は中国北部からペルシャにシルクロードを通って伝わったそうです。ペルシャで独特の語尾「yi」をつけ当時のムガールの王様たちが「chai」と言う言葉をインドに伝えたと言われています。

「tea」と言う呼び方はイギリス人が世界中に広げたみたいですね。

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