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星街すいせい×デレステコラボは流れ星か大花火か。

2024年2月20日21時過ぎ、『アイドルマスターシンデレラガールズ スターライトステージ』(以下『デレステ』)の公式Xアカウントにて突如『星街すいせい×デレステコラボキャンペーン』の開催が発表された。
星街すいせいが所属する『Midnight Grand Orchestra』の1st LIVE『Midnight Mission』を受けてのものだ。
この『Midnight Grand Orchestra』のメンバーでありサウンドプロデューサーでもあるのは、あのTAKU INOUE
「イノタク」の愛称でお馴染みのTAKU INOUEは元々はバンダイナムコスタジオ所属のゲームサウンドデザイナーにしてコンポーザーで、シンデレラガールズに作詞・作曲・編曲を手掛けている代表曲だけでも『Romantic Now』『Hotel Moonside』『Radio Happy』『さよならアンドロメダ』『クレイジークレイジー』『ミラーボール・ラブ』『ソウソウ』などなど、押しも押されもせぬ人気曲が目白押し。
「『シャレオツ』な曲ならイノタク」的なイメージもある、シンデレラガールズファンには知らない者はいないクリエイターである。

いっぽうの星街すいせいはホロライブ所属のVTuberで、YouTubeチャンネル登録者は200万人を超える歌姫。
その抜群の歌唱力はVTuberという枠をとっくに飛び越えて全世界に知られた存在である。
そして、そんな彼女は高垣楓担当Pとして知られ、財前時子様についても過去に触れたことがある生粋のシンデレラガールズファンだ。
決して知名度目当てのにわか相手の案件コラボではない。
これを見て欲しい。

この彼女のポストを読んでもそれでも何も感じるものがないのであれば、その人はもう厄介なVTuberアンチでしかないだろう。
過去にデレステのプレイ配信したアーカイブも残っているので、彼女のガチファンぶりをそれらからも確認することができる。

余談になるが、彼女が所属する事務所の『ホロライブ』には、彼女の他にも何人もシンデレラガールズPのVTuberが存在する。
夏色まつり、白上フブキ、宝鐘マリン、不知火フレア、尾丸ポルカ、桃鈴ねね、ラプラス・ダークネスなど、人気配信者たちがそこに名を連ねている。
興味のある方は彼女たちのアーカイブもぜひ観てみることをオススメする。

先程「厄介なVTuberアンチ」の話題を出したが、案の定SNS上は昨夜から荒れに荒れている。
とっくにデレステやシンデレラガールズから離れていた連中までもが偽りのコンテンツ愛を叫びながらデレステを憎きVTuberを叩くための道具にしている始末。
とてもとても正視に耐えない醜悪な光景。
これを短絡的に「炎上」と取るかどうかはまとめサイト()などにお任せするが、改めて見て感じたのはVTuberアンチの多さだ。
彼らにはおよそ理論立てた理由などはなく、『VTuber』という存在そのものが気に入らないパターンがほとんどだ。
それはもはや生理的嫌悪感と評してもいいほどの拒絶反応であり、『アイドルマスターシンデレラガールズ 9th Anniversary Memorial Party』だったかでのVTuber小日向美穂に大喜びしていたとは思えないレベルの剣幕。
まああれは美穂だったからこそ受け入れられたのだろうが、それにしてもここまでとは。彼らはVTuberに親でも殺されたのだろうか。
私などはかつての謎コラボでの「あなたのルームに山下真司さんがやって来る!」なんかの時の方がよほど生理的に受け付けなかったのだが、まさか男よりもVTuberの方が世間のヘイトを買おうとは。
ただし、今回の件に関しては星街すいせいの3Dモデルまでも用意した本気コラボぶりが火に油を注いだ気がする。
3Dモデル製作コストがデレステのサービス縮小の原因となった説が濃厚とされることもそれに拍車を掛けたのではないか。

そう。
本気コラボなのだ。
明らかにデレステ運営は今回のコラボに本気だ。
縮小路線を表明している以上、「社運を賭けている」ようなことはさすがにないが、私はこれが2025年にもサービス終了を予定しているとまことしやかに云われるデレステの最後っ屁だったとしても大歓迎だ。
この際私がホロライブリスナーであることは関係ない。
頭の堅いユーザーは決して認めたくないことだろうが、今や『アイドルマスターシンデレラガールズ』というコンテンツよりも『ホロライブ』の方がよほど世界的にネームバリューも経済効果もあるのが現実だ。
数々の数字がそれを歴然と物語っており、疑う余地はない。

「ボイスがまだ付いてないアイドルがいるのに!」などと持ち出してクレームを付けている連中もいるらしいが、それは論点の擦り替えでしかない。
むしろ今回のコラボがが大当たりすれば、デレステユーザーが増える→セールスランキングが上がる→アプリが延命する→ボイスなしアイドルに声帯が実装される、という「風が吹けば桶屋が儲かる」的な期待すらできるというのに。
あのまま盛り上がらないままであれば、デレステ、引いては『アイドルマスターシンデレラガールズ』の死期は早まるばかりなのに。

私もかつてはVTuberアンチだった経験があるので、彼らの気持ちは正直分からないでもない。 →『ゲーム実況配信の功罪。』参照
が、今やこれだけ社会に入り込んで根付いているものを生理的嫌悪感だけで全否定する感性はもはや化石だと言わざるを得ない。
そんな視野の狭さ、柔軟性のなさではこの先の人生を生きづらくて仕方がなかろう。
……まあ、ぶっちゃけ知ったことではないが。

「すいせい」=「彗星」は地球と同じく太陽の周りを周っている小天体の総称だ。
彗星は流れ星ではない。
「流れ星」とはその彗星から生じた塵であり、星ではない。
あえての表現をするのなら、燃え尽きようとしているデレステに再び光を照らしてくれる可能性が高いのが今回のコラボなのだ。
真にデレステを愛するなら、『アイドルマスターシンデレラガールズ』を愛するのであれば、つまらない先入観は捨てて一度星街すいせいというVTuberの歌を聴いてみて欲しい。
きっと一瞬で目の前の暗雲が晴れることうけあいだ。

私には期待しかない。
まだまだデレステにこんな面白いことがまっていただなんて本当にラッキーだ。
僥倖としか言いようがない。
今回のコラボは間違いなく流れ星ではなく大花火だ。
すでに木村夏樹による『ソワレ』のカバーが決定しているが、星街すいせいの最推しでもある高垣楓による『Stellar Stellar』まで来てくれたら思い残すことない。

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