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ヤマハVmax1200の車両について

毎年3月は色々忙しく、仕事も溜まっていることもあって記事を書いている時間がありませんでした。前回最後に次回は趣味の車編としましたが、過去に係った車とバイクを書き始めたら、台数が多すぎてまだ書き切れていません。今回は、普段作業しているヤマハVmax1200について少し書こうと思います。

昔から個人的には、車もバイクも純正のまま乗ることは少ないのですが、外観はノーマル風で中身を弄ることが多かったです。ちなみにVmax1200のカタログで一番好きな写真は、下記です。

2型になります。

個人車の1号機は、このカタログをイメージしていますが、黒赤バージョンにしています。

ちなみに個人車2号機は、ノーマルからカスタムしたわけではなくて、エンジン有りきで、走行するのに必要最低限でなおかつ車検が取れる部品を順次組んでいった結果です。ヤマハ他車種の純正部品から選び無い物は作るか作れないものは、市販品から選んでいます。個人車は、2台とも面倒なので、ほぼ車検にこのまま通る状態で組んでいます。

お客様の持ち込まれる車両については、個人の趣味なので、特に気にしていませんが、外観は、純正風な方が多いです。ただ、フルノーマルの方は、数えるぐらいで、お客さんの趣味や機能性向上の面で、部品を交換している方が多いです。ここで、外観上ほぼ純正風で機能面で部品を交換しており、程度の良いお客さんの車両を例に少し紹介したいと思います。

2005限定車です。

車両を見る場合は、前後、両側面を少し離れてみます。この時点で、違和感がある場合は、部品交換歴や修理歴がある場合が多いです。

次に部分的見ていきます。

ローターの摩耗チェックです。
パッドの厚み、ピストンの状態、パッド押さえ板の向き要注意です。
数字4桁が製造年月日です。2623は2023年26週製造です。
オイルフィルターチェックです。

エンジンオイルフィルターですが、取り付け部分が同じでも容量(大きさ)が違う場合があるので、要チェックです。社外品等もありますが、ヤマハ純正かデンソー製互換品がお勧めです。内部構造(オイル通路)や、リリーフバルブの設定もあるので、要注意です。以前磁石付等で内部分解してフィルターの役目になっていなかった物もありました。

スタータークラッチ要注意です。
クラッチレリーズ要注意です。

エンジン始動時に左側ケースカバー付近から異音がする場合は、要注意です。弱ったバッテリーで始動しようとして失敗するとスタータークラッチを痛めます。また、ステップ下側から除くとクラッチレリーズが見えますがフルード漏れがあるとクラッチが切れなくなるので要注意です。

数字4桁が製造年月日です。3223は2023年32週製造です。
パッドの厚み、ピストンの状態、パッド押さえ板の向き要注意です。純正ローターは廃番です。
スイングアーム、ギアケース、リアサスが車両の年式とあっているか要チェックです。

写真の車両は、問題無いですが、中古車等で、カスタム車両を純正に戻した形跡のある場合は、年式が違う部品が付いていることが多いので要チェックです。

マフラーについても交換されているケースが多く年式が違う場合もあります。基本的に穴が開いていなければ、問題無いですが、エキパイの接続がダメな場合は、排気漏れが起きやすいので要注意です。

ニーグリッププレートが装着されていた場合は、フレームの傷やVブースト部カバーの取り付け部分が割れていることが多いです。

社外品のエンジンガードや、サブフレーム、エンジンハンガーが取り付けられていた形跡があるとボルトナットが純正でない場合があります。ボルトについては、サイズが同じでも強度が違う場合があるので要注意です。また、ボルトは、長い方が剛性が落ちるので、複数の部品を長いボルトで共締めする場合は、要注意です。また、社外品のエンジンハンガー等で、クランクケースと隙間があるものは、エンジン自体が動きますので要注意です。

各部点検の後に、メーターの走行距離を見て、違和感がある場合は、要注意です。各部劣化具合と走行距離は比例します。

クラッチマスターは、状態とピストン径要チェックです。ピストン径が合っていないとクラッチが切れなくなります。

各マスターは、状態とピストン径要チェックです。ブレーキ側は、キャリパーのセットとピストン径が合っていないと圧がかからなかったり、握っても効かない場合があります。クラッチ側は、ピストン径が合っていないとクラッチが切れなくなります。いずれも社外品に交換する場合は、要チェックです。写真の車両は、純正部品でピストン径の合うものを装着しています。

灯火類については、法律上の規定があるので、社外品に交換する場合は、要チェックです。

前後ヘッドカバーのガスケット周辺にオイル滲みがある場合は、要注意です。

一般的な注意点を、正常な車両の写真で説明しましたが、中古車購入する場合は、要注意ポイントです。また、初めてVmax乗る場合ですが、個人的には純正ノーマルで正常に整備されている車両に乗って、Vmaxの基準値というか本質の部分を体感してから個人の好みに合わせていった方がより良く仕上がると思います。販売されている社外品がすべて良いとは限りませんし、組み合わせによっては、弊害がでる場合もあります。

大量生産の工業製品なので、当たり外れ(公差)もありますが、純正ノーマルのままでバランスが取れている状態ですので、一度正常整備してからカスタムを始めることをお勧めしています。

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