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ラブシリーズ

スパイスと塩そして砂糖をブレンドして作るスパイスラブ(Spice rub)というものがある。ラブシリーズという名で数年前にDean and DeLuca のためにブレンドしたシリーズである。ラブとは英語で擦り付けるという意味で、スパイス、ハーブ、塩そして砂糖などがブレンドされたスパイスミックスをお肉などにこすりつけ焼いたりして食べるものである。



塩、胡椒でももちろん美味しく食べれるお肉はたくさんある。しかしスパイスのブレンド次第では様々な国や地域の味が作れるのがとても面白いところだし、砂糖やハーブが味わいをさらに豊かにしてくれる。


スパイスラブを持って、バーベキューなどに出かけるとたちまちヒーローになれる。



数年前に Dean and DeLucaのために作ったシリーズはモロッカン、ジャマイカン、チャイニーズ、ケイジャン、メキシカンそしてインディアンの6種類である。どのブレンドもその地域や国の個性が一気に引き出せるようなブレンドにした。擦り付けるだけでその国の味わいが楽しめるのである。そして何よりも気に入っているのが、ブレンドを使ったり、作ることによってその国により関心が持てるところでもある。ジャマイカンはオールスパイスというスパイスをベースにシナモンなどをブレンドしてジャークチキンのような味わいが再現できるようにした。チャイニーズは花椒、参照、八角、フェンネルなどをメインに、ケイジャンはオレガノ、タイムなどのハーブと赤唐辛子やパプリカの辛味や香ばしさをブレンド、メキシカンにはライムジュースパウダーという酸味が強いものを加えることによってテキーラが飲みたくなるようなブレンドに、インディアンはインドのストリートで味わえるようチャートマサラというブレンドが土台になっている。モロッカンはパプリカとハーブを良い具合にブレンドした。



ケイジャンは南部アメリカを代表するスパイスのブレンドである。元々は南部フランスからカナダに移住してきた人々がアメリカの南北戦争の時代にアメリカ南部に移り住んできてから広がった味なのだと言うことを知った。モロッカンのミックスは歴史を辿るとペルシャに行き着くことができる。そのせいかミントやレモンとの相性が抜群である。インディアンのベースになっているチャートマサラに使われているアムチュールというマンゴーのパウダーは酸味があり、歴史を遡るとブッダがアショーカ王に進言して植えさせたのが、アムチュールパウダーを作るきっかけになったかもしれないということがわかった。ジャマイカンのミックスに使われているオールスパイスはジャマイカ独自のスパイスで、かつてヨーロッパの人が発見した時にシナモンやナツメグやクローブなど様々なスパイスの香りが融合したような香りがしたというのでAll Spiceというひとつのスパイスなのにミックスのような名前になったそうである。

スパイスラブを通して、その国や地域の歴史や食文化を知る。まさに love spice なのである。

ラブスパイスを使ってラブが広がっていくと良いね。

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鎌倉・極楽寺にあるスパイス屋・アナン㈱3代目。 オリジナル商品の開発や、スパイスの面白さを伝えるため料理教室などで全国を飛び回ったりしている。 好きな映画は『男はつらいよ』シリーズ。 アナン公式サイト:http://www.e-anan.net/