見出し画像

ゲーム実況配信の功罪。

YouTuberやらVTuberやらの配信者(ストリーマー)のメインコンテンツの中にゲーム実況配信というジャンルがある。
歌枠や雑談、料理、などなど他にも様々な企画があるが、特にVTuberの配信内容の大半を占めているのがこのゲーム実況配信だろう。
見目麗しいVTuberがゲームをプレイし、その一挙手一投足を視聴者が見守り、それに対してコメントをしたり、スーパーチャット(投げ銭)をしたりする光景は今や当たり前となった。
プレイする方も観る方も楽しく盛り上がる、Win-Winの関係。
……と思いきや、手放しでそうもいかないのが世の常。
ここにもいるのだ、奴らが。
誰って?
そう、アンチ様のご登場である。

この場合のアンチには2種類いる。
VTuberという存在が気に入らなくてとにかく彼ら彼女らのやることなすことに文句をつけたい連中と、純粋に「ゲーム実況配信」というものが気に食わない連中だ。
今回は後者について取り上げる。

ではなぜアンチはゲーム実況配信を認めたくないのか。
彼らの言い分はこうだ。

「ゲーム配信を観ることで満足してしまい、ゲームを買わなくなる」

と。
ふむ。
一見もっともらしい。
初めてそういう世界があることを知らされた人なら思わず納得させられそうな感じではある。
事実それが一般化するまでは、ゲーム会社の頭の堅い上役さんたちもそんな主張を鵜呑みにして反対していたものだ。
だが実際はその指摘は部分的にしか当てはまらない

まるっきり的外れな意見でないことはまず最初に認めておく。
なぜならそういう人たちも少なからずいるからだ。
まあそもそもがそのゲームの実況配信を観たいからではなく、その人が配信していればどんなゲームだろうといい人たちだって少なくないのだから、正確な数字は把握しようがないのだが。
いることは確かなのでそこは嘘を吐いたところで意味はない。
今大事なのは「いるかいないのか」であり、「割合」ではない。
そんなものは配信ごとに変わるし、もっと言えば人の出入りごとに変わる。

私はよく知りもしないことに対して決め付けないように常日頃心がけている。
それは主に自分がされたら嫌だからだが、穴だらけの御高説をぶったはいいが論破されて大恥をかく、なんてみっともない真似もしたくない。
だから似たような先入観を持っていた私は、自分の目で確かめてみることにした。

はいしばらくの時間経過。ホワンホワンホワ~ン。
すると、数パターンの視聴者がいることが判明した。

○ 配信を観てそれで満足する人たち。
○ 観終わってから「自分もやってみたい」と購入する人たち。
○ 「いつか買おう」と思う人たち。
○ 並走して同じタイミングでクリアしようとする人たち。
○ 配信するのを知り、先回りしてクリアしておいて愉悦に浸ろうとする人たちやヒントを出したい人たち。

などなど、予想していた以上にバリエーションが豊富だった。
観ただけで満足する人たちや、観たからこそ「これなら買わなくていいや」と考える人たちは確実にいる。
それがどれだけの割合なのかは知る由もないが。
ただ、購入を決意する人たちや、持っていたものを引っ張り出して再プレイする人たちも同時に存在したのだ。
プラスの効果は決して馬鹿にできるものではない。
これでは完全否定するのには無理がある
ゲーム実況配信がもたらした影響には光も影もあった。

ではなぜアンチはゲーム実況配信を認めたがらないのか。
理由は2つ。
知りもしないのに否定しているか、自分に都合のいい部分しか拾い上げていないからだ。

アンチという生き物には柔軟性がない。

アリかナシか。
ゼロか100か。
そのどちらかでしか語れない。
自分が好きなものを否定されることは我慢ならないが、他人の好きなものを否定することには躊躇いがない。

今やすっかりゲーム実況配信はメジャーな花形コンテンツとなり、影響力のあるインフルエンサーのそれはゲームメーカーにとっても有効な宣伝戦略の1つとなった。
ゲームメーカー側から著名な配信者に「ウチのゲームをプレイしてください!」と案件を投げることも珍しくなくなり、ゲーム実況配信アンチはもはや時代に取り残された化石も同然だ。
彼らはいつまでそんなことを続けるのだろうか。
一体誰に対しての意地なのか。

ここでひとつ、身も蓋もない解決策を提示しよう。

推しの配信者ができればアンチなんてやってるのがアホらしくなる。

推しができるほど観ないからアンチのままなのだ。
ゲーム実況配信否定派、すなわちそれは可能性の否定派でもある。
自らはゲームを愛しているからこそゲーム実況配信を否定しているとしているくせに、実況配信をしている人はなぜかゲームを愛していないと決めてかかっている。

なんと視野の狭い。

そんな視野の狭さでゲーマーとして大丈夫か?
他人のプレイを参考にしたことはないのかい?
ゲーマーならもっと柔軟さを持とうぜ。
なにもゲーム好き同士でいがみ合う必要なんてないじゃないか。
ただでさえ世間から白い目で見られてるのに。
なにも擦り寄って行けと言っているわけではない。
「そんな人たちがいてもいい」
そう思うだけで世界は広がる。
多様性こそゲームらしさの一端だ。
そもそもがしんどい現実から離れて楽しむためのゲームでしょ?
何もかも楽しもうよ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?