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世界を渡る羽

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春真っ只中。しがない物書きの青年が一年ぶりに立ち寄った村では祝祭の準備が行われていた。そこにある一人の若い女ジプシーが訪れ、村人に占いをしてあげると言い出した。未完の作品である『…
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#リソマンシー

『世界を渡る羽』断章壱 占いの手ほどき

『世界を渡る羽』断章壱 占いの手ほどき

「おいで。占いの手ほどきをしてやろうじゃないか」そう言って、ファインはいつもの即席のテントの前で村の子ども達に占い道具を見せた。絵の書かれたカードの束、いろんな色をした綺麗に磨かれた石が十三個。それに大きな二重円の中に五芒星が描かれたマットが一枚。それだけである。子ども達は綺麗な石を見て、いいなぁほしいなぁと口々に言う。カードの束はどうやらただの紙切れに見えるそうで、あまり興味がないらしい。そうや

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