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ワークライフ・インテグレーション

あっという間に8月も後半。初夏は通訳業界も大変忙しく、感染対策を講じながら現場へ出たり、リモート通訳をしたりと、矢を射るかの如く時が過ぎました。

開催には多くの議論を呼んだ東京オリンピック・パラリンピックですが、延期前から通訳者として準備にかかわってきた私は、会場に選手がいる様子をテレビで見た瞬間、目頭がじわっと熱くなりました。IOC会長と都知事の会談通訳に始まり、毎晩続いた世界各地とのリモート会議の同時通訳、福島での聖火リレーグランドスタートの同時通訳など、担当した多くの場面が走馬灯のように蘇りました。パラリンピックはこれからですが、準備や運営に携わってこられた皆様、本当にお疲れ様です。

一方、毎年8月はゆったりとしたスケジュール。今年もオリンピックが開会してからは、他の会議も落ち着いてわりとのんびりなスケジュールです。しかし、娘たちの夏休みに合わせておうち時間を…と思ったのも束の間、受験生の塾弁や送迎、2人分のバレエの特別レッスン、夏休みの宿題があり、執筆関係の締切が…と毎日の目まぐるしさは変わりません…。

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在宅ワークが増え「仕事とプライベートが近すぎるっ!」と、感じている方もいらっしゃるのではないでしょうか。ステイホームに関わらず、自宅オフィスを拠点とする私の毎日は、仕事とプライベートが空間的にも時間的にも細切れで入り組んでいるため、現場に出向く仕事が入るとホッとしたりします。

フリーランス独立直後は試行錯誤の連続でしたが、私が自宅で仕事をしても家族それぞれが快適に過ごせるよう、なんとなく小さな進化を遂げてきたようにも思います。仕事に集中したい、でも、皆が過ごす家庭で「仕事中だから」と自分の事情を押しつけてばかりもいられない…

時間割のように仕事を区切って子供と向き合う、カフェなどを有効活用する、部屋で集中したいときは「これから30分は声かけないでね」と時間を決めてお願いするなど、今もあれこれ試しています。継続的な工夫が必要で、これですべてうまくいくというものではないですね。

理想的な響きのする「ワークライフ・バランス」は、きっと優雅に実現はできないから、ワークもライフもまとめて丸ごと楽しむ「ワークライフ・インテグレーション」の方が、私にはしっくりくるような気がしています。


あ、冒頭の写真は、細々と運動も続けてます…という思いの表れです。。

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