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すぐに実践できるオンライン取材術

「オンライン取材、難しい…」

ここ最近、ライターのみなさんがSNSで呟いているのをよく見かけます。この時世になってオンライン取材が増えてきたことがキッカケでしょう(私は3月下旬から数件オンライン取材の依頼がありました)。

オンライン取材に慣れると対面取材より楽なこともありますが、苦手意識を持ってしまうと慣れるのに時間がかかるのも理解できます。とはいえ、いつまでこの状況が続くか分からない中、オンライン取材には遅かれ早かれ慣れておいた方がいいと考えています。

そこで、私自身、約3年ほど前からオンライン取材をしているため、それらの経験をまとめていこうと思います。(初のオンライン取材記事↓)

自分がこれまでになんとなくオンライン取材で意識してきたこと、オンライン取材で手軽に使える無料のツール、記事に掲載する画像について。難しいことは特になく、すぐに実践できることばかり。オンライン取材へ苦手意識がある人へ少しでも有意義な情報になったら嬉しいです。

1. オンライン取材で意識していること

私がオンライン取材で意識していることを5つピックアップしてみました。あくまでも個人の見解なので、参考までに。ご自身のやりやすい方法を探ってみてください。

1)すべて1.5~2倍

声、身振り手振り、表情、すべて普段より大きめにしましょう。画面越しであるため、どうしても距離感と威圧感ができてしまいます。

物理的な距離を詰めることは難しいですが、距離感と威圧感を軽減させることはできます。そこで重要なのが、声、身振り手振り(頷きも含め)、表情です。

多少必死さが出てしまうくらいのコミュニケーションでも問題ないと思います。ハッキリした声で話す、相手の話を聞くときはできる限り大きく相槌を打ったり、表情を出したりする。「何言ってるんだろう?」「話聞いてるのかな…?」と相手へ不安を与えないこと、心の距離を離さないことがポイントです。

2)会話の間を一拍置く

「相手の発言が終わったかな」と感じても、一拍置きましょう。
これは私も忘れがちになるのですが、対面のコミュニケーションの感覚で言葉のキャッチボールをしてしまうと、相手の発言と自分の発言が被ることが結構あります。

対面では相手の呼吸や小さな「うーん」「えー」といった“つなぎ言葉”から発言を待つことが可能ですが、オンライン取材だと難しいですよね。また、ネット環境の影響で時間に多少のズレがあることも。

コミュニケーションが衝突すると相手の発言を妨げてしまいかねません。発言が終わった確証を得てから次の質問に移りましょう。

3)限られた人数で進行する

できるだけ少ない人数で参加しましょう。
1)でも記載しましたが、オンライン通話は画面越しのため、とても威圧感があります。ホーム(仲間内)なら多い人数でも気心が知れているので問題ないですが、取材になるとインタビュイーがアウェイになることが多いです。少 対 多は威圧感しかないです。

しかも、オンライン取材は基本的に同時にみんなで話すことはなく、インタビュアーとインタビュイーが順番に話していきますよね。その間、同席している人は、ただじっと見てることが多いかと思います。オンラインセミナーとかならまだしも、取材でその状況って普通に緊張します。身構えます。

少し話はズレますが、オンラインでかたや会議室数人、かたや在宅勤務の人がMTGをすると、在宅勤務側の人は恐縮するとよく耳にします。少 対 多の構図って少側にとってはストレスを与えるので、全員オンラインだとしても気を付けた方が良いでしょう。

4)できるだけ短時間で終わらせる

オンライン取材は思っている以上にお互いに気を遣います。何度も繰り返していますが、距離感と威圧感はどうしてもあって、ゼロにするのはなかなか難しいです。会話のテンポも対面取材と比較すると気を遣う。初対面の人への取材ならなおさらでしょう。

なので、聞きたいことを端的に聞き、短い時間で取材は終わらせる。20~30分程度がちょうどいいかなと個人的には思っています。それ以上長くなると疲弊からか若干集中力が軽減してくる感覚があります。とにかく限られた時間で全集中しましょう。

まず用意してある質問をざっくり聞いて、突っ込みたいと思ったことはメモを取っておく。時間が余ったら突っ込んで聞く、がオススメです。万が一、時間が余らなかった場合はメールで聞けば大丈夫です。オンライン取材が終わるタイミングで「メールで追加質問させていただくかもしれません」と一言お願いしておくのがポイントです。

5)録音はスマホまたはレコーダーで

PCやオンライン通話ツールに備え付けの録音機能がありますが、私は対面取材で使用するようなレコーダーやスマホの録音機能を使ってます。

PCやオンライン通話ツールの不調で録音に失敗する可能性は無きにしも非ずです。確実に録音できているようにしましょう。(オンライン通話ツールの録音機能の場合、録音していることが相手へも表示されるため、緊張する要素を少しでも排除したい考えが個人的にあります……)

また、取材中に相手の話していることを文字起こしするライターさんもいるようですが、個人的には微妙だなと思ってます(メモはいいけど)。目の前でメモを取っているのと、見えないところで文字起こしをされているのでは、相手からの見え方は異なります。ほかの作業をしている、目線が合わない、は話を聞いていないように映る可能性も。オンラインだからこそ、しっかり相槌を打ったり反応したりして、話を聞くことに集中することをオススメします。

2. オンライン取材記事に掲載する画像

オンライン取材、最大のネックは記事内に使用する写真ではないでしょうか。そこで、これまでオンライン取材でどのように画像を用意してきたかを紹介します。

1)オンライン取材のスクショ

オンライン通話時の画面をスクショしていました。できるだけ枚数多めに撮って良さそうな写真を1~2枚使用します。絵に変化がないので、多く使い過ぎるのは禁物です。

また、撮影する際は相手にちゃんと許可を取りましょう(断られたら諦めます)。

2)画像を用意してもらう

取材対象者自身に宣材写真やSNSに上がっている写真、記事内のテーマに合った写真を用意していただきます。すべて相手任せにするのではなく、こちらから原稿作成時や確認時に「こういう写真ないですか?」と聞きましょう。

3)フリー素材を使用

取材のテーマに合いそうなフリー素材を探して使用するのもありです。人が映っている画像ではなく、モノや風景などが映っている画像を用意しましょう。

※以下の記事は参考までに。

上記のアイキャッチ画像のように、デザインを加えると絵に変化をつけることができます。

とはいえ、同じような画像になりかねないので、オンライン取材の画像問題を解決する方法を模索中……。

3. 使いやすい無料のオンラインツール

SkypeやZoomが主流になっていると思いますが、それ以外でオンライン取材に使えるツールを3つ紹介します(自分が使ったことあるツールです)。無料で使いやすいツールをピックアップしているので、オンライン取材に慣れていない人にオススメです。

1)Googleハングアウト

Googleが提供するビデオ通話ツールです。Googleアカウントさえあれば、ソフトやアプリのインストールなどはなく、ブラウザ上で使用できます。最大25人まで参加できます(オンライン合同取材とかに使えるかも)。

また、オンライン取材とは関係ないですが、YouTubeでのライブ配信も可能なので、オンライン上でのセミナーや企業説明会などにも使いやすいかもしれません。

2)Facebookメッセンジャー

Facebookのメッセンジャーにあるビデオ通話機能です。Facebookアカウントを持っている同士であれば、ソフトやアプリのインストールがいらずにブラウザ上で使用可能。また、最大50人まで参加可能です。メッセンジャーのチャット機能を使ってメモが取りやすいのもいいですね。

グループをつくらなければいけないという手間はありますが、それ以外はかなり使い勝手良いかと。背景に濃い目のモザイクがかかるので、部屋の掃除し忘れちゃった人にもおすすめです(とはいえ、取材のときは部屋を綺麗にしておくことが基本です)。

3)Whereby

こちらもソフトやアプリのインストールがいりません。Googleアカウントを使用してアカウント作成ができます。Zoomと同じようにURLを主催者が発行し、参加者へ共有するだけ。ブラウザ上でオンライン通話が可能です。
無料版は最大4名まで通話可能なため、少人数の取材に向いています。

オンライン取材はわざわざ移動しなくていいのが最大のメリットです。削減された移動時間に文字起こしができちゃいます(撮影のいらない取材はオンライン取材で事足りるのです)。

今後オンライン取材の需要は高まっていくと思うので、何かコツやノウハウなどあればどんどん共有し合ってほしいなと思っている次第です。

最後に…オンライン取材の案件も含め、お仕事募集しているので、お声がけいただけると喜びます。


読んでいただきありがとうございます。 日々の励みになります。