見出し画像

第十一話『推し』

2月といえば、バレンタイン。
バレンタインといえば、“好き”ということで、近ごろ、わたしが愛してやまないものの話を(無理やり)。

あれは確か、1年半前…。
ワクチンの副反応が重く、だるぅ…と思いながらテレビを観ていると、
翌月に控える新作エピソードを前に、これまでのエピソードを特別に編集したアニメが。
以前から世の中で流行っていたのはなんとなく知ってはいたのだけど、とうの昔に漫画やアニメは観なくなっていたし、何より緑と黒の色合いの市松模様がなんだか苦手で気にも留めていなかった作品。

チャンネルを変えようとしたのだけど、いかんせんリモコンがとても遠い!
仕方なくそのまま観ていると、何やらみんなに慕われている少年のほのぼのした日常から一転、衝撃の展開に目が離せなくなってしまった。
生殺与奪の権をワクチンに握られてたまるか!と、なぜか立ち上がる心熱き心の中の武士。(今まで心の中にヤ〇ザはいたことあるんだけど、武士はお初でした。)
さらには、副反応でぼーっとする頭でもばっちり分かる、ありがたい主人公の内言に、気がついたら背筋を伸ばして観ていたし、一日も見逃すことなく、ばっちり5日間視聴していました。

そして迎えた、400億の男の回。
母上のところで嗚咽、そのあとの要の涙に涙腺が崩壊。
まさかの展開に心の整理が追い付かずしばらく放心状態だったものの、言われたとおりに心を燃やしてしまったわたしは、ブームが落ち着き始めていたまさかのタイミングで、がっちりと心を掴まれてしまったのです。

続くシリーズでは、あんなに危なっかしかったかまぼこ隊が頼もしくなっていて、テレビに向かって拝んでしまったし、やたらと派手な人がすごくかっこよかった。
記憶に新しい昨年末の紅白でのあの台詞には、思わず、ハイ(´///ω///`)って答えた人、わたしの他にも大勢いるはず。

今さらわたしが絶賛するまでもないですが、この漫画、ひとつひとつの言葉がとても力強くて、人間らしくてどれも美しい。
わたしは末っ子だから我慢できないこともたくさんあるけど、モヤモヤした毎日の中で、何度、作中のことばたちに救われたことか。

熱しやすく冷めやすいわたしが、あれから飽きもせず、展覧会に行ったり、せっせとファンブックとか小説版とか読んで日々ムフフとしているのですが、推しがいる生活ってこんなに素敵なことなんだ!と久しぶりのわくわく感を存分に楽しんでいます。

日々生活する中で、食わず嫌いというか、あえて深く知ろうとしなかったりすることってたくさんあるけど、ひょんなことから“お気に入りになっていくもの”に出会えるから、こういう偶然をもっと楽しんでいきたいな。

ところが、こんなに語っておいて、わたしは未だ原作を読んでおりません。
だけど大丈夫(何が)、
ケーキの苺は最後に食べるタイプなので、お楽しみはもう少しあとで。

追伸
ひと言も触れていませんが、わたしは風柱推しです。



伊藤友美の記事はこちらから。
https://note.com/beyond_it_all/m/mee22ce06ad90


読んでくださり、ありがとうございます。 このnoteの詳細や書き手の紹介はこちらから。 https://note.com/beyond_it_all/n/n8b56f8f9b69b これからもこのnoteを読みたいなと思ってくださっていたら、ぜひサポートをお願いします。