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否定したい過去こそ自分の才能だった

振り返ってみたら、今年一年は自分の人生の中でも激動だった。

年明け早々、仕事で難題にぶつかり、何度も何度も心折れそうになった。「できない」自分ととことん向き合わされた。自分の無力感や無能感にどれだけ打ちのめされたかわからない。

それでも退職を決め、今年の6月に約20年間続けてきた勤め人生活にピリオドを打った。

なぜなら、どうしても私は「コーチ」として生きたかったからだ。

2022年の2月に「一生懸命生きる人を手伝う」というゴールが出てきて、そこから人生が加速度的に変わり始めた。それまでやってきた仕事ではなく、「コーチ」として、「一生懸命生きる人を手伝う」ことをやっていきたいと思ったから。

「コーチになる」と決めてからは、本当にがむしゃらに毎日ただただ「コーチになる」ために動き続けた。当然、そこには越えるべき山がいくつもあって、特に'22年の後半から'23年の前半まではすごく苦しい期間が続いた。

それでも「コーチになる」という自分のゴールだけはぶれなくって、そして、6月に退職。晴れてフリーランス・コーチとして生き始めた。
すべてが順風満帆か、と問われたら、全然そんなことはない。

それでも、私がフリーランス・コーチでいることを選択し続けていられる理由、それはたった一つ。

コーチングで、自分自身が否定してきた過去をすべて、価値あるものに変えてきたから。

コーチングのお師匠様に教えていただいた言葉。

「因縁を縁起に変える」

過去のどんな経験も、その人の未来を創る材料、もしくは道具にしかならない。そう学んだからだ。

一言にコーチングと言っても、いろいろなメソッドやアプローチがある。けれど、どのコーチングであっても大切にしているもの、それが「ゴール設定」。人というのは、どうしても「今の自分」で自分のことを定義してしまうから、ゴール側の自分、理想の自分としての自分というのが、想像しにくい。そして、過去の経験から生まれた無意識の思い込みなどによって、どうしても理想の自分に向かっていくのをためらってしまったり、行動が止まってしまったりする。今までの自分と同じ行動を選択していたほうが、楽でもある。

それでも、人は「理想の自分」になる選択をする能力も持っている。
人の可能性は無限大なのだ。
自分の可能性を見る選択をするのも、眠らせておく選択をするのも、すべては自分次第。

そして、私は自分の可能性を見て、新たな選択をする自分になることを選んだ。新しい自分になるのを拒む、過去の自分の経験をすべて、コーチングで新しい自分を創るための価値に変え続けてきた。

マインドフルネスとコンパッション(思いやる力)も取り入れ、今年一年で自分でもびっくりするぐらい自己受容が進んだ。

2年ほど前の自分は、自分で自分のことを褒められなかった。
褒めていただいて、「ありがとう」と、言ってくださった方にお礼をお伝えすることはできたけれども、自分自身のことは心のどこかで否定し続けていた。

そんな私が、心の底から、褒めていただいたときには、褒めていただけた自分のことを、ちゃんと自分で褒めようと心がけられるようになった。
さらにいうと、だからこそ、もっと頑張ろう、もっともっと良くなっていこうと、以前よりも軽やかに感じられるようになった。

過去、誰よりも私が私を受け入れられなかった。
誰よりも、私が私を否定し続けてきた。
だからこそ、自己受容ができるようになって、本当に人というのはただ存在するだけで、こんなにも愛しいんだと感じられるようになった今、

「価値がない人間なんていない。どんな自分にもOKが出せると、こんなにも豊かで彩りに満ちた世界が見られるんだよ」

と、全力で伝えられる。
自己受容できなかった、過去の苦しい経験があればこそ、お伝えできること。

「コンプレックスは才能」という言葉を聞いたことがある。

まさに、それだ。肌が弱く自分自身が悩みコンプレックスを抱いていたからこそ、いろいろと自分で試してどんな人も使える化粧品を開発した人がいるそうだ。

今、自分では「否定したい」「忘れたい」と感じている過去の経験こそ、あなたの才能つながっている可能性がある。コーチの仕事は、クライアントさんご自身が気がついていない、無自覚の才能を拓き、一緒に育てていく仕事でもある。

今年はそのスタートを切った。
来年は、より多くの方の気持ちに寄り添い、どんな経験も理想の未来を創る祝いに変えていく、そんな年にしようと考えている。

#今年のふり返り

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